2014年7月 のアーカイブ

ジャック彗星 C/2014 E2

今年の3月に発見されたばかりのジャック彗星 C/2014 E2 (Jacques) が明け方の空で6等級台にまで光度をあげているということで撮影してみた。近日点は既に過ぎて太陽から離れる方向に移動している。光度予想のピークも過ぎてはいるが、太陽からは離れながらも地球との距離は接近してきているので、しばらくはそこそこの明るさを保っているようだ。

現在はぎょしゃ座にあって、五角形を構成するうちの2つの星 (2等星と3等星) の間あたりにあるので、場所はわかりやすい。しかし、双眼鏡でのぞいてみても、それとわかる姿は発見できなかった。6等級台といえば、星のよく見えるところでの肉眼での限界等級を少し超えた程度なので、双眼鏡でなら楽に見えてもいいはずの明るさだが、当地では光害が多いためか、いくら見てもわからなかった。

それでもカメラになら写るだろうと、カメラの望遠ズームレンズの250mmで、ぎょしゃ座の星を頼りに狙いをつけて撮ってみると、彗星に特有の青っぽいシミがなんとか写っていた。下の写真は14枚撮影したのをコンポジットしたもの。一応メトカーフコンポジットしたが、みかけの動きは少なく恒星はほとんど点像のままだ。中央少し上方に写っているのがジャック彗星。カメラレンズではちょっと力不足だった感じだ。右下の明るい星は、ぎょしゃ座のι星。この写真ではいつもと違って、画面上が天の北極に近い方向になっている。

Comet JacquesComet Jacques C/2014 E2 2014/07/29 03:43 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F5.6), ISO3200, 8sec×14, StellaImage 7 Metcalf composite

2件のコメント

モルディブその他

今回のモルディブ行きの中で、これまでの記事で触れなかった細かいことがらをいくつか。

チャンギ空港にて

行きのチャンギ空港で乗り換え便の出発を、例の個別に安全検査のあるゲートのところから少し離れたところで待っていて、そろそろ搭乗開始のアナウンスが流れ始めた頃、少しあわてた様子の女性が私のところにやってきて、中国人かと中国語で尋ねられた。いきなり何の意図かよくわからないが、いやー、日本人ですと中国語で答えると、じゃあ英語はできるか? と今度は英語で聞いてくる。中国語で受け答えしてるのだから中国語で話し続けたっていいんじゃないかと思うのだが、そのわずかの返答から私の中国語がヘタクソなのがバレていたのだろう。だからといって英語が上手とも限らないはずだが、まあ英語もわかると答えると、今度は英語で話し始めた。

彼女の言うには、もう搭乗開始なのにダンナがトイレに入ったまま出てこないので、自分が中に呼びに行くわけにいかないから代わりに呼んできて欲しいとのこと。まあ、困っているようだし確かに本人にはどうしようもなさそうなので、いちおう引き受けてトイレに入ってみる。中にはそれらしい人物は見当たらないが、個室がひとつ閉まっていて、中からラジオだかテレビだかの音声のようなものが聞こえてくる。扉越しだからなんだかよくわからなかったが。そんな状態で、中にいるのがその人物かどうかもよくわからない。見ず知らずの他人に、壁越しに顔も見ずに話しかけるというのもなんとも所在ない感じだが、とりあえず飛行機が搭乗開始で外で奥さんが待ってるとかなんとか壁に向かって話してみるが、中からは何の反応もない。周りで小用を足している人達からはこいつ何誰にしゃべってるんだ? と思われたかもしれない。個室の中にいる当人だって、自分に話しかけられているかどうかもわからないだろう。

すごすご引き返して、声かけてみたけどそれらしい人は出てきませんでした、と報告するわけにもいかず。中がその当人かどうかも確認できないが仕方ないので、ドアをドンドンとやってみると、中から返事が。で、もう一度説明すると、一応わかったというような返事。かといって、すぐに飛び出てくるわけでもなし。中でどういう状態だったかわからないから、出てこられるまでにしばらく時間がかかるのかもしれないし、私はここで彼が出てくるまで待っていて連れて出ないといけないのかと思ってしばらく待っていたが、それにしても出てこない。一度外に出て奥さんに知らせるか、いやもうちょっと待つか、もう一回ドアをノックして声をかけて急かせるか、そこまでする必要があるか、と逡巡しつつトイレの中でうろうろ。トイレの中で用も足さずにうろうろしている不審人物である。

