2012年9月 のアーカイブ

NexStar 5SE セットアップ (その2)

電源

ファインダーを取り付けた後は、いよいよ電源を入れるが、そのためには単三乾電池8本をセットするかACアダプタを接続する必要がある。屋外で使用するにはケーブルのない電池の方が便利だが、普通の乾電池を使い捨てではあまり経済的ではなさそうなので、事前にeneloopニッケル水素電池を8本買っておいた。ところが、英語のマニュアルには特に書かれていなかったが、日本語のマニュアルに、『この機種に使う電池は「単三アルカリ電池8本です。マンガン電池やニッカド電池なでの充電池、…(中略)。指定されたアルカリ乾電池をご使用ください。』と書いてある。そうまで言われるとちょっとeneloopを使うのは気が引ける。ではとりあえず代わりにACアダプタを使うか、と思ったら、ACアダプタは同梱されていない。ネットで見たNexStarの記事ではACアダプタが付属しているように書かれているのを見たような気がしていたのだが、結構ネットで見かけるNexStarの記事は古いものが多く、ACアダプタが付属していたのは昔の機種の場合の話なのかもしれない。

仕方ないので近所にアルカリ乾電池を買いに走り、架台の台座の部分にある電池ボックスにセットする。この電池ボックスの蓋がまた開けにくい。蓋の端に少し隙間のつくってあるところがあって、そこを手がかりに引き上げるのだが、蓋を内側で引っ掛けているツメはその両側にあって、引き上げるにあたってそのツメを内側にゆるめたりするような機構は何もなく力任せに開けるか、蓋をうまい具合にたわませてツメに力がからないようにしてあけないといけないが、なかなかあまりうまくいかない。ツメは小さい割に堅いので、そのうち折ってしまいそうだが、話によると電池は数時間しか持たないそうなので、頻繁に電池を交換しているとよろしくなさそうだ、そういう意味でも面倒だがACアダプタ、あるい外部電池から電源を供給した方がいいのかもしれない。

ハンドコントローラ

電源が入るとハンドコントローラが使用できるようになる。ハンドコントローラは架台のフォークの部分にぴったり収納できるようになっていて、そのまま操作してもいいし、取り外してカールコードを引っ張って使用してもいい。収納されているときは、ある程度プラスチックのバネみたいなもので押さえられていたりするのかと思ったが、底のボスと、上の方にあるフックに引っ掛けるだけで特に固定されない。架台を運ぶときに外れて、ぶらぶらしてしまったりする。その割に収納場所におさめるのにはカールコードを-うまくたくし込まなくてはいけなくて少々面倒で、あまり扱いやすいとは言えない気がした。

ここで、ハンドコントローラをよく見てみると、事前にダウンロードしたマニュアルなどで見慣れていたものとキーボードのボタンの記載が違う。機能の割り当てが少し変更になっているのと、そのせいか文字が増えて、テンキーとしての数字の文字が小さくなってわかりにくくなっている。液晶画面脇のロゴもNexStar™ではなくNexStar+™となっている。どうも新しいバージョンになっているらしい。調べてみると、今年2012年の初めあたりに新しいものが出たらしい。バージョンを確認すると、ハンドコントローラが5.21.2064、モーターコントローラが5.20ということだ。探すと、NexStar+ハンドコントローラのマニュアルもセレストロンのサイトにあった。あ、そもそも、英語のマニュアルは事前にダウンロードしたのを見ていたので製品についてきた印刷物をよく見てなかったけど、一緒にNexStar+のマニュアルも入っていた。

あと、準備しておくのは、観測地の場所。どこか他所に持って行って観るときはまた設定が必要だが、とりあえず自宅で観るために位置を入力しておく。アライメントの設定を進めると場所の設定になって、デフォルトでは都市の選択になるが、日本の都市は長崎、大阪、名古屋、東京しか入っていない。まあ東京でもそれほど違いはないかもしれないが、より正確のために座標での入力にする。Google Mapと、国土地理院の2万5千分の1地形図で緯度経度を読み取る。Google Mapでは度の小数点以下が全部10進数の少数で表現されているので分、秒に換算すると、国土地理院のものとほぼ一致したのでその値を採用して入力することにする。メニューを座標入力に進めると、何か値が残っている。以前に誰かが使ったのかと思ったが、西経の値になっているのでおそらくアメリカの方の座標だ。値は、118°20’17” W 33°50’41” N。その値をGoogle Mapに入力してみると、なんとセレストロンの会社の場所だった。

