2017年2月 のアーカイブ

本田-ムルコス-パイドゥシャーコヴァー彗星 (その2)

「その1」はないのだけれど、昨年末の「彗星3題」の中でこの彗星について触れた。年明け後の1月2日にも、まだ夕方の西空にあって、再度前回と同じ場所で撮影。かすかに尾が見えている感じがする。

45PComet 45P Honda-Mrkos-Pajdušáková 2017/01/02 17:57~ Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) prime focus, ISO3200, 8sec×40, StellaImage 7 Metcalf composite, FlatAide

その後、見かけ位置は太陽に近づいていって観測できなくなり太陽と地球の間を通過して2月に入ってから明け方の東の空に見えるようになってきた。地球との距離は近づいてきていて、もっとよく見えるのではないかと思っていたが、2月6日に自宅から同じように望遠鏡で撮影してみたところ、まるで写っていなかった。

情報では光度は変わらず7等くらいのようなのだが、近づいてきていてみかけの大きさが大きく見えるようになってきているのと、太陽最接近を過ぎて実際に彗星のコマも拡散してきているのか、あまり望遠鏡で拡大してしまうと像が広がった分だけ薄くなってしまって光害地の背景にとけこんでしまっているのではないかと考えた。

2月11日の未明に天気がよかったのでまた撮影に臨んだ。今度は望遠鏡ではなく、カメラレンズで250mmで撮影してみた。6日よりも地平線からの高度が上がって条件もよくなってきている。狙っていたわけではなくたまたまだが、11日が地球最接近だったようだ。

西の空にいたときは、撮った直後にカメラのモニタで写っているのがはっきり確認できるくらいだったのだが、今回もやはり何も写っているように見えない。何かもやっとしたものがあるような気がしなくもないくらいだった。しかしとにかく枚数を撮影して処理してみることにした。

処理してみると確かに彗星らしい像は出てきたが、それでもなかなかかすかにしか見えず。背景が破綻するくらいきつく階調を引き伸ばしてやってわかる程度。あまり階調を引き伸ばすと、ノイズでざらざらになるのはともかく、周辺減光が強調されてしまって見られない絵になる。いつも面倒なのでフラット画像などは撮ったりせずフラットエイドのお世話になっているが、それをもってしても同心円状に補正の波ができてしまってうまくいかなかった。

それで試行錯誤しているうちに編み出したのが次の方法。これまでは一度階調の調整で色を合わせてある程度階調を引き伸ばして天体の像をあぶり出し、同時に周辺減光が目立つようになってしまったところで、フラットエイドにかけてそれを平坦にし、その後はPhotoShopで多少見た目を調整する、という手順をとっていた。それを、今回はまず色を合わせただけで階調は引き伸ばさず、見た目には周辺減光もそれほどわからない状態のうちに一度フラットエイドにかけた後に、階調を引き伸ばして天体の像をあぶり出す。すると前の方法のように周辺減光がひどく目立つようにはならないが、最初のフラットエイドできれいに補正しきれてない分のムラが強調されて目立ってしまう。それを、もう一度フラットエイドをかけることによってならすと、きれいな背景になる。色々やっているうちに、フラットエイドで星像除去する際のしきい値の設定も、以前は割りと適当にやっていたが、だいぶ適切にできるようになってきた気がする。フラット画像をPhotoShopでボカして、StellaImageでフラット補正の適用をする手順はこれまでやっていたのと同じ。

そんなことをやって完成したのが下の画像。何も見えない元画像から、なんとかちゃんと見られる彗星の像が得られた。

年末から年明けにかけては、彗星の軌道がちょうど留の位置付近にいたので、望遠鏡で撮っていてメトカーフコンポジットしていてもほとんど背景の恒星が流れていなかったが、今回は地球に近づいているので、焦点距離5分の1で撮っているのに、こんなに背景の星が流れている。

45PComet 45P Honda-Mrkos-Pajdušáková 2017/02/11 04:03~ Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F5.6), ISO800, 30sec×22, StellaImage 7 Metcalf composite, FlatAide

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