小惑星ベスタと準惑星ケレスの動き

前の記事を書いた後、しばらく晴れた夜空の見られない日が続いていたが、やっと晴れたので、ベスタとケレスを撮影してみた。まずは近所に集まっているベスタとケレスと火星、それにスピカも全員一緒に入れて。前回は月明かりのせいでわからなかったケレスもしっかり写った。

Ceres & Vesta
ケレス、ベスタ、火星、スピカ 2014/04/24 22:42 Canon EOS 60D, EF 50mm F/1.8 II (F4), ISO1600, 2sec × 10, DSS, StellaImage7, Photoshop 7.0

といっても、これだけだとただの点で、他の恒星と何の違いもなくいまひとつ。かといって、いくら望遠鏡で拡大して見たとしても、小惑星は小さいので惑星のように形が見えるわけでもない。

さて、小惑星を恒星と区別できるのは動いていること。本当は、この同じ写真を1日後に同じように撮影して動きを比べて見せればそれらしくなると考えた。1日分の移動量なら、このぐらいの画角で撮っていてもはっきりわかりそうだから。しかし、翌日はあいにく天気が悪そうな予報だったので、作戦を変更して、ひとつの小惑星を望遠鏡で拡大して撮影して、その夜のうちに1時間ほど待ってからもう一度撮影して動きを見る。拡大すれば、1時間程度の移動量でも十分にわかる。

そんなわけで撮影して作成したのが下の写真。ちょうど、上の写真でそれぞれのすぐ近くに見える恒星が、同じ画面内に見える一番明るい恒星として一緒に入っている。1時間余り間をあけて撮影した写真を比較明合成してある。ぴったり重ねてしまうと恒星が動いていないのがわからないので、少しだけ上下にずらしてある。上が先の画像で、下が後の画像。恒星が全部きれいに上下に並んでいるなか、それぞれひとペアだけ斜めに並んでいるのが見てとれる。つまり、いずれも右方向に動いているということ。天球上で東から西に向かって動いている。衝近くなので逆行しているというわけだ。

Ceres準惑星ケレス 2014/04/25 00:42, 01:55 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO3200, 4sec ×8, × 8

Vesta小惑星ベスタ 2014/04/25 00:48, 02:02 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO3200, 4sec × 7, × 9

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