その先のアライメントの操作は、実際の星を使って行わないと意味がないので、部屋の中では試せない。メニューをあちこちたどってみたり、方向ボタンで実際に回転させたりしてみていたが、付属の天頂プリズムとアイピースを装着した状態で天頂を向けようとすると、プリズムが架台の台座の部分にぶつかってしまう状態になる。鏡筒と架台はアリガタ・アリミゾで取り付けられているが、固定位置は前後に移動できる。どういうわけかそれが少し後ろすぎる位置で固定されていたようだ。確かに最初に記念に撮った写真を見ると、鏡筒側面のロゴの隠れ方が、ネットにある製品の写真と少し違う。クイックリリースのツマミを緩めて、真上を向けても天頂プリズムがぶつからない位置にまで前に出す。逆に、収納時に真下を向けたときに鏡筒の先の方が台座に当たらないのも確認。

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NexStar 5SE セットアップ (その1)

注文した時点で期待していたより約1週間遅れで、やっと品物が届いたのが9月22日の土曜日。天気は曇りで実際に星を見るのはまだおあずけだが、まずはセットアップを室内で行う。

梱包

送られてきた梱包は三脚も本体もひとつの箱に収めてあるため、約70 cm×80cmで厚みが30 cm弱という、かなり平たくて大きな箱。天地無用のような絵記号が書かれているので、宅配のお兄さんは平たい状態のまま玄関の扉から運び入れてくれようとするが、ちょっと無理っぽいので、横にして (縦長の状態にして) いいですよと言って運び入れる。外箱はダンボール箱が二重になっていて、その中に鏡筒+架台の入った箱がひとつと、三脚の入った細長い箱がひとつ。余った隙間の半分くらいにアクセサリの入った箱と、残りの部分はダンボールの詰め物、が収まっている。それらの中箱の上に、英語のマニュアルと付属CDの入った袋と、日本語マニュアル、保証書、付属CDの入った袋とが入っていた。

日本国内向けの保証書付きとは書いてあったが、値段からして並行輸入品の可能性も高いと思っていたので、きちんと日本の正規輸入代理店のマニュアルがついているのは、多少意外だった。

鏡筒+架台の入っている中箱は、サイズは30 cm弱×40 cm弱×60 cm弱くらい。中には、きっちり形にくり抜かれたウレタンのクッション材が入っている。これは後々望遠鏡を運搬するときに役立つはずなので、そのまま捨てないで取っておく。この緩衝材をそのまま利用する専用トランクケースも売られているようだ。

組立

まずは鏡筒+架台の部分だけを取り出してテーブルの上に乗せて組立。ちなみに、架台の底面にはゴム足がついているので、実際の使用時も適当な台があれば三脚に載せなくてもそのまま使用できる。で、組立といっても、鏡筒と架台は分離できるようにはなっているものの既に組み合わせた状態で梱包されているので、組み立てるのはファインダーを取り付けるくらいだ。架台は上下も左右も電動ギアで動くので、電源が入っていないと動かないわけだが、上下方向は摩擦で押さえられていて手で動かすとギアは動かないまま向きだけ変えられる。梱包から出した直後は鏡筒は真下を向いているので、扱いやすい角度に向けてから、ファインダーを取り付ける。

ファインダー (スターポインター)

そのファインダーだが、昔ながらの望遠鏡のファインダーしか知らない者にとっては驚きモノだ。ファインダーといえば、まがりなりにも小さな望遠鏡になっていて、中に十字の線が張ってあるもの。ところが、NexStarに付属のファインダーは、等倍スターポインターというものだが、外見はただの筒のように見える。防水カメラなどについていた「スポーツファインダー」という、ただの枠だけがついていてだいたいのフレーミングをする、というやつを彷彿させる。この望遠鏡のような自動導入機では所詮ファインダーは最初のアライメント時に明るい星の位置を見つけるのにさえ使用すればよいので、簡易なものでいいということか。

しかし、いくらなんでも等倍の枠だけでは星は狙えない。実はこのファインダーにはスイッチがついていて、スイッチ入れると視野の中に赤い点が見える。ハーフミラーで投影されているようだ。これを対象の星と同じ位置に重なって見えるように望遠鏡を向ける。例えば、拳銃の照準のように手前側の印と遠くの方の印の重なったところに対象を合わせるのではなく、単にひとつの光点と対象の星を重ねるだけだ。もし筒の中にガラス板がはまっていてその中央に印がついているだけなら、覗き込む方向によってズレて見えるので全然役に立たないが、この光点は無限遠の位置に見えるようで、覗き込む角度をずらしても同じ方向に見える。逆に言うと、真正面から覗き込まないと光点は視野の中央に来ない。どういう仕組みなのだろう。

