ラブジョイ彗星 C/2014 Q2 (その2) ― ファインディングチャートを頼りに探そう

Lovejoy C/2014 Q2Comet Lovejoy C/2014 Q2 2015/01/01 22:31 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) prime focus, ISO3200, 15sec×30, StellaImage 7 Metcalf composite

昨年末に紹介したラブジョイ彗星C/2014 Q2、一昨日は地球に再接近、今月末には近日点を通過と、見頃を迎えていて、都会の光害の中で小さめの双眼鏡でも確認できるようになっている。約1年前のC/2013 R1の方のラブジョイ彗星や、アイソン彗星、その他にもいくつか見られた彗星はみな見られるのが明け方の東の空だったので、普通は寝ている時間に早起きして見ないといけなかったが、今回のラブジョイ彗星C/2014 Q2は、ちょうど夜のいい時間に南中するあたりの位置に見えていて、一般の人の普通の生活時間に見られて都合がいい。地平線ぎりぎりに見えるとかでもなく高い位置に見えるのもいい。

そんなわけで、これまで一度も彗星を見たことがないという人にもぜひ気軽に見てもらいたいところだが、さすがに都会では肉眼では見えないため、双眼鏡が必須となる。肉眼で見えるものを双眼鏡で見るのは簡単でも、肉眼で見えないものを双眼鏡で見るのは、初めての人はちょっと苦労するかもしれない。

大きな星座の図に、日付ごとの彗星の位置を示した図は、よく解説に示されているが、それだけだとおおまかな位置はわかっても、いざ双眼鏡をそのあたりに向けてみても、正確にどこを向いているかはよくわからず、なかなかみつけにくい。

しかも、見えるとはいっても、望遠鏡で星雲・星団を見た場合と同じく、本やネットでよく見るような立派な写真と眼視での実際の見え方はずいぶん違う。写真で見るような鮮やかな光の玉に見えるのではなく、見えるとは言っても薄ぼんやりとした光のシミである。初めて見る人には、その見ているものが間違いなくラブジョイ彗星なのかどうかも自信が持てないはずだ。

そこでファインディングチャート。望遠鏡でファインダーをのぞきながら対象を導入する際に用いる星図のことだが、双眼鏡で天体を探すのにも有用だ。ステラナビゲータを使うと、ネットから最新の軌道情報にアップデートした彗星の位置が表示できて、好きな範囲の星図を簡単につくれるので、これを使って、手近な目印になる星から目標の彗星までの範囲を含んだ星図を作成しておき、それを見ながら実際に双眼鏡で空を見るといい。今夕からこの連休の間、1月9日~12日の4日間の午後8時の彗星の位置で作成したのがこれ。図中の円形は、一般的な双眼鏡で見える範囲である7°の視野円。

Finding Chart

1月10日の場合で実際にたどっていく過程を追ってみよう。下の方に解説用の書き込みをした図を示しておく。まずは肉眼でも見える星から始める。これまではオリオン座の方が近かったので、リゲルからたどっていたが、だんだん移動してきてこの連休ではアルデバランからたどった方が近くなってきた。アルデバランを見つけるところまでは、自力でなんとかしてもらいたい。

さて、アルデバランを双眼鏡でのぞくと、ちょうどヒアデス星団の星々が視野いっぱいにひろがる (1)。そこで、目標の彗星に近い側にいる目立つ星として、ヒアデス星団の横倒しのVの字の先端にところにある星Aに着目する。Vの字の先端方向に移動させていくと(2)、星Aがぎりぎり視野からはずれそうになる頃に反対の端に星Bが入ってくる。見つからなかったら、視野を動かす方向が少し違っているのかもしれない。少し周囲を動かしてみる。星Bが見つかったら、、星Aのことは忘れて次の星Cの方向に向かって視野を動かす(3)。一直線上ではなく、先ほどと動かす方向が少し違う。途中で見失ってしまったら、また最初のアルデバランからやりなおす。視野を動かす向きを変える角度はどのくらいか、チャートを見なおしてまた空に戻る。そうやって、1ステップずつ目標に近づいていくといい。慣れれば、たどる星をだいたい頭に入れておいて、すらすらとたどれようになる。

星Cをみつけたら更に視野を動かしていくと (4)、視野内に目標の彗星が入っているはずである。ただし、星Cだけを目標にしていると、間違って違う星を見ていても区別がつきにくい。そこで、周囲にある星の並びのパターンを見て確認する。星A、B、Cと同じくらい明るい星が同じ視野内にあればわかりやすいのだが、この場合は他にはもう少し暗い星しかないので、それを使う。矢印で示した4つの星のパターンが星Cの右側と下側に並んでいるか確かめてみる。同じパターンの並びの星があれば、間違いない。そこまでくれば、彗星の見えるべき位置にぼんやりした光が見えるようなのは気のせいではなくてそれが間違いなく彗星なのだと自信を持てるようになる。

Finding Chart

彗星が他の位置にいる日にも、同じようにして星の並びのパターンを使ってチャートと見比べながら探せばよい。

なお、星の見え方は時間と共に回転していくので、図の上方向は、見る時刻によって実際の空の上方向とは傾いてくるので注意してもらいたい。あくまでも、星の並びのパターンを追っていけば図の向きが多少斜めでもきちんとたどれるはずだ。彗星が時間とともに移動しているのは、各日付の場所の間を補間して考えてもらえばいい。

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