2012年10月 のアーカイブ

Canon Digital Photo Professional (DPP)

デジイチを買って実際に使うようになって初体験なのが、RAW画像データ。ここでRAW画像データの講釈はしないが、RAWデータを普通に見てもらえるJPEGなどのファイルにするには、(デジタル的な)現像と呼ばれる処理をしなくてはいけなくて、カメラ内で行わせることもできるが、パソコンで処理するための、Digital Photo Professional (以下DPP) というソフトが添付されている。DPPは単にRAWデータの現像処理をするだけでなく、他にも色々と画像を修正したりする機能がついている。

このDPPはEOS 5D Mark IIIの発売された今年2012年の春に、DLO (Digital Lens Optimizer) という機能などを追加した大きなバージョンアップが行われている。私の購入した60Dは、それよりもずっと前の発売で、添付されていたCDに入っていたDPPのバージョンもそれより古いものだった。カメラ本体のファームウェアはちゃんと既に6月にアップデートされたものになっていたのに。

せっかくだから新しい機能も使ってみたいので、キヤノンのダウンロードサイトに行ってみたら、ちょうど10月23日に最新版がリリースされたところだった。アップデータでの形で提供されているので、あまりよく見ずに、まずCDから旧版をインストールしたが、実はアップデータのインストール時にCDをセットして認識させるだけでよかった。ところが、次にアップデータを適用しようとすると、ファイルの展開に失敗したとかいうエラーメッセージが出てインストールできない。ファイルのダウンロードに失敗したかと、もう一度ダウンロードしなおしてみたが同じ。ネットを検索すると、このバージョンじゃないけど色々アップデートできない話があって、それを参考に旧バージョンをアンインストールしてみたり色々やったが、どうしてもダメ。それが10月28日だったが、29日にひとつ古い (けど、DLOのある) バージョンで試してみるかとか思ったが、キヤノンのサイトからはもう古いバージョンは消されていて、じゃあ共通だろうけど他機種用のエントリーからダウンロードしなおしてみるとどうだろうと試してみると、なぜかすんなりうまく行った。ファイルを比較してみると、一部データが一致しない。もう一度60Dのところから落としなおしてみると、これは正しい方で、28日にダウンロードしたものと違う。結局28日にダウンロードしたファイルが壊れていたわけだった。他の添付ソフトのアップデータも全部ダウンロードしてあったのだが、みんな同じようにファイルが壊れていた感じで、結局全部ダウンロードしなおした。一体何が起きていたのだろうか。

ともあれ、最新版が正常にインストールできたので、早速カメラで保存形式をRAWにして撮影し、DPPで開いてみる。DLOを使うためには最初にレンズのデータをダウンロードさせないといけないということなので、早速ツールパレットを開いて、Lensタブを選んでみると、レンズデータ: 非対応 の表示が… 最初に試したEF–S55–250mm F4–5.6 IS IIがダメなら、もうひとつのEF-S18-55mm F3.5-5.6 IS IIはどうかと試したが、こちらも同じ。

何と驚いたことに、60DのダブルズームキットでセットになっているEF-SレンズがどちらもDLOの対象レンズになってない。もうひとつのキットレンズであるEF–S18–135mm F3.5–5.6 ISだけは登録されている。おまけに、もっと最近発売されたEOS M用のEF-Mレンズだって2つとも登録されているのに。自分の持っているレンズだけ外されてるみたいに思えて、がっくりである。

まあ、新しい機能はおいておいて、RAWデータ現像の基本から始めよう。

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満月

今日未明の満月。今回も直焦で撮影。満月は、のっぺりしてしまって、解像感がよくわからないが。

明るくて、望遠鏡の影がベランダの床にくっきりと。

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GPV 気象予報

天文関係のblogをあちこち見ていると、結構たくさんの人がGPV 気象予報というのを参考にしているようである。これは、今まで知らなかったが、なかなか役に立ちそうだ。

これまで私は雨の降っている状況をピンポイントで知るために、東京電力の「雨量・雷観測情報」や、東京都下水道局の「東京アメッシュ」といったサイトを見ていた。これらのサイトでは雨がどのくらい降っているかどうかがわかって、時間の細かい予報も見られるので、ゲリラ豪雨的な雨のときに今でかけるべきかどうかなどを判断するのに非常に役立つ。しかし、雨の降っていないところは降っていないというだけで、空が晴れているか曇っているかの情報は全くない。