光点を光らせるLEDの電源にCR2032のリチウムコイン電池が使われていて、電極の間に絶縁フィルムをはさんだ状態で出荷されているので、これを引き抜いておく。この電池格納部のフタがちゃちいのがちょっと気になる。

ファンダーと主鏡の光軸合わせをしないとけないが、遠くの景色で行うには、昼間は外が明るすぎて光点がよく見えない。夜に実際の明るい星か、遠くの明かりでやらないといけないので、実際に星を見るときに最初にやることにして、とりあえずパス。しかし、この光軸合わせの機構がまた、昔からある前後2箇所で3方向からのネジで支えているのを少しずつ修正するという仕組みではないのに驚く。上下方向の調整ツミマが手前の下側に、左右方向の調整ツマミが前方の右側にそれぞれついていて、その2つのツマミだけで位置を合わせるようになっている。これは調整しやすそうだ。写真で真ん中少し左寄りにあるツマミは光点のスイッチ兼明るさ調整ツマミ。

セットアップ作業は続くが、長くなるので、この後はは次の記事で。

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天文・望遠鏡用語の英語

ネット通販で買ったものの、なかなか品物の届かないで待っている間に、セレストロンのサイトに製品のマニュアルのPDF(英語)があったので、事前に使い方を勉強していた。日本での正規代理店経由の購入版には日本語のマニュアルもつくらしいが、英語版のものをまるまる訳したものではないということなので、PDFの英語版を読んでおいて損はない。

が、まあ普通の英語のドキュメントはそれなりに読めるつもりだし、天文や望遠鏡の用語もそれなりに知っているつもりだが、それが英語でとなると、わからない単語が結構出てくるので、辞書と相談しないといけなくなる。私が引っかかった単語は以下のようなところだ。この望遠鏡のコントローラの表示は日本語版というのはなくて全部英語 (あるいはフランス語、ドイツ語など) だし、このインターネットの時代、海外の情報を見ることも多いから、自分の趣味にする専門分野の用語も英語でどういうか知っておくと有益だろう。

slew: いきなりマニュアルに何度も出てくる。望遠鏡の向きを変えるために動かす(回転させる) 意味に使われている。電気の世界では信号の波形の変化に対する応答速度のことを言う slew rate という言葉に使うが、他でslewという単語が使われるのを聞いたことがなかった

refractor: 屈折望遠鏡。reflect (反射) は知っていても、refractという単語を知らなかった

ocular: 接眼レンズ。対物レンズは objective lens と、わかりやすい単語なのだが

parfocal: 同じシリーズの接眼レンズで焦点距離の異なるものが同じ位置でピントが合うようになっているもののこと。ひとつのものを見ながら倍率を変えるために接眼レンズを交換したときに、ピント位置を動かし直さなくていい

astigmatism: 乱視。自分は近視の乱視だが、こういう医学用語は難しくて覚えられない。近視なら日常会話では平易な nearsighted という言い方があるが、乱視にはなさそう

dovetail: 鳩の尻尾ということだが、望遠鏡やファインダーを架台などに取り付けるのに、断面が鳩の尻尾の形のような台形の断面になった金具とそれがはまる金具を使うようになった仕組みのこと。日本語(?)でアリガタ・アリミゾというのがそれか? このアリガタ・アリミゾという言葉は今回望遠鏡購入にあたって色々見ていて初めて知った。一般的な機械用語ではなく望遠鏡の世界独自の用語か? 言葉の響きでなんとなく意味がわかる感じだが、語源もいまひとつよくわからない

right ascension (R. A): 赤経

declination: 赤緯

zenith: 天頂。アメリカにそんな名前の電器メーカーがあったような

meridian: 子午線。そんな名前のホテルがあったような

celestial: 天体の。「天の北極」とかいうときの「天の」。もちろんセレストロンの社名の由来なのだろうけど、私にとっては語尾が怪しかった

sidereal: 恒星の (太陽の運行などと対比して)

ecliptic: 黄道。eclipseだと日食や月食のことなのだが

terminator: 月の明暗境界線。終端抵抗かアーノルド・シュワルツェネッガーしか思い浮かばない

waxing Moon / waning Moon: 月が新月から満月に至る相と、満月から新月に至る相。そういう言い方をするのか。日本語に対応する用語はない?

