ラブジョイ彗星観察会

今日未明、六本木ヒルズ屋上で開催された「アイソン彗星観察会」あらため「『土星・火星・木星・冬の星座等』および『ラブジョイ彗星』観察会」に参加してきた。

普段から定期的にや天体イベントに合わせて星空観察会は開催されているが、開催時間は常識的な範囲の時間で行われている。しかし、今回、アイソン彗星は日の出前の短い時間にしか見られないということで、なんと前代未聞の午前4時開始という驚くべき企画だった。アイソン彗星は見られなくなったものの、ラブジョイ彗星がアイソンの予想だったものよりは見劣りするながらも見られるということで、こちらも同様日の出前が観察好機なので、そのまま同じ予定で行われた。12月6日(金)、7日(土)、8日(日)の3日間の予定だが、初日の昨日は曇天のため中止された。全て予約制で、私は金曜日は仕事があるのでさすがにつらいので、土曜日の分に申し込んでいて、まあ中止にならずにラッキーだった。

開始時刻が開始時刻なので、公共交通機関ではちょうどいい時間に現地に到着することができない。金曜の夜は一旦会社から帰宅して、未明のビル屋上でじっとしているのに耐えられる服装に着替えてから、現地に着く終電で六本木に向かった。三脚持ち込み禁止とあるので、一眼を持って行っても手持ち撮影ではあまり生かせなくて荷物になるだけなので、今回の装備は、双眼鏡のNikon MONARCH 7 8×42と、コンパクトデジカメCanon PowerShot S120である。1時頃に到着して、その後の時間をつぶさないといけない。S120を持ってきているので、六本木ヒルズの建物を背景に星空写真を撮影して時間をつぶすことにする。特に、星空軌跡の撮影には1時間とかかける必要があるので、まあその間自分が何をしているかはともかく、それだけの時間がつぶれる。日常特に何もないときにそれだけの時間をかけに行くよりは、この機会を利用するのがいい。

まずは静止画1枚撮りの星空夜景モードで。六本木ヒルズにふたご座と木星と、東京タワーにしし座。六本木ヒルズの方はまあまあふたご座の形は写っているものの、ちょっと星空が物足りない感じ。東京タワーの方は、夜景の明るさと星空の明るさがあまりに違い過ぎて、境目のところがかなり不自然なことになってしまっている。

六本木ヒルズ、ふたご座、木星東京タワー、しし座

上の写真でもまあそうなのだが、星空軌跡の写真を撮るには、三脚か何かでカメラを固定することが必須である。屋上では禁止としても、こういうい撮影のときに使おうと超小型の折り畳み三脚を持ってきて、それを何かの上に置いて撮影しようという計画だった。なので、そういううまくカメラを置ける場所と、建物をうまく見上げられる場所を探して、ヒルズの建物の周囲をずいぶん歩きまわった。結果、けやき坂の道路の向かい側のお店のショーウェンドーの下の部分が少し段になっている部分があってよさそうなので、そこに陣取った。撮影中に前を人が横切ってもダメだが、かなり上を見上げる角度なのと、歩道の幅が非常に広くて、みなさん車道寄りの端を通るので問題なかった。

場所探しに小一時間かかってしまい、軌跡撮影は1時間のつもりだったので、残り30分でマクドナルドに行って少し夜食とトイレと撮った写真をネットに上げたりして受付開始の3:30という予定だった。ところが撮影開始して30分ほどするとそれまで快晴だった夜空に雲が流れてきてしまった。仕方ないのでそこで中止。その失敗写真がこれ。真ん中付近は全然星も雲も写っていないように見えるが、もともとあまり明るい星がなかったので、薄い雲が流れただけで画像上埋もれてしまったようだ。左の方の一番明るい星がカペラ。この付近には雲は流れてなかったので画面上生き残った。こんなことなら、終電でなくもっと早く行って撮影していればよかった。

六本木ヒルズ星空軌跡失敗作

その後マクドナルドに移動する途中では次の写真のように雲がいっぱいになってしまった。

六本木ヒルズと雲

そんなわけで、マクドナルドでゆっくりする時間が増えて、その後ヒルズ展望台入口の受付へ。そうやって待機していて受付開始時刻すぐに行ったので、私が行ったときはまだ人は少なかったが、その後どんどん人は増えてきた。立派に見えるアイソン彗星がなくなってしまったのに、この時間にわざわざ見に来るような人はよっぽど酔狂な人だけかと思っていたのだが、そうでもなく、割りと普段の星空観察会と変わりないような一般の方々も多い感じではあった。