で、結局、いちおう声はかけて返事はありましたよ、と、表でシビレを切らして待っているはずの奥さんに伝えようと、トイレの外に出てみたら、奥さんの姿がどこにもない。そんなに待ちきれずにまたどこか別のところに頼みに行ってしまうほどの長時間は経っていなかったと思うが、とにかく姿が見えない。ここでダンナが出てきたとしても合流できない。なんだかキツネにつままれたようだが、自分も搭乗しないといけないので、これ以上姿の見えない人たちのことを心配していても仕方ないので、そのままゲートに向かった。

結局一体何だったんだろう。ダンナは奥さんを置いてトイレの個室に篭って何をしていたんだろう? 奥さんはどこに行ってしまったんだろう? わけがわからない。

ラマダン

今回モルディブに行くまで知らなかったのだが、モルディブの人たちはほとんどがイスラム教らしい。たまたま運の悪いことに、今回の旅行期間がすっぽりイスラム教の断食月、ラマダンの期間に入っていた。日本人スタッフは関係ないが、船で働いている他の現地人のスタッフたちはみな断食だという。昼間は食べ物も飲み物もダメ。といっても、別にその間仕事をしないとかいうわけでもなく、全然普通に過ごしている風だった。日本人スタッフからの説明で、ちょっとお菓子一緒にどう? とかいったことをしないように気をつけて下さい、程度の注意があったくらいで、何も不都合なことはなかった。行く前にラマダン期間だと知ってちょっと心配したが、何ということはなかった。

忘れ物

いつも旅行のときは何か細かい物の忘れ物をしてしまうものだが、今回はiPhoneのLIFEPROOFケースくらいか。私は普段はiPhoneにケースはつけなくて、ダイビングに行くときのようにしっかりした防水が必要な時だけのために昨年このケースを購入した。iPhoneはだいたい2年に1回買い替えて、外形が変わるのでケースは使えなくなる。一方、ダイビングに使うのは年に1回くらい。去年の小笠原に続いて今回が数少ないこのケースが活躍する場なはずだったのに、持って行き忘れてしまった。もったいない。

しかし、母船にいる間は水しぶきのかかるようなことはなく、防水ケースが必要としたらドーニに乗っているときくらいだが、これまでの記事で書いたように、ドーニでの移動時間は短く、ほぼその間に準備や片付けをしたりしているので、あまりiPhoneを持って行って使っているようなことはなかったので、LIFEPROOFを持って行っていたとしても、あまり活躍しなかったようにも思う。

水上飛行機

モルディブでは水上飛行機が飛んでいるのがよく見られる。あるとき、母船がその水上飛行機の発着用プラットフォーム (というのか、何と呼ぶのか) の近くにいたことがあった。プラットフォームは何もない海の真ん中にあり、近くの島と直接つながっていたりしない。そこに船が接舷して飛行機との乗り降りをするようだ。

水上機が離水するときは、その場所からそのまま滑走して離水すればよさそうに思うのだが、一旦水上をタクシングしてプラットフォームから離れていき、180°方向転換してから離水のための滑走を開始し、プラットフォームの近くをかすめて飛び立って行った。周囲の水深の関係とかあるのだろうか。

水上飛行機

 通貨

モルディブの通貨はルフィア (Rf) で、レートは1Rfが7円弱。しかし、実際はずっと船の上で暮らしているので、現地の通貨を使う機会はほとんどない。船上での費用は最後にまとめて精算で、支払いはUS$でいいので、持っていった現金はUS$。去年アメリカ旅行したときの残りがたくさんあったので、それで十分足りそうだったので、特に今回余計に両替することもなかった。

船上以外で現金を使うのは、ローカルの島に行ったときだが、ここでも支払いは全部US$でOK。支払額も、手持ちのUS$札でぴったり支払えたのでお釣りもなし。はじめてルフィアを手にしたのは、帰りの空港の喫茶店で飲み物の支払いの端数のお釣りにもらっただけ。

飛行機の乗り換え地のシンガポールでも空港内でお金を使うこともあるが、行きは例の20シンガポールドル (S$) の金券を使っただけで、帰りにおみやげを買ったときにUS$で支払ったお釣りをS$のコインでくれた。これが不思議なことに、50セント、20セント2枚、10セントの合計S$1分をくれたのだが、それならS$1コインをくれればよさそうなもんだが、たまたま切らしていただけなのかどうか。

Money

レジ袋

ウェットの脱ぎ着がきつくて大変だったと書いたが、帰宅してから、よくドライスーツを着るのに首を通すときに滑りがよくなるように、女性がよくレジ袋をかぶって (窒息しないように注意(!)) やっているのを思い出して、足を通すときにも使えないかと試してみたら、なかなか具合よくするっと通ることがわかった。もうちょっと緩い目のものに買い換えるか、足の先の方にファスナーでもつけてもらう改造とかできるのかなぁとか、考えていたが、レジ袋を使う方法でまだしばらくなんとかなりそうな気がしてきた。ちょっとみっともないけど。