Big Dipper: 北斗七星。昔に聞いたことがあったような気もする。他にも天体の固有名称は英語で何と言うかわからないものがたくさんあるはずだ

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NexStar 5SE に決めるまで

もともと望遠鏡を欲しいと思ったときは、セレストロンではなくてミードだった。

今からすればもうずいぶん前になるが、小学生時代以来の長いブランクの後に、ミード社のLX200という望遠鏡を知ったときは大きな衝撃を受けた。それまでは大口径の望遠鏡といえばそれこそ巨大な扱いに困るようなものだったのが、シュミットカセグレン式のLX200は鏡筒がやけに短く、架台もある程度以上のクラスの望遠鏡なら当然の赤道儀に乗っておらずフォーク式の経緯台に乗っていてコンピュータ制御で動くのだという。口径20 cm、25 cm、30 cmとモデルがあったが、これならベランダ天文家でも20 cmくらいのモデルなら結構お手軽に使えるのではないか、と思った。思ったはいいが、そうはいってもやはり相当値の張るものだし、実際に買おうまでは行かず、なんとなく憧れの存在という感じだった。

一度、もしかしたら本当に買ってしまうかもくらいのつもりで、望遠鏡屋を冷やかしに行ったことがある。実物を見ると、さすがに思ったほどコンパクトではない。これを自分の家の中に持ち込んだらと思うとやはりちょっと大変そうで、値段の方はふんぎりさえつけばなんとかなるものだけれど、実際これを買ったら、オチャラケ天文愛好家としてはきっと持て余してしまうだろうと感じた。持て余してタンスの肥やし状態になってしまうには、いくらなんでももったいなさ過ぎる値段だ。

一方、その後、その小型軽量版ともいえるETXシリーズが登場した。ETX-90は超コンパクトで持ち運びしやすく、値段もお手頃だが、さすがに口径9 cmはちょっと物足りなそうである。小学生の頃は買ってもらった6 cmでずっと我慢して、大人になったらきっともっと口径の大きないい望遠鏡を使うんだ、と思っていたのもあり、6 cmから9 cmでは進歩が少ない。後から、ETX-105やETX-125という少し大きめのものが発売され、ETX-125あたりなら口径もそれなりに大きくて、かつコンパクトさも保たれている範囲でよさそうである。

が、特に実際に購入に踏み切るきっかけもないまま時が過ぎるうちに、ミードの日本の代理店がなくなってしまって、日本国内で普通にミード製品を買うのが困難になってしまった。そんな中で、ネットオークションで出品されているのを見たりもしていたが、精密機器なだけに、どれだけ丁寧に扱われていたものか心配というのもある。ところが、また最近になって、ミード製品が日本でも売られるようになっている。しかし、もう少し高級機の方が主力でETXシリーズは注力されていないようだ。

そんな状況の中で迎えた、今年の天文現象オンパレードだが、天気が悪くて見られなかった金星食の後になってから、ETX-90の新型が今年の7月に発売になったというのを見た。駆動系などにも改良が加えられた新バージョンだが、名前がETX-90ポータブルといって、もともと可搬サイズなのが売りのETXシリーズだが、鏡筒と架台部分を収納する専用のトランクケースと、架台を収納するバッグが製品に最初からセットになっていて79,800円という値段はなかなか魅力的だ。

これを見て、一気に望遠鏡を買いたい熱が上がった。今度こそ本当に望遠鏡を買うつもりになってきた。だかしかし、一度通った道であるように、9 cmはちょっと小さいんじゃないの、という話に行き戻る。今回の新バージョンの、ETX-125版が出るといいのだが、そのあたりの口径は、ミードとしては少し上のクラスの製品でカバーしていきそうな感じで、待っていたとしても出てこなさそうだ。

そこに来て、やっとライバルメーカーのセレストロンの製品に目が行く。最初のLX200の衝撃があって、ミードだけがユニークだと思っていてあまり他のメーカーのものは目に入っていなかったのだが、セレストロンからもこのNexStarのシリーズのような製品が以前から出ている。デザイン的にも、ミードのものはかっこいいと思ったが、NexStarの曲線的な片持ちフォークは最初はあまりいいと思わなかった。しかし、よく見てみると、今や90しかないETXに比べて、NexStar SEは4、5、6、8 (それぞれ口径が10、12.5、15、20 cm)とラインナップが揃っている。色々調べているうちに、だんだん悪くない気がしてきた。デザインも見ているうちによく思えてきた。以前のNexStarの鏡筒は地味な色だったが、最新版のSEシリーズは、セレストロンのコーポレートカラーのオレンジ色になっていて目を引く。

