2005年10月 のアーカイブ

ドアの取っ手

今回はアメリカに出張に行ってきたので、中国ネタではなくアメリカネタを少し。

日ごろ接している何でもないものでも、国によって特徴のあるものがある。アメリカでは大きな建物などでかなりよく見かけるこのドアの仕組みも、日本では全然見かけないもののひとつである。

(引き戸ではなく) ドアというものは、どちら側にも開くものもあるが、どちらかというと一般的にはどちらか片方にだけ開くものが多い。しかし、そのドアの取っ手について考えたことがあるだろうか。押して開ける側と、引いて開ける側では当然違っていてしかるべきであって、写真を見ていただくとよくわかる。

引く側は何かとっかかりがないと引っ張れないわけで、握れるような取っ手がついている。この例ではただの棒だが、ここにもうひとつ可動部分があって、握るとドアの止め具が引っ込むようになっているものもある。

一方、押す側は、何も握る必要はないので単にドアを押せば開くはずである。この写真では、もうひとつバネで浮いた板がついていて、まずここを押すことによってドアの止め具が引っ込むようになっている。

この取っ手の形状を見れば、ドアがどちらに開くものかは一目瞭然である。はじめて海外出張でアメリカに行ったときに、先輩社員に、「縦は引く、横は押す」のだと教わった。これが日本ではそんなふうにできていなくて、どちら側にも同じ形状の取っ手がついていて、押すか引くかわからないものだから、わざわざ「押」、「引」などと文字で書いてあったりする。中国では「推」「拉」だ。このアメリカ式のドアなら、そんな表示の必要はない。そもそも横棒しかついていないドアは押すしかない。

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体重

10月12日から24日まで、海外出張に行っていた。今回は行き先は中国ではなくアメリカのサンタクララ、いわゆるシリコンバレー。

帰ってきて気付いたのは、今回の出張では体重が全然増えなかったこと。海外出張に行くと、たいてい体重が増えてしまう。日本では電車+徒歩通勤なのに比べて出張中は中国にしろアメリカにしろタクシーやレンタカーで、絶対的に体を動かす量が少ない。食事の量は日本に比べてたいてい多い。出されたものは全部きれいに食べるように躾けられた自分としては、それでもついつい全部食べてしまい、食べ過ぎになる。

ところが今回そうでもなかった。理由はなんとなく思うに食事がさほどアメリカ的でなかったせいかと思う。毎日残業モードだったので、毎日昼食に加えて夕食もほとんど行き先の会社の社員食堂で食べていた。そこで出されるメニューが結構、アジア風というか、どこの料理とはっきり言い定められるわけではないのだが、とにかくそういった料理が多かった。半分くらいはお米の入った料理を食べていたように思う。

この地域の特徴だと思うが、本当に色々な人種の人がいる。やはりこのIT産業に対して世界中から優秀な人たちがやってきているせいだろうか。昔から「アメリカは人種のるつぼ」と言われるが、そうは言っても一般的にはアメリカの他の地域ではいわゆる白人と黒人がほとんど、あとは地方によってヒスパニック系。といったところだと思う。ところがここシリコンバレーでは本当に多種多様である。中国人はいざ知らず、Korean、インド、中東方面、本当にいろんな人たちがいて、逆に西洋白人の比率が非常に少ないと思う。しかし、また、その中で日本人はなぜ少ないの?とも感じた。

まあそんな環境なので、会社の食事もそんなふうなのであろうということである。そのおかげでか、私の体重も日本にいるときと変化せず暮らせた。

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月曜日の散髪

今日はちょっと失敗した。三連休である。

このところ忙しくて散髪に行けなくて、そろそろうっとおしくなってきている。そこに、今週の水曜から少なくとも来週末まで海外出張である。その仕事の準備でこの3連休は休日出勤である。それも、午後からゆっくり出て少し仕事をするといった軽い目の休日出勤ではなく、平日と同じくらいに出勤して深夜までである。つまり、最低でも10月30日にならないと散髪に行けない。幸いなことに、3連休の休日出勤中の仕事は早めに目途がついて、2日目いっぱいでなんとかなりそうな結果になった。なんとか出張前に一日休めたと思い、今日は出張中の補欠選挙の事前投票に行ったり、クリーニング屋に行ったり用事を済ませようと思っていた中に散髪も勘定に入れていのだが、行きつけの散髪屋に行くと、何と店が閉まっているではないか。

そうか、今日は休日だが月曜日だった。散髪屋は一般的に月曜が定休日だが、それは休日であろうとも休みなのである。普段は土日ならばかならず営業しているので、休日だったらいつも開いていると思い込んでしまって、月曜が休日のときにはたまにこういう間違いをしてしまう。以前はこういう間違いはそう頻繁にしなかったと思うのだが、最近何度かやってしまっている。きっとハッピーマンデー法のおかげで月曜日の休日が飛躍的に増えたせいだと思う。困ったもんである。

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英語訛りの中国語

iPodには、自分で買ったCDをPCで読み込んで転送して聞く以外に、iPodと連携させた音源の入手方法がいつくかある。iTunes Music Store と呼ばれるオンライン販売が有名だが、これとは別にPodcastというラジオと音楽ダウンロードのあいのこのようなものがある。色々と見ていると、英語圏の人が対象のものだが、中国語の教材があったので購読してみることにした。ちなみに、Chinese Survival Guide というタイトルだ。

内容は単純に、単語や例文が先に英語で一度読まれて、その後中国語で読まれる、というだけの繰り返しである。で、聞いてみると、どうも妙な感じがする。どの言語にも特有の音の感じというのがあると思うが、それが英語の例文も中国語の例文も同じような感じに聞こえるのだ。きっと、中国語の例文を読んでいる人もアメリカ人なのだろうと思う。つまり英語訛りの中国語ということだろう。

思えば、ネイティブの英語といってもアメリカ人の英語とイギリス人の英語では違うし、ましてやスコットランド人の英語はもっと違う。それはその方言特有の単語や言い回しを使わずともである。中国人のしゃべる訛った英語と、日本人のしゃべる訛った英語は、それぞれに訛り方に一定の傾向がある。

まあこういう訛りに関しては当然のことであるが、英語訛りの中国語というものは初めての体験だと思って書いてみた次第である。

しかし、こんなにはっきり感じ取れるほど訛った教材で勉強したのでは、とてもネイティブの発音に迫れないのではないかと心配してしまう。ところで、こういう外国語の教材でそれが特に自国語訛りであった場合にはあまり気がつきにくいのではないか。ひるがえって、自分も日本語訛りの中国語の教材を聞かされていてもあまり気が付かないのではないかとも心配してしまう。

外国語を学ぶのは難しい。

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