Cカード届く

ナイトロックスの使用のために現地で受け地スペシャルティのCカード、現地ではテンポラリのカードをもらってきたが、帰ってきてから10日ほどで正式のカードがPADIから届いた。

これまでCカードは、オープンウォーターと、アドバンスト。そしてスペシャルティを3つ持っていたが、いずれもダイビングを初めてほとんど経たないうちに取得したもの。それ以来ずっとCカードの追加とは無縁でいたのでずいぶん久しぶりだ。カードのデザインも以前のものと比べてすっかり変わってしまっている。

Cカード

コメントする

ローカル島訪問

丸5日間のダイビングを終えた翌日、到着日から数えると7日目は帰途への出発日ではあるが、窒素抜きの意味も含めて、飛行機は遅い時間の出発なので、昼間は丸々時間がある。参加者中1名だけは日程がもう1日長くて更に翌日の出発なので、この日も3ダイブしているが、その休憩時間に合わせて、皆でローカルの島に上陸してお土産の買い物などをする。

既に母船はツアーの最初にいたのと同じ、空港の島のすぐ近くに戻ってきて停泊している。そこからドーニでそのローカルの島まで連れて行ってもらう。場所はそのときはどこに連れて行かれたのかよくわからなかったが、後でGoogleマップで地形を見て同定したところ、空港の島から10 kmほど北にあるヒマフシ (Himmafushi) という島と思われる。

久々に陸地に立つこととなり、ここで初めて持ってきた漁サンを履くのも妙な感じだ。

ヒマフシ島

ここが島のメインストリート? 時間のせいかもしれないが、我々以外誰もいない。

メインストリート

いつもの癖だが上を見回しながら歩いていると、衛星放送のパラボラが真上を向いてるのが目についた。さすが赤道直下だ。

上向きのパラボラアンテナ

買い物は、まず地元の人の利用するような商店に入って、安い (土産物用でない) 紅茶などを購入。

地元の商店

それから、観光客向けの土産物店に行って、いわゆる土産物を物色。私はTシャツを買ったくらいだが、みなさんそれぞれに色々買っていた様子。

ほぼそれで1時間つぶれて、またドーニに乗って母船に戻る。

島の中の通りを歩いていてもうひとつ気付いたのは、日本語の看板はないが、中国語の看板が出ていること。売られているガイドブックの類も、日本語版はなく、英語のものと中国語のものが並んでいた。みやげ物屋の店員は日本語をしゃべる人もいたが、きっと中国語もできる人も多いのだろう。そういえば、空港で見かけた旅行客は、おおざっぱな見た感じで、中国人と思われる人6割、西洋人3割、日本人1割といった比率に思われた。また、西洋人はファミリーやグループも多いのに対し、中国人は圧倒的にカップルが多かった。

中国語の貼り紙

1件のコメント

ロマンティコディナー

全てのダイビングが終わった日の夜、夕食に呼ばれて部屋からメインデッキに上がってみると、いつものようにダイニングルームでの夕食ではなく、船の後ろのデッキのテーブルに花がちりばめられてロウソクが灯されて、オシャレな雰囲気である。それならいつものTシャツじゃなくてもうちょっとマシな格好して出ればよかった。モルディビアン・スターズさんのblogによると、ロマンティコディナーと呼んでいるらしい。

Romantico Dinner

Romantico DinnerRomantico Dinner

飾りに使われている花は、近くの島に行って摘んでくるのだとか。

滞在中、特にそんな感じはしなかったのだが、参加者のうち一番若いカップルはハネムーンの旅行だったとのことでお祝い。ハネムーンならオシャレな水上コテージで過ごしたりしそうなもんだが、そういうのよりガンガン潜る方が好きということのようだ。ともあれ、おめでとう。お幸せに。

そして、私の200本目以外にも、別のグループで潜っていたので水中でのお祝いを見ていなかった人も含めて、200本目の人があと2人、50本目の人がひとりいたのも、まとめて一緒にお祝い。キリ本数祝いの人には、記念のカードが贈られた。

Congrat for 200 Dives

コメントする

モルディブの水中画像まとめ

丸5日間毎日3本ずつ潜って合計15本。今まで一度にこんなに潜ったことはなかった。最初はどんだけ大変かと思ったが、いつの間にか時間は過ぎていて、あっという間に全部過ぎてしまったという感じがする。だんだんどの回がどれだったかわからなくなってくる。