そうして気持ちがNexStar SEに傾き、いつの間にかもうNexStar SEを買うつもりになった。後は、ラインナップのうちどの口径のものを買うかだ。4だけはマクストフカセグレン式で、残りの3つがシュミットカセグレン式なのとちょっと違う。いずれにせよ、口径10 cmは、ETX-90よりは少しは大きいものの、やはりまだ物足りないと感じる大きさで、少なくとももう一声欲しいところだ。一方、8の20 cmまで行くと、これはLX200で思ったように (LX200よりは架台がかなりコンパクトにできてはいるものの) 少々持て余しそうな感じである。そういうわけで、5か6で、ちょっと欲張って6にしようかなという気もないでもなかった。ところが、架台が4と5が共通、6と8が共通とのことで、鏡筒のサイズ差以上に全体のかさばり加減が違いそうであった。本当は大きめの架台に小さめの鏡筒が乗っている方が安定性の面からするといいのだろうけれど、ここではコンパクトさの方を優先した。もうひとつの理由は、4/5用の架台はウェッジというのがついていて本来経緯台式の架台を傾けて赤道儀として使えるようになっているが、6/8用の架台は上に乗せるものも重いので機械的強度の問題かその機能がないこと。眼視だけなら経緯台式のセッティングのコンピュータ自動追尾で構わないのだが、もし長時間露光の写真を撮るとすると、赤道儀にしないと追尾はできても視野内で像が回転していく (ちょうど先日の金星の日面経過で、ビデオ用の三脚で撮った金星の軌跡が太陽面上で見かけ上直線でなく逆さUの時のような形になってしまったのと同じ理由) ために、問題が起きてしまう。本来、この手の架台は写真撮影には向かないと言われそうだが、そうは言ってもいずれはこの望遠鏡で天体写真も撮ったみたいと思うので、このポイントは重要だ。

そういったことを考えて、最終的に口径12.5 cmのNexStar 5SEに決定した。もしETXを買うのだったとしたら、上限がETX-125だったのでそれを選んだことだろうが、こちらは一応こう検討した結果として、口径12.5 cmになった。

そうして、先日の記事に書いたように、Amazonマーケットプレイスの業者でほぼ最安値に近い業者から購入したわけだが、結局それがETX-90ポータブルの値段とほぼ同じというのも興味深い。NexStar 5SEにはキャリングケース類は付いていないが、その分口径が大きいということで。

長い話だったが、そんな経緯でNexStar 5SEの購入に至った。どうせ望遠鏡を買うなら、今年の天文現象続きの前に買っとけよ、という話だが、まあ、それらの現象を経験した結果もあって望遠鏡欲しさが増幅されたのだから、順序として仕方ない。今年は他にもそんなふうにして天文に目覚めた人が結構いるんじゃないだろうか。

それに、事前に買っていたとしても、買ったばかりで果たしてうまく使いこなせたかわからない。いきなり福岡に飛んで見に行った金星の日面経過も、望遠鏡をかついで行くとしたら行ったかどうか。まあ、これからぼちぼち使いこなすようにしていこうと思う。

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望遠鏡のおもいで

望遠鏡は届いたが、連日天気が悪くてなかなかファーストライトと行かないので、まずは昔話でも。

今回の望遠鏡の購入までに非常に長いブランクがあるが、これまで望遠鏡を持っていなかったわけではない。はるか昔、私が小学生の頃、ちょうど火星の大接近があって、それを機会に親が買ったくれたものだ。自分ひとりのものというわけではなくて兄弟で共有だったが。小さい頃から天文のことには興味があって、何か図鑑を買ってもらったり、今はなき四ツ橋の電気科学館のプラネタリウムに何度か連れて行ってもらったり、あるいは昼間だったので太陽を見せてもらったのかと思うがその屋上で望遠鏡をのぞかせてもらった記憶がある。

買ってもらった望遠鏡は、あまり詳しい型名は覚えていないが、ミザールの6cm屈折で、もちろん経緯台式。まあ最低限度星が見られる程度のものではあるが、天体望遠鏡に関する知識はほとんどその頃に覚えたものだ。現在では当時とずいぶん事情の変わってしまっていることもあるが、何事も基本はそんなに変わるものではないから、その当時得た基礎知識は今あらたに本格的に天体趣味をはじめるにあたっても十分役立っていると思う。