一方、天体観測するのに重要なのは、雨が降っているかどうかではなく、空に雲がかかっているかどうか。このGPV 気象予報では、「雨量・雲量」の情報を見ると、雲が何%あるかも表示される。ここで真っ黒に表示されていれば、晴天である。

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10年ぶりのドライスーツ

昨日は、1年ぶりに大瀬崎にダイビングに行ってきた。季節的には、ちょうどウェットスーツにするかドライスーツにするか迷うくらいのところで、実際昨日は見渡してみると割りとウェット・ドライ半々くらいの感じだったかもしれない。

私のドライスーツはダイビングを始めた年の冬につくったもので、もう20年になる。ダイビングを初めた最初は、講習を受けた街中のショップで、伊豆にちょくちょく潜りに行っていたので、寒い間は何度か使ったが、その後しばらくすると年に1回程度南の島に潜りに行くパターンになったので、出番がなくなっていた。

10年前に、北海道のウトロに流氷ダイビングに行って、そのときに久しぶりに使用した。そのときも結構なブランクの間置いてあったのを久しぶりに使ったので、大丈夫かなと思ったが、問題なかった。今回は、そこからまた10年。去年フィンをジェットフィンに買い換えたときに、ドライスーツのブーツにちゃんと履けるかどうか試してみるために (結果はダメだった) 一度取り出していたので、そんなにひどい状態になってしまっていたりしないのは確認していたが、やはりちゃんと使えるかどうか少々心配であった。あと、今回は先述の理由でフィンのみレンタルした。

結果はというと、まあちゃんと潜れた。どこか剥がれたり、崩壊したり、バルブが動作しなかったりということは全くなかった。ただし、2本とも、結構水没して中に着たTシャツと短パンは結構ぐっしょりしてしまってしまった。これは単に私の潜り方のせいかもしれない。最初にドライで潜ったときも、そんな感じだったような気がする。ついつい首をよじったりすると隙間ができて水が入ってくる。あとは、吹き上げをあまり心配してスーツに空気をあまり入れていなかったかもしれない。それとも、経年変化で首や手首のシール部のゴムが固くなって、隙間ができやすくなっていたのかもしれない。

さて、このドライスーツ、次に使うのはいつだろう…

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タイマーリモートコントローラ TC-2001

先日EOS 60D関連を通販でまとめて注文したときに一緒に注文していたが、扱い業者が違って一足遅れて届いたのが、このタイマーリモートコントローラ。

昨日の記事でも少し書いたが、天体写真を撮影する際に、カメラのシャッターボタンを直接操作すると、揺れてしまってうまくないことが多いので、外部でシャッターの切れるレリーズの類は必須だ。単にシャッターを切るだけなら、単純なレリーズやリモコンのようなものでいいのだが、バルブで長時間撮影するときに自分で時間を測って閉じないといけないとか、更にいまどきはコンポジット処理をするために、一定時間の撮影を繰り返し行なったりするためには、シャッター操作を自動的にコントロールしてくれるのがあると非常に便利だ。コンパクデジカメのCX1には、インターバル撮影という機能がまがりなりにもついていたが、ずっと高級なカメラの一眼レフにはそんな機能は全くついていない。必要な人はそういった専用の外部コントローラを使うということか。

しかるに、キヤノンのアクセサリーには、そういったコントローラとしては、TC-80N3というのがあるのだが、EOS 60Dには対応していなくて、60Dに用意されているのは、単にシャッターの切れるだけのリモートスイッチRS-60E3というのと、ワイヤレスリモコンRC-6というのしかない。TC-80N3が対応しているのは上級機だけで、初級機のKissとかは対象外。しかし、実際違いはというとコネクタの先の形状だけ。しかも、中級機の数字2桁Dシリーズは、50Dまでは上級機と同じものだったのに60DからKissと同じものに変更されて使えなくなってしまっている。電気的にはそのまま動作するので、実際、60DやKissでコネクタを付け替えて使っている人もいるようだし、60Dの天体写真専用モデル60Daでは、やはり天体用には必要と思ったのか、専用の変換コネクタが同梱されていて使うようになっている。

自分もコネクタを改造するなりして使えばいいのだが、もうひとつの難点はお値段がずいぶんするという点だ。ところが、ネットを色々見ていると、天文関係のblogで結構取り上げられていて評判がよさそうだったのが、このTC-2001という中国製のコントローラである。機能的にはTC-80N3とあまり変わらなさそうである。それなのに、TC-80N3は定価16,000円もする (Amazonで実売価格でも10,000円以上) が、こちらは購入価格たったの1,680円。なんと定価の約十分の一! ということで、カメラ購入に合わせて注文した次第。