ジンベエナイトマンタなどの目ぼしいイベントについては書いたが、ダイビング全般については、前に書いたようにあまり個々に仔細に書いても仕方ないと思うので、撮影したビデオからキャプチャした目ぼしい画像をちりばめながら、ざっと流してみる。

まずは潜った場所。ホワイトボードに地図で場所を順々に記入してくれるので、移動経路もわかりやすい。空港のある北マーレ環礁から、南マーレ環礁に移動し、それからアリ環礁に渡って、アリ環礁を北上し、また空港近くに戻るという、まあモルデイブのクルーズで一般的なルートだ。

Map

1日目

1本目ではまずヒトヅラハリセンボン。そしてなんとなく一列になってるムレハタタテダイ。

ヒトヅラハリセンボンムレハタタテダイ

1日目の目玉は2本目。前半はパウダー玉 (パウダーブルーサージョンフィッシュの固まり)、後半はマンタと、初日から早速のご馳走を1本で2つもまとめて。パウダーブルーサージョンフィッシュは、モルディブといえばこの魚、というくらいイメージが強い。

パウダーブルーサージョンフィッシュパウダーブルーサージョンフィッシュMantaManta

3本目で一番目をひいたのは通称「マツゲちゃん」ことインディアンバナーフィッシュ。目の上にマツゲのような突起物がある。

インディアンバナーフィッシュ

 2日目

1本目は流れに逆らってつかまって大物待ちをしていたが、ホワイトチップがいたぐらいだったか。

大物待ち

2本目。本来ジンベエ狙いだったが、ジンベエは海中からは見られなかったのは前に書いた通り。写真は、ホソフエダイの群れと、エイにホンソメワケベラがついていた模様。

ホソフエダイエイ

3本目は、ヨズジフエダイの群れが半端ない感じ。そして、体の下の部分が照明の影になっているわけではなくて黒い色をしている、モルディブアネモネフィッシュ。

ヨスジフエダイモルディブアネモネフィッシュ

3日目

1本目は後半で細かいもの。まずはオトヒメエビと、穴の中にいるやつ色々。

オトヒメエビStill0724_00009Still0724_00010Still0724_00012

そして、モルディブトリプルフィン。

モルディブトリプルフィン

2本目ではグレイリーフシャーク。ムレハタタテダイとの共演も。

グレイリーフシャークグレイリーフシャーク

そしてロウニンアジ。

ロウニンアジ

3本目では、ヒョウ柄(?)のウミウシ、オーバーハングの下側についたきれいなサンゴ。

ウミウシサンゴ

超ちっちゃいクマノミ。

クマノミ

こいつは何をしてるのかと思ったら。

クリーニング

外にもいたけど、口の中からもホンソメワケベラが出てきて、クリーニングをしてもらっていた様子。その後、何事もなかったかのような顔をして泳いでいった。

クリーニングクリーニング後

ここにも穴の中のやつ。

IMG_0530

モルディビアン・スターズのマークのデザイン元になっているという、ジュズベリヒトデ。

ジュズベリヒトデ

ガイドのカオリさんがフロートを上げるところがカッコイイということで。

フロートを上げるフロートを上げる

4日目

1本目は沈船。

WreckWreck

遠くから指差すので近づかずに望遠でだけ撮影したのでぼやぼやだが、ドラキュラシュリンプゴビー。あと、タコ。

ドラキュラシュリンプゴビータコ

2本目では、ツバメウオの群れとかなり長時間並走していた。皆が群れを追ってるの図も。

ツバメウオツバメウオ

カスミアジの結構数の多い群れ。

カスミアジ

3本目。

カメは深いところにいたので上から目線で。ホワイトチップはおやすみ中。

カメホワイトチップ

口をパクパクしていたので、開いてるところと閉じてるところ。

ホワイトチップホワイトチップ

ゴマモンガラと、今回撮った画の中で結構お気に入りな、テーブルサンゴ。

ゴマモンガラテーブルサンゴ

5日目

1本目。ギンガメアジ。マダラトビエイ。左の先が少し欠けている。

ギンガメアジマダラトビエイ

クダゴンベ。

クダゴンベ

2本目。カミソリウオ。ヒメダテハゼ。

カミソリウオヒメダテハゼ

オーロラシュリンプゴビー。

オーロラシュリンプゴビー

マダラトビエイがたくさん連なって。ナポレオンは遠かった。

マダラトビエイナポレオン

そして、3本目、最終ダイブが自分の200本目で、まずは記念写真。

祝200本

キンメモドキの群れ。

キンメモドキキンメモドキ

モンガラカワハギ。コラーレバタフライフィッシュ。

モンガラカワハギコラーレバタフライフィッシュ

カメが執拗に岩の凹んだところに首を突っ込んでいた。

カメ

カオリさんの作った水平に飛ばすバブルリング。空気砲の原理で発生させる。

バブルリング

ざっと流すつもりが、結局ずいぶん長くなってしまった (笑)。

コメントする

ナイトマンタ

ダイビング3日目の夜は、ナイトマンタ狙いで、マンタの出るポイントに停泊し、夕食の前にマンタが出たらいつでも入れる準備をしていて下さいとのこと。船の後ろから強力なライトを海中に向かって照らし、それに集まってくるプランクトンを狙ってマンタがやってくるのを待つ。