といっても、天文雑誌を買ったり、天体写真を撮ったり、天文愛好家の活動のようなものに参加したりといったことは全然しなかった。覚えてるのはただ1冊、たぶん「天体観測入門」といったタイトルだったと思うが、小学生向けでも何でもない本を買ってもらっていて、それをもとに望遠鏡の扱いや天体観測のやり方を覚えたのだと思う。あとは、星図が必要だということで、近所の本屋ではわからないので、親と一緒に市内のデパートの書籍売り場に行って尋ねても製図の本と勘違いされたりして、なかなか見つからなかったなんて記憶もある。これまた、「全天星図」とそっけないタイトルの付いた純粋な星図だけの本だったように記憶している。

たぶん望遠鏡もそういった本も全部、もう離れて久しい実家に置かれたままではないかと思うので、今度帰省した際にでもちょっと確認してみよう。

そんな望遠鏡で、大接近中の火星にかすかに模様が見えるのを確認し、土星に本当に環が見えるのに感動し、木星の衛星を見てガリレオが地動説を確信した気分を味わい、月の地形を飽きもせずに見続けた。太陽は、今では危険だということでなくなってしまったようだが、アイピースの裏にねじ込む式の太陽用の非常に濃い色のフィルターを使って見た。一方、星雲関係は、小口径の望遠鏡かつ町中の光環境のよくない場所で、また天体写真に撮るでもなく肉眼で眺めたのでは、ほとんど認識できず、望遠鏡を使えば図鑑で見るような美しい星雲の姿が見えるのかという期待はみごとに打ち砕かれ、まあそういったものは別世界のものとあきらめ、たいてい太陽系内の天体ばかりを見ていたと思う。

そんな小学生天文家 (笑) だったが、当時の自宅は町中の店舗付き住宅の2階で、その上が全部屋上になっていて、ほぼ全方向開けているという、星を見るにはなかなかいい環境だった。しかし、兄弟が大きくなってきて部屋が手狭になったので、私が中学生になった頃にその屋上の部分に建て増しをして部屋をつくったので、ほぼ望遠鏡で星を見ることができなくなってしまった。そんなわけで、そこからは、依然天体に関する興味はあったが、望遠鏡で実際に星を見るということはなくなった。

天体写真について話をすると、当時の小学生としては相当ハードルが高くて手を出せるものではなかったので、そもそもやってみようという思いもなかったと思う。そんなわけで、天体写真関係はもともと昔から持っている基礎知識というのがない。コリメート法、直接焦点法といった言葉は聞いたことがあって、それがどういうことかはわかっていても、実際にどんな器具を使って望遠鏡にカメラを取り付けるんだとか、そんな実際的なことは一切触れたことがなかったので、そのへんの知識は結構最近までほとんどゼロだった。今回、実際に望遠鏡を購入してみて、そうするとそれに用意されているカメラの取付け用のオプションはどんなものかと調べたりして、やっと具体的にわかってきた。

しかし、ここに至る以前には、そういった正統派な天体写真ではない方法で、特に天文のために用意したのではないカメラやビデオとテレコンバータなどを使って天体を撮り出したのは、CONTAX T2というコンパクトカメラでヘール・ボップ彗星を撮影したあたりからか。以来、天体望遠鏡を使わない方法で、いくつかの天文イベントを撮影してきた。

実は、カメラに関しても、だいたい私くらいに写真を撮ったりガジェット好きならば、一眼レフのカメラを持っていそうなものだが、どうしても今まで一眼レフを買う気になったことがなくて、一度も所有したことがない。たいがいの写真はコンパクトカメラがあればなんとかなるし、ビデオを比較的よく撮ることもあって、ビデオと一眼スチルカメラもなかなか両立しない。コンパクトカメラならいつでも持ち歩けるが、一眼レフはどうしてもかさばってしまうというのも抵抗があった。水中写真も、もっぱらビデオなので、一眼をハウジングに入れて、という方向には行かなかった。そんなわけで、写真関係も、一般的な知識はあるのだが、一眼レフカメラ固有のことに関しては結構知識が欠如している。

ところが、ここに来て、いい望遠鏡を買ったら、どうせならいい写真を撮りたい。天体写真を撮るとなると、選択肢としてどうしても一眼レフということになってくる。ここで初めて一眼レフカメラも欲しいなと思い始めた。望遠鏡からの連鎖で、そのうち一眼レフカメラも買ってしまいそうだ。一眼レフと書いたが、最近はミラーレス一眼というのもあるので、そのあたりも天体写真にどうかも含めて調査検討してからだ。