製品の型番はTC-2001となっているが、箱にはTC-2と書いてあって、FOR TC-2001というシールが貼ってある。所詮、カメラとのインターフェースはシャッターのスイッチの信号を閉じるか開くかだけで、あとはコネクタの形状が違うだけなので、各社の色々な形状のカメラのために、先端のコネクタの形状が違うモデルが色々と用意されているということのようだ。ところで、この製品、メーカー名がどこにも書かれていない (笑)。

単4電池2つが必要だからと事前に買っておいたら、ちゃんと同梱されていた。失敗。しかし、この同梱の電池がなんともいえない。OTHUMBOという聞いたこともないブランド名で、THUMBの両側にOをつけたネーミング?なのか、親指だけ切り取って台に載せたようなマークが入っている。なんじゃこりゃ? まあ、電池はなくなったら普通のに交換すればいいので特に問題なかろう。

液晶画面に保護フィルムが貼ってあったので剥がそうとしたら、粘着力が強くて、液晶ユニットが本体から浮いて外れてしまいそうになった。別のところから、浮かないようにして引っ張ると今度は、フィルムの方が千切れてしまい、何度かに分けて剥がさないといけなかった。

説明書は中国語と英語だけで、日本人にはちょっと不親切だ。しかも、英語のクォリティは結構低い。おまけに、あちこち切り貼りの跡と見受けられる、そこだけフォントや文字間隔が違う部分が散見される。型番のTC-2もそうで、2ヶ所ほど直し忘れでMC-36bと書かれているところを見つけた。それで、更に調べてみると、MC-36というのはニコンの同様の製品の型番で、その互換品としてYONGNUO (永诺) というブランド名で販売されているものと同じもののようだ。そもそも互換品というか、同じもの? コピー品なのか横流し品なのか。

また、設定する時間の値の説明が、図では正しいのだが、文章の説明では違うように読み取れるが文章の方が間違っているので注意したい。INTVLの値は、シャッターOFFになってから次のシャッターONまでの時間で、シャッターONから次のシャッターONまでの間隔ではない。

あと、半押し信号が出るのはシャッターの切れる2秒前と書いてあるが、実際は3秒前のようだ。

英語の文章の途中にいきなりLianghong Dengという単語が出てきて何のことかと思って、対応する中国語の部分を見ると、亮红灯と書いてあって、翻訳し漏らし?? しかも、ピンインの切れ目もおかしいし。

タイマーコントローラの機能と独立して、普通のリモートレリーズスイッチもついているが、こちらの押し心地はいまひとつ。ニコンの製品ものがどうかはわからないが。半押しで緑色、本押しで赤色のランプが点灯するのだが、半押しのときは押し方によってはチャタリングしているかのように緑色のLEDがチカチカする。しかし、実際にカメラに接続してそのようになっていても、特に誤動作はしていないようではある。

まあ、なかなか中国クオリティの怪しさ満載の製品だが、本来の目的には普通に使えそうで、安い買い物だったと言えそうだ。

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月、4通り

道具が揃って、今夜は月がきれいに見えたので、早速撮影にかかった。せっかくなので、撮り比べてみた。順番に、

  • CX1最大ズーム
  • EOS 60D 250 mmレンズ
  • NexStar 5SE + 25 mmアイピース + CX1コリメート
  • NexStar 5SE + EOS 60D 直焦

いちおう同じ大きさになるようにトリミングして、先日からCX1コリメードで撮った写真と同じになるように貼ってみた。この大きさで月の全体像だと、CX1単体以外は、一見あまり違いがわからないくらいには写っているが、リンク先に拡大縮小しない元画像があるので見てみていただきたい。大きい画像はブラウザからはみ出てしまうのが縮小表示されると思うので+マークの拡大鏡のアイコンになっていてらそれをクリックするとdot-to-dot表示になる。

CX1だけはインライン表示にしているサイズが元画像より大きいので、リンク先の方が小さい画像になる。これでも、満月だともう少しきれいに見えて、dot-to-dotの大きさで見ている範囲ではそれなりに見られたのだが、さすがにここの他の画像とは比べるべくもない。

60Dにキットレンズの長い方の再望遠端で撮った画像は健闘しているように見えるが、実際は画面の中で小さくしか写っていないのをトリミングしてあるので、元画像がインライン表示とほぼ同じくらいで、これ以上拡大して見られない。