しかし、この夜はいくら待ってもマンタは現れず。近所に他の船も同様にライトを照らして停泊していたが、やはり現れていない模様。

翌ダイビング4日目の夜もリベンジでナイトマンタを狙う。次の夜は空港近くに戻ってしまうのでラストチャンス。前日のマンタポイントとは違う場所だが、ライトを照らして待っていると、今度はマンタ登場。私は、以前ハワイ島で同様のナイトマンタを見たことがあるし、今回は海面から見る組の方にしておいた。あわてて準備して入るのが大変そうだとか、今回、最終日最終ダイブがちょうど200本目になるのが1本ズレてしまうなあとか、そんな理由もあったり。

上から見ていても、ライトに向かって上がってきてお腹を見せて宙返りしていくのを繰り返し、結構よく見える。撮影していると、ライトの真下で白いお腹を見せるのでうまく露出を調節しないと白飛びしてしまう。

Night MantaNight MantaNight Manta

スクーバで海底から見ている人たちのライトが動いてるのも上からわかる。

Night Manta

なぜかマンタについているコバンザメが単独で海面にやってきたりもしていた。

Sharksucker

マンタはずっと長い間滞在していたが、海中組がエキジットしてきたところでいちおうお開き。

Exit

ところで、海面に猛毒のクラゲ、カツオノエボシが漂っていたりして、水中組がエキジットしてくるときには海上からめちゃくちゃ注意を呼びかけていた。実は私はカツオノエボシの実物を見たのは初めてで、よく紹介されている絵は単独で描かれているのでスケール感がわからず、もっと大きなものを想像していたのだが案外小さいものだった。今回は人に言われてわかったが、知らずに初めて目にしていたら、それと気付かなかったかもしれない。そういうこの写真も単独でみるとわからないので、引きでマンタと一緒に写っている写真も。

Portuguese Man O' WarPortuguese Man O' War

1件のコメント

赤道付近での星見

今回のモルディブの滞在地は、赤道超えにはならないものの、南半球に行ったことのない私にとって今まで行った中で一番緯度が低い (実は、飛行機を乗り換えたシンガポールの方がもっと赤道に近いが、宿泊していないということで)。普段は見られない南天の星を見るのも楽しみにしていた。ただし、ずっと揺れる船の上のこと、カメラを三脚に乗せても長時間露光する写真の撮影は無理なので、天体写真撮影にまでは気合は入れず、眺めるだけということにして、機材はカメラはコンデジのS120だけだが、双眼鏡はいちおうモナーク7 8×42を持って行く。しかしこれを入れたおかげで機内持ち込み荷物が案外かさばって、デイパックでは入りきらないので、去年の旅行の際にも使ったカメラバッグになった。

まずはモルディブに着く前にシンガポールからモルディブへの飛行機の中。夜便なので飛行中室内の明かりも落とされて窓から外をのぞくと星がそこそこ見える。航路はほぼ赤道付近を東西に飛んでいる。私は右側の窓側の席だったので見えるのは北天。普段見られない星が見えるわけではないが、星の見える位置が違う。ひしゃくの部分を下にして縦位置になった北斗七星のひしゃくの部分は水平線ぎりぎりに、そしてその右の方に北極星も水平線近くに見えた。

モルディブに到着してからは、雨季なこともあって、雨が降っているわけではないものの雲がかなり多い空模様。夕焼けや朝焼けは見られたが、夜は到着日もダイビング1日目も曇りで星は見られなかった。写真はダイビング2日目の朝焼け。やはり雲が多い。

モルディブの朝焼け

ダイビング2日目の休憩時間、同じツアーに参加していたTYさんがiPhoneで何か写真を見せてくれた後にアイコン画面になったのを見ると、「星座表」アプリがあったので、星を見るのが好きかと聞くと、南十字を見るのを楽しみにしているというので、じゃあ一緒に見ましょうと、運良くこの日の夕食後は雲量50%以下くらいで星が見えていたので、他の人たちも一緒に南十字星探し。