屋上へは、普段より持ち物制限が厳しくて、カメラ、携帯以外の荷物は必ず全部ロッカーにしまうように指示された。双眼鏡はと尋ねると、首から下げれば双眼鏡はOKと。そこで、デジカメの予備バッテリをカバンに入れたままロッカーにしまってしまった。まあ、時間中に屋上と展望階と行き来してもいいのだし、ロッカーのコインは取り出し時に戻るのだが、面倒だったので途中でバッテリー切れになってしまったらそのまま。

屋上に出てみると、いつもは1台しかないフジノンの大口径双眼鏡がなんと合計4台もあって、3台が東の空を狙おうとしていた。ラブジョイ彗星を見たい方はこちら、と言われて多くの人がそちらに並んでいるが、ラブジョイ彗星方向にはかなり雲があって見えない。写真に写っている左の星がアルクトゥールス、右がスピカ。ラブジョイ彗星はアルクトゥールスから8時ぐらいの方向にある。

ラブジョイ彗星待ち

自分は、適当に見るからとふらふら。ヘリポート中央付近では1台のフジノンと他の望遠鏡等で、ラブジョイ彗星以外の天体を見せている。他の天体は時折雲に邪魔されながらも結構見られているが、ラブジョイの雲はなかなかどかない。見えないのに並んでいても仕方ないので、雲が晴れるまでの間ずっと他の天体のエリアでうろうろしながら、あれこれのぞかせてもらったり、スタッフの若い女性が天体を導入するのを手伝ったりしていた。

やがて、大口径双眼鏡で見え出したというので、自分も列に並ぶ。しかし、見えるといってもなかなか初めて見る人には判別しづらい程度の見え方なので、みなさんにしっかり時間をかけて見てもらっているということで、なかなか列は進まない。その間に自分の双眼鏡でも見てみるが、肉眼で見える濃い雲が切れても薄っすらと雲があるのかなかなかそれとわからない。事前に周辺の星の並びは確認してあって、すぐ近くに見えるかんむり座κ星はちゃんと見えるのだが、彗星はわからない。

しかし、進みの遅い行列がそれでも半ばくらいまで来た頃に、雲がかなり消え去って空がクリアになったのと、高度が上がって大気汚染による光害の影響が減ってきたのか、自分の双眼鏡でも気持ちを込めればそうだろうと思えるくらいには見え出した。しかし、これまで何度か自宅でラブジョイ彗星は見ていて、最近は結構楽勝で見えると思っていたのだが、この都心の空の環境が悪いのか、たまたま今日が曇りがちでコンディションが悪かったのか。こんなに苦労するとは思わなかった。

やがて列が進んで自分の番がまわってきて大口径双眼鏡をのぞかせてもらうと、これは驚いた。自分の双眼鏡とはまるで違う、しっかりと見えている。同じ視野に見えるかんむり座κ星との位置関係は同じなので自分が見ていたものが間違っていたわけではないようだ。しかし、こんなにも見え方が違うとは。しかし、考えてみればこの双眼鏡、40×150と、私の双眼鏡8×42とは比べ物にならない。口径は私の望遠鏡よりも大きいし、倍率も望遠鏡並みだ。ともあれ、彗星の姿がよく見られてよかった。こんな時間の観察会を実現させた関係者の皆さんに感謝である。

観察会終了

広告
  1. #1 投稿者: ukidd (2013年12月7日 - 15:39)

    早朝よりご苦労さまです。
    大口径双眼鏡、貴重な経験をされましたね。
    これって自動導入・追尾ですか?
    もしフリーストップでも40X150の視野円が特に大きくて数分~10分くらいは
    留まっているということでしょうか。

    • #2 投稿者: Erlang (2013年12月7日 - 22:39)

      ukiddさん、いえいえ、これは自動導入・追尾どころか赤道儀でもなく、すごくしっかりはしていますが経緯台式の架台に載っているだけです。それぞれにスタッフの人がついていて、観察者が交代するたびにこまめに修正していたのだと思います。でも、視界は確かに結構広かったとは思いますよ

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。