CX1でのコリメートはこれまで通り。

そして、最後が60Dで直焦で撮ったもの。撮影時の画角的にはCX1のコリメートとあまり違わないが、撮像素子のドット数が多い分だけ細かいところまで拡大して見られる。が、dot-to-dotで見ると、結構ぼやけている感もある。CX1の手持ちコリメートの場合はブレるのは致し方ないが、こちらでもそう思えるのは、もしかしたら望遠鏡が揺れているのかもしれない。ピントを合わせるために60Dのライブビューの画面で拡大表示にすると、望遠鏡としてはすごい倍率で見ているのと同じくらいになるが、ピントノブに手を触れるだけで、揺れて揺れて仕方ない感じだった。撮影は、リモコンがまだ届いていないので、2秒セルフタイマで撮ったが、2秒で揺れがおさまっていなかったのかもしれない。

CX1最大ズーム

EOS 60D 250 mmレンズ

NexStar 5SE + 25 mmアイピース + CX1コリメート

NexStar 5SE + EOS 60D 直焦

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一眼レフ購入

日付変わったので昨日、一昨日の朝にネットで注文しておいたカメラとその他諸々が届いた。昨日の記事でもまだCX1で奮闘していたので、まだレンズ交換式カメラ購入の決心がつかずにいるように見えたかもしれないが、たまたま天気がよかったので、CX1での遊び納めのつもりだった (笑)。

購入したのは、一眼レフのカメラ。キヤノンのEOS 60Dを、ダブルズームキットで。後は、望遠鏡に接続するためのアダプタとして、まずは一番の基本で直焦ができるために、セレストロンのシュミカセ用のTアダプタと、キヤノン用のTリング。メモリカードは、通常のSDカードではなく、Eye-Fiという、撮影した画像をそのままワイヤレスでPCに転送できるもの。これは、今までもCX1で使っていて便利なので。あと、予備のバッテリと、リモートレリーズにインターバル撮影とかする機能とかもついたようなタイマー・コントローラも注文してあって今日届くはず。

結局色々悩んでいたが、まずCCDカメラだけ、とか、ずっとコンデジで行くというのはやはりなくて、一眼レフかミラーレス一眼かというのはまあもともとだいたい決まっていた。もしミラーレス一眼にするとしたら、私としては選択肢はEOS Mだけだった。キヤノンとソニー以外のミラーレスはみんな撮像素子が小さいので対象外。ソニーは基本的に買わないので、残るはキヤノンだけで、キャノンからはまだつい先日発売になったEOS Mしか機種がない。撮れる絵はEOS Kissなどと同レベルでボディが小さくなるのは非常に魅力的なのだが、モニタ画面が動かないので見づらいこと、それも操作がタッチパネル主体なのでなおさらだ。それから、リモコンの端子がなく、ボタンひとつの赤外線リモコンしか使えないこと。このあたりがマイナスポントで、やはり選から漏れた。やはり初物ではなく、次機種、次々機種で色々改良されてきたところでよさそうになっていたら、そのときにはまた考えることだろう。

一眼レフに決まったら、今度は選択肢は相当たくさんあることになる。とはいえ、まあメーカーはキヤノンかニコンかのどちらかだろう。割りと天体写真をやる人はキヤノン派が多い様子ではある。モニタ画面がバリアングルLCDになっているのがやはりよさそうなので、キヤノンの方が選択肢が多い。キヤノンは、EOS Kissを天体写真で使っている人も多いようだが、自分はどうしてもこのネーミングが気に入らない。入門機という位置づけで初心者にもなじみやすいようにこういう名前がついているのかもしれないが、逆にKissを使っているだけで一眼レフは持っているけど素人、みたいな目で見られるようなのが嫌だ。自分で天体写真を撮っているだけな分にはいいが、やはりたまにどこかに持ち出して写真を撮る場に行くとすると、そういうところが気になる。みんながそう思うわけではないかもしれないが、自分がそう思うので、自分の気分的に嫌なのである。一眼レフはある意味ハッタリの道具なので、その人が実際にどんな写真を撮るかではなく、どんなカメラを持っているかでまわりの目が違う。ちょっと話が脱線した。

まあ、そんなわけでKissは避けて、しかし、上級機ほどの大金を出すつもりもなく、中級機の60Dである。幸か不幸か、このレンジは2年前に発売されてからまだ新機種が出ておらず、ちょっと型落ち感があって、ある意味Kiss X6iの方が性能がいい部分も多かったりするのだが、逆に値段もこなれているので、Kiss X6iの方が売値が高いという逆転現象が起きている。