上弦を過ぎた月が輝いているので天の川や暗い星が見えないが、さそり座が日本で見るよりはるかに高い位置にしっかり見える。その右下の方に、ケンタウルス座α星、β星の並びが明るく見え、更にその右下方向に南十字が見えるはずだが、低い位置には雲が多くて、よく見えない。最初は南十字座の4つのうち明るいα星、β星しか見えておらず、残るγ星とδ星はなかな見えなかった。しかし、やがて雲がなくなって4つとも見えるようになった。それでも高度が低くて霞んでいるせいか、一番暗いδ星はわかりにくいようだったが、双眼鏡で見てもらうとよく見えたようだ。

北斗七星は飛行機から見たときと同じように低い位置に見えたが、北極星は地平線近くてわからず。夏の大三角は、日本でなら全部昇っている時間だが、地軸が寝ているせいでまだ高度が低く、ベガはよく見えていたが、デネブは低い位置の雲でわからなかった。月が明るいのと雲が多かったせいで、満天の星空という感じではなかったが、ケンタウルスと南十字が見られただけでもよしとしたい。

写真は撮らないとはいいながらも、いちおうS120で。星空モードにするとシャッタースピードが長くなってしまうので、マニュアルで船の揺れでブレない程度のシャッタースピードにして撮影。三脚は持って行ってないので船のデッキ上で物に立てかけてセルフタイマーで撮影した。そんな事情もあって水平線が入っていないが、画面下端の少し下が水平線。さそり座が高い位置に見えているのがわかるだろう。右上端の画面のすぐ外に月があるので画面が明るくなってしまっている。どうせ撮るんなら、せっかく見えていたケンタウルス座や南十字も撮っておけばよかったのだが。

モルディブで見たさそり座
さそり座周辺 2014/07/07 20:43(GMT+5) Canon PowerShot S120, 5.2mm F1.8, ISO3200, 0.5sec, PhotoShop 7.0

その夜はそこまでで寝たが、私は朝も早起きして日の出2時間前くらいから星を眺めにサンデッキに上がった。月が沈んで暗い星が見えることと、時間が経って、宵の時間には地平線の下にあって見られなかった南天の天体、特に小マゼラン雲を見たかったからだ。月が沈んで天の川がきれいに見えていたが、小マゼランは残念ながら地平線近くには雲があって見えなかった。目立つものとしては、エリダヌス座のアケルナルくらい。

結局、その後は毎晩空の様子を伺うものの、よく星の見えない夜ばかりだった。

飛行機は雲の上を飛んでいるので地表の天気が悪くても星は見られる。帰りも、モルディブ=シンガポール間は夜便なので窓から星が見られた。席は、行きと同じく右側の窓側だったので、今度は見えるのは南の空。船の上から明け方に見たのと同じくエリダヌス座の1等星アケルナルが非常に明るく見えていた。

行きは撮らなかったが、今度は撮影してみようと試みたが、さすがに飛行機の窓を通してだと、明かりは落としてあるとはいえ色々な光が反射したりして、あまりうまくは撮れなかった。二重窓の間隔があるので、カメラのレンズの周囲を覆ったくらいではうまくいかない。全体を暗幕で覆うとかしないといけないかもしれない。それでもなんとか撮ったのが下の写真。アケルナルだけはよくわかる。

機内から見たアケルナルアケルナル 2014/07/12 02:43(GMT+6) Canon PowerShot S120, 5.2mm F1.8, ISO3200, 0.5sec, PhotoShop 7.0

コメントする

ジンベエザメ・シュノーケリング

ジンベエザメは大阪や沖縄の水族館で見たことがあるだけで、海で見るのは初めて。メキシコやセブ島に行ったときも、近くにジンベエを見られるポイントはあったが、そのためにわざわざ行くまではしなかった。今回は、ダイビング2日目の1本目を潜った後にジンベエザメを見るということで、マーレ環礁からアリ環礁の方に移動してジンベエザメを探す。

ジンベエ探し

まずはシュノーケリングでということで、ジンベエが見つかったらドーニでジンベエに近づき皆で一斉に海に入る。入ったらもう眼下にジンベエの姿が見えた。

ジンベエザメ

あとは泳ぐのみ。ジンベエは悠々と泳いでいるが、こちらが一所懸命に泳ぐ速度と同じぐらいだ。休んでいると置いて行かれるのでひたすら泳いでついてく感じ。しかし、真後ろ上方についていると、画面に縦位置にしか入らず、ビデオ画面は横長なのでうまく全身をおさめられない。

ジンベエザメジンベエザメ

我々が入った時は、先にヨーロッパ系かと思われる別のグループもいた。我々はシュノーケリングのときはスキンダイビングで潜らないようにと言われていたが、向こうさんはそうではないようだった。

