リコー THETA S 購入

全球パノラマ画像が一度で撮影できるリコーのTHETA、初代発売のときから気になってはいたのだが、ぐるぐる回して一部を見るには全解像度が少々物足りない感じがしていた。その後、動画の撮れるTHETA m15が出たが基本性能は変わらず。ところが、昨秋に発売された新モデルTHETA Sでは解像度が向上した上に、マニュアルモードもあってシャッター速度は最大60秒まで設定でき、星も撮れるという。

THETAに興味を持ったひとつの理由が、ステラナビゲータで使うパノラマ画像の作成。以前の記事「ステラナビゲータのパノラマ地上画像」に書いたように、観測地のパノラマ画像を撮影してステラナビゲータに読み込ませると、天体の見える方向を見定めたり、どのくらい地上物に隠れて見えなかったりするかが判断できたりしてとても便利である。そのためのパノラマ作成には、これまでは普通のカメラで方角を少しずつずらしながら順番にたくさんの写真を撮って後でコンピュータ上でつなげるという面倒な作業をしていたが、これが一度で撮れるのは非常にうれしい。しかも出てくる画像形式は、特殊な専用形式ではなく1枚の長方形に展開したJPEG画像で、「ステラナビゲータのパノラマ用写真の投影法」で取り上げた投影法の件についても、これが水平360°なだけのパノラマではなく全球パノラマであることから、ステラナビゲータの必要とする投影法にマッチしているようなので、単に上下トリミングするだけでいい (その後の空のマスク作成の手間は変わらないが)。

しかし、そのままトリミングしただけで使うには、うまく水平が出ていなくてはいけない。バラバラの写真でパノラマを作成するときには、撮影時に気を使ってカメラを向けているのだが、本体の小さなTHETAの場合は撮影時にカメラの水平を取るのがなかなか難しいのではないかと思っていた。ところが、たまたま聞いた話で、THETAは加速度センサを内蔵していて、それによって撮影時の重力の方向を知って、本体を傾けて撮っても、正しく水平出しされた状態になるというのである。それなら撮影時にあまり気を使わなくていい。それを聞いてついに実際に購入に至ったという次第。

撮影例

では早速撮影した画像を、といきたいところだが、部屋の中で撮ったりすると部屋中のすべてのものが写ってしまってあまりお見せしづらいし、いつも自宅で星を撮っているベランダや非常階段からの画像は実は1ヶ所から見える空は非常に狭くて天井や壁ばかりの画像になってしまったりでこれもあまりよくないのので、ちょくちょく自宅からは見えない方角を撮りたいときに行っている、駅前近くの少し開けた場所に行って星の見える空を撮影してきた。

THETAで撮影した画像を、自分で専用アプリを持っていなくてもぐるぐる回して見てもらえるサイト、theta360.comに画像をアップロードしておけば、YouTubeのように自分のblogにも埋め込み画像として見てもらえるようになっているのだが、どうもこのblogでは埋め込み機能がうまく働かないようなので、ここでは自分で作成したサムネイル画像に、theta360.comへのリンクを張っておく。飛んだ先に行けばぐるぐる回して見られる。

THETA S画像

月と冬のダイヤモンド 2016/01/19 20:17 RICOH THETA S, 1.31mm, F2, ISO400, 2sec

街なかの明るい空ながら、ちょうど肉眼で見える程度の星が写っている。

撮影は本体のシャッターボタンを押してすることもできるし、スマートフォンやタブレット上のアプリからWi-Fi接続でリモート出することもできる。手持ちの場合はどうしても自分の手と自分自身が写ってしまう。リモートでは三脚に乗せないといけないのでその三脚が少し写ってしまうし、やはり本人も近くにいると何かに隠れなければどうしても写ってしまう。上の写真では実は隠れる場所がなかったので、自分の立つ位置を変えて2回撮影し、合成することによって自分の姿を消している。

