2008年2月 のアーカイブ

洗面所にて

今回はホテルの洗面所で一瞬途方に暮れた事が2件あった。添付の写真を見ればわかってしまうが、まあ説明しよう。

1つ目は、洗面台の排水口。水を溜められるように排水口にはゴム栓などがついているか、開けたり閉めたりできるようになっているのが普通である。ゴム栓の場合は一目瞭然だが、作り付け開閉式の栓の場合は、どこかにその操作用のツマミがあるはずである。たいてい蛇口の根元近くにそういったものがついているはずがが、ここの洗面台にはどこをどう探してもそれらしきものが見つからない。最初から開いていればまあそれでも水を溜めずに使えばいいだけだが、最初に見たときは閉まっている状態であった。このままでは水がたまって、使っているうちにすぐにあふれてしまう。

同じような経験をバスタブの栓で経験したことがあって、ツマミで操作するもの以外には、栓をそのままネジって緩めるもの (これは見た目でだいたいわかる) や、電気のスイッチでよくあるようなPUSH-PUSH式で、一度押すとへこんで、もう一度押すと出てくるというものもあった。しかし、この場合はそのどちらでもなかった。写真で見てわかる通り、栓が軸を中心にくるりと回転するのだった。こんなのでは水が隙間から漏れるのでは、と思われるかもしれないが、いちおう円盤のフチにゴム製のパッキンがついていて、閉じた状態ではきっちり外側との隙間がふさがるようにできていた。

もうひとつは、歯磨きチューブ。ホテルに置いてある歯磨きセットは歯ブラシと、数回分の量の小さな歯磨きペーストのチュープがセットになっている。この歯磨きチューブは普通は小さいながらもネジ式のキャップがついていて、中はアルミチューブの口が密封されていて、キャップを逆さにしてキャップの頭の方についている突起で突き破って穴を開ける、というのが一般的である。ところが、ここにあった歯磨きペーストには、キャップがなかった。口にネジは切られておらず、しかしチューブの口の先の部分はよくあるようにアルミで密封されたままだ。穴あけ道具に使うキャップがなくて、どうやって穴を開けるのかと困ってしまった。実際、1日目は気付かずに手持ちの工具を持ち出して穴を開けて使用した。実は、歯ブラシを良く見ると、写真のように、柄のところに穴あけ用の突起がついているのであった。

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乗り物側面の文字

これは中国だからということはなくて、日本でも多少見受けられることである。乗り物 (自動車や船、飛行機など) の側面に横書きで書かれる文字だが、通常、左から右に向かって書かれる文字が、乗り物の左側面に書かれる場合は、そのまま乗り物の前から後ろに向かって書かれるので特に何もないのだが、乗り物の右側面に書かれる場合に、やはり乗り物の前から後ろに向かって、つまり、右から左に向かって文字が書かれることがある。

こういうことが行われるのは、中国や日本、韓国はどうかわからないが、主に漢字圏の国だけであろうと思われる。漢字は元来縦書きであったが、その形状的特性からして、横書きにしても破綻せず、現在は西欧の横書きにならって左から右に書くが、昔は縦書きにしたときの行の進み方に合わせて右から左に書かれていたわけで、どちら向きに書いても読めないわけではないのである。

これが、アルファベットの場合はそうはいかない。単純に左右の順序を入れ替えて書くと、とても読めたものではない。単にそういう習慣がないから、というのではなく、おそらくアルファベットの場合は数文字で構成される単語単位で文字が認識されるからではないだろうか。

また、右から左に書くアラビア文字は、更にアルファベットのように文字ごとに分離できないので、それを逆の左から右に書くということは、もっと不可能であろう。

とはいえ、漢字であっても、やはりもはやあまり使われない右から左への横書きが、乗り物の右側面の場合だけ書かれているのは、少々違和感を覚える。ところが、ハルピンで見かけたのは、それを超越して、アルファベットも右から左に書いてしまったタクシーであった。添付の写真は正常な方向の左側面 (地模様のせいで少々みづらいが) と、アルファベットが右から左に“IXAT”と書かれた右側面である。たまたま、“TAXI”という単語のそれぞれの文字は全部左右対称な文字である。この場合は文字のデザインも含めて完全な鏡像に描かれているようである。んー、これでいいのか?

さて、こちらは漢字だが、中国南方航空の飛行機も右側面は右から左書きであった。日本より頻度が高いように思う。

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双层真空玻璃杯

みやげ物を買いに百貨店に入ったついでに、ふと目に止まって、1つ買ってきてしまった、保温ガラス瓶である。

中国の人は「帯水」といって、よくお茶を瓶に入れて持っているが、それによく使われているのは、茶筒のような形状というか、インスタントコーヒーの入っている瓶というか、そういう単純な円筒形の広口の蓋がついたガラス製の容器である。本当にインスタントコーヒーの空き瓶をラベルをはがして使っているらしいのも見たことがあるが、ちゃんとしたそれなりにそれ用に作られた物があるようだった。瓶にお茶を入れっぱなしにして、長い時間の間に少しずつ飲んでいるようだが、ただのガラス瓶ではすぐに冷めてしまうのではないかと以前から思っていた。日本では形状的には似ているがステンレス製の魔法瓶になったものは売られているが、ガラス製のものは見たことがなかった。

それが売られているのを目にしたので、ちょっと見てみると、そこで売られていたのはガラス製だがちゃんとガラスが二重になって魔法瓶になっている。そうか、これだ、と思った。考えてみれば、今でこそステンレス製の魔法瓶が普及したが、昔は魔法瓶といえば中身はガラス製だったものである。