ジンベエザメジンベエザメ

画面に横長に入れても、近いとワイドレンズをつけてもおさまり切らない。泳いでついていかないといけないので、位置取りもなかなか難しい。このあたりがまあうまく撮れてるところか。どうしてもシッポがはみ出て撮れてない映像が多いので、シッポだけも撮っておいた。

ジンベエザメジンベエザメジンベエザメ

この後、今度はタンクを背負ってスクーバダイビングで海中からも見よういう予定だったが、こちらでは残念ながらジンベエは見られずだった。

 

1件のコメント

ナイトロックス

ナイトロックスとは窒素 (Nitrogen) と酸素 (Oxygen) の混合気体のこと。ご存知ない方のために解説しておくと、ダイビングの際に使う普通のタンクの中に詰まっているのは酸素ではなくて、普通の空気。普通の空気だって窒素約79%酸素約21%の混合気体なのだが、ダイビングでわざわざナイトロックスというときは窒素と酸素の混合気体ながら酸素の比率を多くしたもの (ここで使ったのは約32%のもの) のこと。そうするとその分だけ減圧症の原因となる窒素の量が減るので、普通の空気より少し長い時間潜っていても大丈夫になる。

イクエーター号のドーニにはナイトロックスの充填装置も装備されている。事前の情報でなんとなくそんな感じはしたが、基本、全員このナイトロックスを使って潜る感じだ。自分は普通の空気で潜る、といっても構わないが、そうすると他の人たちと深度や時間の制限が異なってくるので、一緒に行動しにくくなって不都合だろう。

ナイトロックスを使って潜るには、ナイトロックスのための講習が必要だが、私は今までナイトロックスを使って潜れるところで潜ったことが一度もなく、当然講習も受けていない。ナイトロックス利用の追加料金は1日US$10だが、講習を受けれは講習代US$150にナイトロックスの利用料も含まれる。一度講習を受けておけば、今後他のところでもナイトロックスで潜れるしまあよかろうということで、講習を受けてナイトロックスで潜ることにした。

自分の今までの経験では出会っていなかったことから、ナイトロックスはいまだそれほど普及しているわけではないかと思っていたのだが、参加者9人中、ナイトロックスの講習を受けたのは私ともう一人だけで、後は全員ナイトロックス経験者だった。

ダイビングをするときは体内に溶け込んだ窒素量の管理などのために一般的にダイビングコンピュータ (略してダイコン) を使うのだが、ナイトロックスを使うときにはナイトロックス対応のダイコンで、使用するナイトロックスの酸素濃度などを設定して潜らないといけない。私のダイコンは結構昔に買ったもので、ナイトロックス対応の機能がない。しかし、最近のダイコンはすべてナイトロックス対応になっているようで、これまた驚いたことに私以外全員ナイトロックス対応のダイコンを持っていた。初日1本目は普通の空気で大丈夫なプロフィールのダイビングで自分のダイコンで潜って問題なかったが、2本目以降はナイトロックス対応のものを無料でレンタルしてもらって潜った。その初日2本めは念のため比較してみようと自分のダイコンと両方一緒に持って潜ってみたら、今度はナイトロックスで潜れるだけきっちり潜ったようで、ナイトロックス対応のダイコンの方ももちろんOKだったが、普通の空気の設定で計算している自分のダイコンは潜ってはいけない限界を越えてしまったという表示になってしまった。ダイコンは一度そういうエラーを出すと、更に続けて潜ったりしないように、48時間機能しなくなるようにできていて、私のダイコンはその状態になってしまった。

その後ずっとレンタルのダイコンで正常に潜っていたのだが、最終日の2本目、そのナイトロックス対応のダイコンがエラーを出してしまった。確かに少し深いところに長目にいたが、他の人と比べて自分だけそんなに深くにいたわけでもないし、どうしたことか。最後の1本を前に潜れなくなってしまったかと思ったが、よく見てもらうと、ダイコンが高所潜水の設定になっていた。2段階ある低い方だったが、高所潜水の設定のために通常より制限が少しきつい状態になっていて、この回たまたま少し限界に近い潜水だったので、高所潜水の設定ではエラーとなってしまった模様。ログを見るとそれまでもずって高所潜水の設定で潜っていたようだ。それまではたまたま全部限界に対して十分余裕をもって潜っていたのでエラーにならなかっただけということのようだ。どうして高所潜水の設定になっていかはよくわからない。最初にダイコンをレンタルしてもらったときに自分のダイコンとは違う操作方法に慣れないで色々メニューの変なところに入って間違って変更してしまったのかもしれないし、その前からそうなっていたのかもしれないし、よくわからない。エラーになってしまったダイコンは次の潜水に使えなくなっているが、まあいちおうそういうことと判明したので、まあ反復潜水の残留窒素量が反映されないのは目をつぶってもうひとつ別のレンタル用のダイコンを使って潜った。