傾き補正

気になっていた傾き補正だが、最初は手持ち撮影にしろiPhoneからリモート撮影にしろ、撮った直後にiPhoneのアプリでWi-Fiで転送された画像を見ていたら、きちんと傾きの直った画像が見られていたので、てっきりカメラの中で撮影後に補正した状態で展開したJPEG画像にしているものと思った。ところが、画像の取り出しはWi-Fi経由だけでなく、USBケーブルでパソコンに直接接続して、USBメモリと同様にして読み出すこともできて、そうやって取り出した画像は、撮影されたときの傾きのままで展開JPEG画像になっている。Exif情報の中に撮影時の傾きの情報を持っていて、THETA専用のビューワで見る場合にはその情報を使って傾きが補正された状態で見られるが、単純にJPEG画像として写真用のビューワで見ると、傾いたままの画像になっている。

一方iPhoneに転送された画像はiPhoneのカメラロールに保存されているが、これは既に傾き補正済みの状態で展開されたものになっている。カメラから受け取ったものを、表示する前に傾き補正を施してからカメラロールに保存しているものと思われる。

ステラナビゲータの地上風景素材に使うには、傾き補正されたものでないと、自分で直すのは困難なので、iPhoneに転送されたものを読み出して使うか、THETAビューワの「天頂補正書き出し」機能を使って水平の正しく出た画像に変換してから使わないといけない。

ところが、USBから読み出した生元画像ファイルに画像エディタで編集を加えると、この傾き情報がなくなってしまう。したがって画像編集をする場合には、傾き修正後の画像を使った方がいい。しかし、上の例の2枚の画像の合成などならいいが、比較明合成をするために何百枚も撮影して処理するには、素材を1枚1枚天頂補正保存するのはとても+手間がかかるし、全てiPhoneに転送するのも時間がかかる。まとめて処理するのはUSBで転送した生の画像を使って、完成した1枚に後から天頂補正を施したい。そんな場合のために、Exif情報を移植するツールがあるそうなので、今度比較明合成をするときには試してみたい。

その他使用感

さわってまず最初に感じたのが本体表面の感触。実に不思議な感触なのである。きめの細かいゴム貼りのようだが、なんとも言えない。自分は普段はあまり汗をかかないので構わないが、汗ばんだ手で持つとべとべとに指紋がつきそうだ。

次に気になるのがレンズ面。魚眼レンズの表面は本体から飛び出ている上に両面がレンズなので、ついうっかり傷付けそうで恐い。机の上に平たく置こうとすると片側のレンズを机の面に接触させてしまうことになるので、必ず付属のケースにしまうように気をつけている。どうしてもとりあえず仮に置きたいときは、側面を下にして置くことにする。

その付属ケースだが、伸縮性のある素材で、本体にぴったりすぎるくらいの寸法である。出すのはまだいいが、しまうのに一苦労である。しかし、逆にスカスカでも間違って抜け落ちたら危ないし、まあこんなもんで、そのうち慣れるだろう。ケースなしではカバンにいれたりするどころか、どこにも置いて置けない。

別売の合皮製のソフトケースもあるのだが、ほんの少し小さいサイズの初代用につくられたものなので、こちらもちょっときついらしい。

撮影時のシャッター音は実に奇妙な音がする。普通にデジカメによくあるメカシャッター音を模したような音でいいと思うのだが。

Wi-Fi機能で妙なのが、iPhoneでWi-Fi接続しても、iPhone上のアイコンが扇型のWi-Fiのアイコンにならず、4Gなどの表示のままである。キヤノンのCamera Connectや東芝のFlashAirなどではちゃんと扇型のアイコンになるのに。また、既に接続情報のある自宅Wi-Fiのある環境などでも、キヤノンではアプリを立ち上げただけで自動的にWi-Fi接続先が切り替えられるのに、こちらは自分から設定に行って切り替えないといけない (まあ、それはFlashAirも同じだが)。しかも、ふと気を許すと (一瞬でも電波が弱くなった瞬間に?) 自宅Wi-Fiの方に接続が取り返されてしまう (FlashAirでもこれはないと思う)。

 

さて、早速観望会をやる場所などでステナビ用のパノラマ画像を撮りに行きたいところだが、先日大雪が降ってしまったためにまだどこも雪景色、あるいは少なくともそこここに積んだ雪が残っている状態だ。後々使うパノラマ画像がそんな特別な景色になっているのもおかしいので、ステナビ用画像の撮影は雪がなくなってからにしよう。

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