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Celestron NexStar 5SE 購入

昨日の記事に書いた、通販で購入した品物は何かというと、この天体望遠鏡である。

天文関係は以前からもちょくちょく話題にはしていたが、これまで自分はまともな天体望遠鏡は持っておらず、適当なビデオ機材などを間に合わせにして撮影したりしてきた。天文関係は興味はかなりあるのだが、なかなか本格的に望遠鏡を買ってというまでではなかった。詳しい経緯はまた後で別の記事で詳しく書きたいが、今年は特に天文関係の現象の当たり年でもあり、色々やっているうちに、とうとう本当に望遠鏡を買いたい熱が上がってきて、色々と情報収集もした結果、最終的に、この、セレストロン社ネクスター5SEという機種を購入した。

昔からの望遠鏡のイメージをお持ちの方には、結構変わった形に見えるかもしれないが、もうこの手の望遠鏡がポピュラーになってから結構になる。屈折式のケプラー式でもなく、反射式のニュートン式でもなく、カタディオプトリックという分類に入る、シュミットカセグレン式の望遠鏡で、自動制御の架台に載っていて、赤道儀でなく経緯台式の設置でも、自動で日周運動を追尾できて、天体の名前を選ぶだけで自動でそちらに向く機能を持っている。

口径125 mm、焦点距離1,250 mm、F10。詳しくは、追い追い。

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ネット通販で悪質業者に引っかかったかとドキドキ

ネット通販で買い物をして、悪質業者に引っかかったかとドキドキする体験をしたので、その顛末をまとめておく。

購入した品物はアメリカ製品で、国内にも正規に代理店を通して輸入もされているし、並行輸入もされている。最近値下げされたので、まだ古い値段のままで売っているらしきところもあり、正規代理店経由で売っているところよりも高い値段のついている並行輸入品らしきものもあったり、値段はかなりまちまちである。正規代理店経由のところだと、標準価格198,000円のところ118,000円といった値段がついている。他の通販業者で高いところでは、13万とか、15万という値段のついているところもある。一方、アマゾンで見ると、マーケットプレイスの業者の扱いで、一番安いところだと、78,800円とか79,800円とかいう値段がついている。そもそも、アメリカで売られている値段はおおむね$700程度なので、7万円台なら海外から買う送料や手間のことを考えればそこそこだが、正規の値段はずいぶん高く感じてしまう。そこで、この安い業者から買うことにしたが、一番安いところは、評価が3件しかついてなくて高い評価が33%だったのでさすがに避けて、79,800円の業者を選んで注文した。こちらは2,716件の評価で93%の高い評価なので、まあ問題ないだろう。ここでは国内保証付きとも書かれている。

そんなわけで、発注したのが9月13日の0時過ぎ。すんなり届けば、連休中に受け取って楽しめるという予定だ。すぐに届くアマゾンからの自動のメールには、お届け日は9月16日-24日とあった。これは機械的に余裕をもった日付を出してきているのだろう。

明けてその日の13日の夕方に、業者からのメールが (アマゾン経由で) あり、発送が14日で到着16日の予定とのこと。この業者は場所は札幌にあるので、荷物が届くのに2日かかるようだ。まあ、こういった業者が中央から離れたところにあるのはよくあることなので、それは別段怪しむことではない。しかし、注文時に在庫ありとなっていたので、当日に発送できるはずだが、メールには、

大変申し訳ありませんが、ご注文頂きました商品は通常在庫商品となっておりましたが、販売好評のため弊社在庫切れとなってしまいました。
次回商品入荷につきましては、14日(金)を予定しております。

とあった。単に出荷まで1日かかるといわれれば素直に納得したかもしれないが、これはちょっと怪しい。買う前から結構迷ったりしていて何日間もアマゾンを見ていたが、ずっと在庫ありだったのに、自分が注文した寸前に在庫切れになったなどという偶然は信用出来ない。そんなにバンバン売れるという商品でもないだろうし。本当はもともと在庫は持っていなくて、どこかから取り寄せるので、注文を受けてから1日余計にかかるということなのではないかと思う。しかし、まあ、いずれにせよ、最初に自動で来たお届け日に届くわけだから、特に気にするでもなかった。

ところが、品物が発送されているはずの翌14日の夕方になって、「お詫び:商品発送遅延のご案内」というメールが来て、10日に北海道 (木古内町) で発生したJRの脱線事故により商品入荷に遅れが生じているという。事故の影響でまだJRの運休が続いており、品物がいつ入荷するかわからない、翌15日中に入荷しなければ連休明けの発送手配になってしまうかもしれないという。これで一気に怪しい度が増した。何か、次々と理由をつけて品物がちゃんと届かなくなって、クレジットカードだけ引き落とされたりするのではないか。そんなJRの事故も聞いたことないし、事故が10日に起きたのなら、最初のメールのときから遅れるのはわかってたはずじゃないのか、と思った。しかし、ネットでニュースを検索してみると、この事故は実際に発生していた。最近のテレビのニュースは尖閣諸島関係の中国のデモのニュースばっかりやっているせいで、こういうニュースに時間が割かれていなかったのだろう。少し日付関係は間違っているが、11日の夜に事故が発生し、14日の午後に復旧し、15日から通常運行に戻ったということである。