ナイトロックスでは減圧不要潜水時間が長くなるというメリットの一方。酸素が多いことで普通ならもっと深く潜らないとならない酸素中毒になる深度が浅くなって注意が必要である。ナイトロックスで潜る際に、毎回酸素濃度を測定して、その値を記録しておくのだが、その際にそれに対応する限界深度の値も書く。この値はだいたい30数mになるが、モルディブではダイビングの深度が30 mと法律で決まっていて、それ以上深く潜らないので、酸素の測定値にかかわらず、30 mと記録していた。

講習の方は、ダイビング間の休憩時間などで自分でテキストを読んでおいたり、ビデオを見て少し講義を受けたりした後、テストをやって終わり。無事テンポラリカードをいただいた。

Enriched Air Diver

PADIのスペシャルティーは、ダイビングを始めた頃に3つほど取っていて、これを合わせて4つ。メンコ集めではないがスペシャルティーを5つとレスキューダイバーを取ると、あわせてマスター・スクーバ・ダイバーという、インストラクターに行かないアマチュアのレベルでの最高位となるのだが、もうひとつ何かスペシャルティー取ってレスキューやってみたりするか??

コメントする

クルーズ船の通信環境

クルーズ船に乗って環礁をわたり歩くということで、心配なのがネットの通信環境だった。中国などに行くときはたいてい出発空港でレンタルする現地用のWi-Fiルータを使ったりしているが、今回はこれは役に立たないだろうと、何もなしで出かけた。いちおう船には無線LANがあるという情報だけはあったが、詳しいことはわからなかった。

チャンギ空港

Changi Airport Free Internet

さて、船の状況の前に、行く途中に乗り継ぎで長時間過ごしたチャンギ空港の様子に触れておこう。空港内には無料Wi-Fiの案内があり、早速iPhoneのWi-Fi設定から接続してみると、携帯電話の番号を入力せよという画面になる。国番号の81と、頭のゼロを取った携帯番号を入力する。そこにSMSでパスワードを送ってくるので、それを入力するとWi-Fiが使えるようになる。

ネット接続できたおかげで長い待ち時間も持て余すことなく過ごせた。iPhoneスリープにしてまましばらくするとWi-Fiの接続は切れているが、設定にはいってつなぎ直すだけで再接続する。しかし、PowerShot S120で撮った写真をiPhoneに取り込むためにWi-Fi接続した後は、何かキャンセルされてしまうのか、また携帯番号の入力画面になって、またパスワードを取り直さないといけなかった。とはいえ、まあ多少面倒ではあるものの、それでまた使えるようになった。

マーレ空港では、無料で利用できるWi-Fiはなさそうだった。

イクエーター号

それで、イクエーター号のWi-Fiだが、利用料は期間中通しの利用でUS$20。パスワードは教えてくれるわけではなくて、スタッフにiPhoneやパソコン渡すと入力してくれる。手元を凝視していれば盗み見られたかもしれないが、まあわざわざそんなことをすることもない。

船内のWi-Fi電波自体はダイニングルームにしても、自分の船室にいてもしっかり届き特に問題はない。問題はそこから向こうの接続がどうなっているかである。私はてっきり港にいるときしか使えないものか、あるいは広い海の上からだから衛星電話回線を使ったりするやつで、利用料が高いから決まった時間しか使えないとか、速度が遅いとか、いずれにしてもかなり不自由なネット環境ではないかと想像していたのだが、実際はそうでもなかった。

滞在中、かなりの時間で普通にネット接続できていた。母船は海の上を移動するといっても、何もない海の真っ只中にずっといるわけではなく、たいていは近くに何か島のあるところに停泊している。私の想像だが、ネット接続はどうやら普通の携帯電話のネットワークを使ってて、そういう島にはそれぞれちゃんと携帯電話の基地局があるようだ。環礁から環礁へ渡る間とかぐらいしかネットがつながらないことはなかった。モルディブのネットワーク侮りがたしだ。

そんなわけで、毎日その日に潜って撮った画像をSNSに載せたりすることができたし、普段通りのネットアクセスができた。これで丸6日間US$20はリーズナブルといえる。

A380機内

あと、帰りの飛行機でA380では飛行機上で使えるWi-Fiがあったが、5MBまでUS$5.99、10MBまでUS$9.99。5MBや10MBって、画像送受したらあっという間な気が。詳しくは下のスクリーンショットの通り。さすがにこれは使わなかった。

OnAir

コメントする