さて、一眼レフは生まれて初めてなので、使い方に慣れるのにしばらくかかりそうだが、まずは望遠鏡のアダプタも買ったことだし、外は曇っているが、とりあえず部屋の中で形だけ望遠鏡に取り付けてみた。

こんな感じで、まあまあしっかり付く。しかしこれ、接眼で覗いておいてから取り替えるとしたら、けっこう面倒な感じがする。しっかり取り付けられるためだが、逆にそれをつけはずしするときに望遠鏡を動かしてしまいそうだ。

そして、心配事だったひとつ、どこまで仰角をあげるとアダプタにつけたカメラが台座にぶつかるかというと、次の写真くらいがぎりぎりまで持っていったところで、角度を測ってみると約60°だった。見た目は一見かなり上向いているような感じがするのだが、実際に測ってみると思ったよりも結構低い高度がぶつかってしまう限界のようだ。

さて、そろそろ、月が時間的に見やすい相になってくるので、この週末あたり空が晴れてくれればまずは直焦での月の撮影からはじめようかと思う

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月とM42

今夜は前線の通過で夕刻までは雨だったが、通過したあとはきれいに晴れ上がって、きれいな星空が見られた。

まずは、月齢8.0の月。望遠鏡を買って最初に撮った月は満月の少し手前で、今夜は上弦の少し後、ということで、これでおおむね一巡だ。今回も、いつものように手持ちコリメートで撮っていてちょっと気になったのが、カメラを接眼レンズに当てるのに角度を調整していると、画面上に妙な影のようなものが落ちることがあった。光軸がうまく合ってないと副鏡の影か何かが悪さするのだろうか。

月は沈まないうちに、早い時間に撮影した一方、少し遅い時間になってオリオン座が昇ってきてから、先日のリベンジとして、また別の三脚にCX1を載せて接眼レンズの前に保持し、CX1の長時間露出モードで8秒間の露光と、ISO感度を800にセットして、M42 オリオン大星雲を撮ってみた。先日のただの光のシミのような写真が、なんとなく明るくなったという程度の写真が撮れるぐらいだろうと思っていたのだが、撮 影後のレビュー画面を見てびっくり。よく写真で見る赤い色が鮮やかに出ているではないか。コンデジでここまでは期待していなかった。ただし、この光の広がっている範囲は、よく見るオリオン座大星雲の写真よりはずっと狭い中心の明るい部分だけであることに注意したい。

あとは、手持ちではなかなかうまくいかなかった7mmアイピースでの撮影も、三脚利用で木星を狙ってみたりして試してみたが、やはりうまくいかなかった。

せっかくカメラ用の三脚も持ち出したので、カメラ単体での撮影も。こちらの写真はISO400で、露光時間はやはり最長の8秒。オリオン座とその上方のアルデバランの隣に木星が明るく輝いている。

 

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更にNexStar諸々

電池

電池をeneloopに取り替えてから使ったのは、取り替えた日の取り替えた後と、昨夜赤道儀モード云々を試して数時間と、今夜。今夜は、割りと早い時間にセットして、あとはときどき動かして眺めるだけで、ほとんど追尾させたまま放置状態にしていたら、5~6時間くらい経って、電源が落ちていた。部屋に入れて電源を切ってしばらく置いておくとまた動き出したが、しばらく動かしているとやはりもうダメだった。やはりまあ8時間程度だが、今日の分はかなり電気を使っていないはずなので、実際はもっと早く電池がなくなるはずだ。今日、もっとぐるぐる動かしていたら、きっと乾電池の場合の半分程度の持ちかもしれない。まあ、おおざっぱな感じでということだが。ということで、eneloopの方が乾電池より持たないということは明らかになった。電池蓋を頻繁に開け閉めすることを考えると、やはり外部電源を使った方がいいのだろうか。

CX1の長時間露光

前の記事で、CX1でシャッター1秒で撮った写真を載せたが、スローシッャッターモードに設定すると、8秒まで長いシャッターを切れるのをすっかり忘れていた。8秒にすれば、もう少しマシな写真になっていたかもしれない。今夜リベンジしようかとオリオン座の高度が上がるのと、ベランダ側から見えるようになるのを待っていたが、望遠鏡が電池切れになってしまったのと、今夜はどうも空が薄曇りなのか、肉眼では小三ツ星がよく見えないくらいなので、断念。またの機会に。しかし、そんなことをしているよりも、レンズ交換式カメラを買うことを考えないと。