並んでいるものを見ると、見た目はそんなに違わないのに下は40元ぐらいから上はその10倍の値段のものまである。高いほうはなんとかガラス製で、割れにくいのだとかなんとか。とりあえず、どんなものかと安いのを買ってきた。

しかし、やはりガラス製なので、実際に使おうとすると、ステンレス製に比べてやはり気を使う。それと、やはりみなさんどうしているのかと思うが、いつもお茶を入れっぱなしにしているとすぐに茶渋で汚れてくるのではないかと思うのだが、どうだろうか。私は紅茶が好きなので緑茶ではなくて紅茶を入れたいのだが、もっと茶渋がつきそうである。それほど大きくないので洗うにも手が入らない。さて、どうしたものか。

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建物の防寒対策

ハルピンはさすがに寒い。そこで建物にも当然それなりの防寒対策がしてある。以前に少し書いた透明なカーテンというか床まであるビニール製暖簾というか、そういうもののも当然結構使われているのだが、ハルピンではもっと強力なものが使われていた。透明暖簾は短冊状に細長く分かれているし、厚みがあるといっても1枚の素材だが、ハルピンで見たものは、ドアの一枚の幅のある、厚手の裏表張り合わせてあるようなまるで暗幕のようなカーテンがドアの前にぶらさがっていた。一部窓のように透明な部分のつくってあるものもあったが、全体的には透明カーテンのようには透けて見えないので、まるで建物は営業していないかのようである。デパートのような建物の入り口だけでなく、地下街の入り口にもついていた。

もうひとつの工夫は、二重ドアにある。寒い地方に限らず、日本でも空調の効率のためにビルの入り口で扉が二重になっている構造はよくある。六本木ヒルズの事件以降回転ドアが姿を消して、残るはこの方法なのだが、ハルピンでは単にドアが二重になっているだけでなく、多くの建物で同様のちょっとした工夫が行われていた。大きなビルの入り口ではドアが何組が横に並んでいてどのドアからでも出入りできるようになってるが、それが二列に並んでいるうち、外側のドアが一方の端のドア以外閉め切りにしてあって、内側のドアは反対の端のドアだけが開放されていた。回転ドアと違って二重ドアは、人通りが少し続いたりして両方のドアが同時に開いてしまうと、建物の外と中で風が一気に通るようになってしまうのが欠点だが、こうすることによって真正面同士のドアが開かず、風が突き抜けにくくなる。最初は、なぜ人が通りにくいように閉め切ってあるのかと思ったが、こういうことだろう。夏場は締め切ってあるドアも開放されているのだろうか?

いずれも回転ドアのような大掛かりな仕組みではないが、効果的な工夫であって、事故が起きることもない。

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中国も新しい税関申告書

前回の出張では出入国カードが変わったことを書いたし、その前には日本の税関申告書が復活したことも書いたが、今回の旅行では中国の税関の申告書が違うフォーマットになっていた。

これまでの税関申告書も確か、私が中国出張に初めて行ったよりも後の2005年から使用されるようなったもので、前の入出国カード同様に、入国と出国で黄色(オレンジ色)と青色に色分けされているものだった。今回、中国南方航空の機内で配られた用紙は、入国用と出国用が共用の1枚になったもので、入国のときは用紙の左半分、出国のときは用紙の右半分に記入するようになっている。

以前の用紙のときは申告品がなくても必ず用紙を提出したように思うが、今回の用紙になったせいか、ハルピン太平空港がいい加減だったのかはわからないが、せっかく記入しておいたのに、用紙を回収されなかった。

また、日本の税関申告書は帰国時だけに、申告品がなくとも提出するのだが、新潟空港では、用紙を案内のパンフレットと一緒に出国時に配っていた。

ついでに、出入国カードの話をすると、右側が入国のための部分で、左側は出国時用の部分で入国審査の後パスポートにはさんで返される部分なのだが、つい用紙の左側から記入しはじめると、便名のところに先に行きに乗っている飛行機の便名を書いてしまった。出国用の部分を右側にしておくと、そういう間違いの可能性が格段に下がると思うのだが。しかし、そういえば、現在の中国と同じように、自国民には不要となった日本の出入国カードも、同様な体裁で出国用が左側であった。

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满意不满意?

いくらか前から、中国の出入国審査に係官の対応を評価するためのボタンがついた装置が設置されたことが話題になっていた。ハルピン空港にもその装置があった。深圳の口岸で見たものとは少し型式が違う。後で市内で中国銀行に行ったら、ハルピン空港のものと同じ形式のものが窓口に置かれていた。出入国審査専用ではなかったらしい。出入国審査所ではカメラを出して撮影するのはためらわれたが、ここならいいだろうと中国銀行のものの写真を撮影してきた。

深圳の機械はしゃべっていなかったが、ハルピン空港の機械は自動音声でひとりずつ評価を促す音声が流れていた。銀行ではしゃべっていなかったが。しかしながら、どこの場所でも、見ている限りではボタンを押している人は誰もいなかった。

今回、銀行に行った際には最後に行った銀行以外は満足なサービスを受けられなかったので、「不满意」のボタンを押してくればよかった。

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哈尔滨三天两夜之行

ここにも時々コメントをいただく、中国語学習blog知り合いのaripさんに誘われて、休暇1日と土日を利用して、ハルピンに2泊3日で出かけてきた。

短い日程のあわただしい旅行ではあったが、結構密度の高い旅であったようにも思う。今回の旅行で出会った話題について、この後、順次紹介していくこととしよう。 添付の写真はハルピンで一番有名なロシア建築物であるソフィスカヤ寺院 (圣索非亚教堂)。

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