しかし、商品がJRで運ばれていたとすると、3日間止まっていたのでは、復旧してもすぐには届かないのではと思ったが、案の定やはり15日にももう一度、商品が入荷しないので発送が遅れるというメールが来た。

どうも運悪く鉄道事故があり、またその影響が連休にかかってしまい、と、お膳立てしたかのような不運の連続なわけで、話だけ聞くと本当に怪しいことしきりなのだが、事故の話は本当だし、私が発注した日と、連休の関係はこちらの主導で決まっていることだから、やはり本当に運が悪かっただけとも考えられる。

そして、連休が過ぎ、開けた18日にまた夕方になって、とうとう発送の案内のメールが、アマゾンのシステムからと業者から届いた。本日発送して20日到着予定とある。2日待たないといけないが、これでようやく一安心。

と思いきや、メールに記載されていた伝票番号を配送業者の貨物追跡サイトで入力しても、「お問い合わせのデータは登録されておりません。」と出るばかり。荷物を出荷してすぐはまだ伝票がシステムに登録されていないだけかもしれないが、その日夜中まで待ってもそのまま。翌19日の朝になってもダメで、同日の夜中になってもまだ登録されていないままになっている。これはまた、配送業者が悪いのか、本当は出荷されていないのか。

到着予定日の20日当日になっても一向にデータは登録されていないまま。試しに上の方の桁は同じだけど最後だけ少し違う番号を勝手に入れてみると、チェックサムのようなものがあるのか番号が正しくないというような違うエラーメッセージになるので、番号自体は正しい伝票番号のようだが。自宅マンションの宅配ロッカーに配達されているかどうか不安なまま仕事を終えて帰宅すると、宅配ロッカーに預かり品の表示はなし。やはり届いてないか、これはちょっとマズいかも、と思って郵便受けを見ると、不在配達票が入ってた。品物が結構大きなものなので、宅配ロッカーの一番大きいところにも入り切らなかったので持ち帰ったとのこと。いちおう品物は配達に来たようで、一瞬高まった心配度はまた元に戻った。

不在配達表に書かれていた伝票番号を見ると、発送通知のメールに記載されていた番号と下の方の桁が少しだけ違う。その番号を追跡サイトに入力してみると、正しく情報が出てきて、不在のため持ち帰ったと表示されている。どうも、メールには伝票番号を書き違えたらしい。他の品物の情報が出てきたわけじゃないので、他の伝票と間違えたわけでもなく、書き損じて書き直したのに、最初の方の番号を知らせたとか、そんなところだろうか。

さて、宅配ロッカーに入りきらないとなると、翌日再配達を依頼しても受け取れない。仕方ないので、自分が在宅している翌々日の土曜日に再配達してもらうことにして、配送業者の電話自動応答システムで入力する。本来、最初の予定通りだと、前の連休のうちに配達されて受け取れるはずが、ほぼ一週間遅れになってしまった。

21日金曜日は、いまだに正しい品物が送られてくるのかどうかもはっきりしないまま、何もなく過ごす。代金を払ってエロビデオを通販で買ったら空っぽのテープが送られてくるなんて話も昔々聞いたことがあるから、これだけケチが付き続けたら、本当に品物を受け取って確認するまでは、安心できない。

そして、ようやく今日、22日土曜日の午前中に依頼通り配達が来て、確かにロッカーには入り切らない箱を置いていった。開梱してみると、無事本物が入ってた。しかも、間違いなく並行輸入品ではなく日本の正規輸入代理店の保証書や日本で付けているマニュアル類も付いた正規品だった。動作確認してみると、きちんと動作したし、製品のバージョンも、そもそも自分が知らなかった最新バージョンのものだった。これでやっと完全に安心できた。

強いて言えば、梱包箱が中箱も含めて、テープが重ねて貼ってあって何度か箱を開けたもののようだが、実際に使用した形跡まではなさそうだった。そのへんが何か値段が安かった理由があるのかもしれない。

ということで、不安な1週間を過ごしたものの、たまたま不運が重なっただけで、悪質業者というわけではなく、いちおう普通よりかなり安い値段で買えたので、まあこれで納得することとしよう。

ところで、何を買ったかについては、以降の記事で。

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