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NexStar諸々

昨夜は晴れていたのでまた望遠鏡で色々試してみた。

赤道儀モードふたたび

極軸合わせをきっちりしないで赤道儀モードで使ったらどうなるかということで、まあそもそも建物に対する角度でしか合わせてない三脚の設置方法だが、それをわざと少しズラして設置して試してみた。3° ぐらい振らせて設置して、Two-Star Alignでアラインしてみた。数十分追尾してみたが、それほどズレてなさそう。1-Starだと、さすがに無理なんだろうけど。眼視しているだけなので、視野内で実際にどのくらいズレているかあまりよくわからないが。まあ、長時間露光の写真を撮るとがでなくて、観望している間に視界からはずれないように追尾するくらいなら、、割りと適当に設置しても大丈夫そうな感じだ。

ところで、前に赤道儀モードを試したときも、今回もだが、

Slew Limit Warn
Press BACK to cancel slew.  Press ENTER to ignore Limit.  Change Slew Limits in 'Scope Setup'.

という警告メッセージが出ていた。Slew Limitは鏡筒が地平線より下をむいてしまったり、カメラを取り付けた状態であまり上向きすぎるとカメラが架台の台座にぶつかってしまったりするのを避けるために、仰角の上限下限を設定できる機能だ。デフォルトの値は下限+0°、上限+90°になっていて、見えている星を導入するのにリミットにひっかかるはずはないのにおかしいなと思った。しかし、考えてみたら、赤道儀モードにしているときも、この制限は地面に対しての角度ではなく架台の台座に対する角度なので、赤緯がマイナスの天体を導入するときは仰角がマイナスになるわけだから当然の話だった。赤道儀モードで使うならリミットを−55°とかにセットしておけば、この警告がが出ることはなくなる。経緯台モードで使うときに地平線より下を向くとしても、さほど不都合はなかろう。

表示される星の名前

コントローラでアラインするときや星を導入するときにNamed Starsから星を選ぼうと、星の名前をスクロールしていると、たいていの星の名前は左寄せで表示されているのに、いくつか右寄せで表示されているものがある。画面をスクロールしているときに急に右詰めで名前が出てきたら、一瞬、おやっ、と感じてしまう。一体どういうわけでこんな表示になっているのだろう。名前が1語でなくて2語からできているものばかりのようだが、2語でできていても左詰めのものも多い。“なんとか Borealis(北の)”、“なんとか Austraris(南の)” といった後置修飾語がついているものが、先頭から10文字までで切られた上で右詰めになっているものが多いような気がするが、そうでないもので右詰めのものもあるし、ついていても左詰めで正しく表示されているものもあって、どういう理屈かよくわからない。しかし、こんなにたくさん星に固有名がついているのかと驚く。はっきり言って、日本語で有名な星の名前以外はさっぱりわからない。

オリオン大星雲

ついでに、オリオン大星雲を、CX1で撮ってみた。星雲関係は、たいていの人が初めて望遠鏡を買って実際に見てみて失望する点のひとつだろう。立派な望遠鏡で長時間露光して撮影した、本に載っているような立派な写真のような画像を期待して望遠鏡を眼視で覗いてみても、そんなふうには全く見えない。バルブ撮影のできないCX1でもそんな立派な写真が撮れるわけでもなく、ISO感度を最大の1600にして1秒の露出では、とても普通に見せられた写真ではないが、眼視で見えるのもだいたいこんな感じという絵になったので敢えて載せてみる。写真では光が荒れて見えるが、眼視だとこれがもっとクリアに見えている感じで、光って見える範囲がだいたいこれと同じくらいという感じ。よく見るオリオン大星雲の写真では、この写真で写っている領域全体からはみ出るくらいの範囲が光って見えていて、この写真で光って見えているのは中心付近で明るすぎてつぶれてしまってるくらいの部分だけであるる。ガスとは別に見える星の配列を対応させてみるとよくわかる。真ん中で星が4つ固まっているのが、トラペジウム。

ちなみに、これまでのCX1でのコリメート撮影は全部手持ちだったが、今回は1秒露出なので、さすがに手持ちとは行かず、カメラを固定するアダプタも買ってないので、別にカメラ用の三脚を立てて、望遠鏡の接眼レンズの前にぴったり位置するようにCX1を置いて撮影するという、ちょっとアクロバティックなことをやってみた。望遠鏡の方は追尾でだんだん動いていくので、カメラの三脚をずっと同じ位置に置いておけないのが難点。

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