2014年6月 のアーカイブ

ストームグラスその後

以前にストームグラスの記事を書いたが、まあその後も結晶の変化はやはり非常にゆっくりした感じで、あまり大きな変化はなかったのだが、いつの間にか徐々に結晶の量が減ってきて、今やほんのほわずかが残るだけになってしまった。どうも、一番大きな要因は気温の変化だろうか。

今回は、前回と違ってライティングを手抜きで撮影したので、あまり美しくないが、結晶がほとんどなくなってしまっているのはわかるだろう。

Storm Glass

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ルーター買い替え

無線LANルータを買い替えた。

これまで使っていたルーター、以前からたまにリセットがかかることがあって、特にプリンタの電源を入れたときに必ず切れるのだが、プリンタの無線LANi機能が変なパケットでも発しておかしなことになったりでもするのかな程度に思っていた。しかし、プリンタの電源投入時以外にもたまにリセットがかかることがあって、最近使うようになったISSの日月面通過計算サイトでK作結果をGoogleマップに表示する画面にアクセスすると必ずリセットがかかって回線が切れ、回復を待ってから表示させないと結果が見られないという症状が出るようになった。どうも、何か特定のパターンのアクセスがあったときにリセットがかかってしまう模様。

そんな状態ながらも、まあ突然回線が切れる瞬間以外には不都合なく使えていたのだが、ある朝パソコンを起動したあと全くネットがつながらなかった。同じルーターにぶらさがっている無線LAN経由のiPhoneも、無線LAN自体はつながっているが、プロバイダーの回線につながっていない模様。仕方なくiPhoneは携帯の電波での接続にして、パソコンはUSBケーブルでiPhoneのテザリングを使ってネットにアクセスすることにしてしのいだ。見たところルーターのランプの点滅状態がおかしく、悪いのはVDSLモデムやプロバイダの方ではなさそうである。

このままルーターがダメなままだと困ってしまうし、元々リセット問題があったので、これを機会にとその日の会社の帰りにヨドバシカメラに寄って適当なルーターを買ってきた。おすすめには高性能なタイプのものが山積みになっていたが、特にそんなに性能は求めていないので、もっと安いそこそこなやつを買ってきた。

ところが、その日帰宅してみると、ルーターは今まで通りには動いていて、緊急に取り替える必要はなかったものの、時々リセット病のこともあるので、数日後に交換した。交換後はリセットのかかる症状は全く発生しなくなった。変なパケットが流れるからとかではなく、やはりルーター自体がおかしかったのだろう。おそらく電源回路が弱っていて、特定のアクセスパターンによって電源に負荷が多くかかるとか、そんな理由でリセットがかかってしまっていたのではないかと思う。

これまでは有線ポートのみのルーターに、別途無線LANアクセスポイントを接続して使っていたが、いまどきのルーターはみんな無線LAN機能内蔵なので、1台に集約できて、棚の上が少しだけすっきりした。不満といえば、これまでは各ポートのアクセスランプが前面にあったのが、裏面のコネクタ脇でしか見られなくなってしまったことくらいか。

Router

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ISS月面通過画像の比較暗合成

昨日のISS月面通過の記事に掲載した月面をISSを通過していくところを合成した写真だが、普段みかけるISSの日面通過や月面通過の写真に比べるとずいぶんISSの間隔が詰まっているような感じがする。

ひとつの原因は、今回のISSの軌道があまり頭上近くではなくて、見かけ上の速度が比較的遅かったこと。したがって、ISS自体もあまり大きく見えない。HD解像度の画面上ではほんの10ドット幅ほどくらいの大きさにしか見えない。

もうひとつの原因は、一眼レフの連写ではなく、ビデオカメラで撮影したコマから取り出したものであること。一眼レフで高解像度で連写すると普通は秒1桁コマしか撮れない。月面/太陽面上に数コマしか写っていないのはだいたいそうやって撮影したもの。もっと多めだけれども今回の画像ほどは多くない。30コマ以下くらいが写っているものも、結構見受けるが、そらちはデジカメの動画モードで30fpsで撮影したものと思われる。デジカメの動画は、解像度やコマ数はテレビ放送の規格にあわせたものになってはいるものの、放送に使われているインターレースではなくプログレッシブで撮影されるのが一般的なようで、1秒に30枚の1フレーム、1フレームの画像がそのまま1瞬間の静止画になっている。

一方ビデオカメラで撮影したものは、インターレースになっているので、1フレームの画像は奇数番目の走査線からなるフィールドと偶数番目の走査線からなるフィールドが0.5フレーム分時間差がある。撮像自身は、1/2000の電子シャッターをかけて撮影しているので、1/2000秒間だけ奇数フィールドの画像取得したあと約1/60秒休んで、その後に1/2000秒間だけ偶数フィールドの画像を取得したものが、1枚の画像として1フレームになっていて、撮影した映像をキャプチャしたものから1フレームずつ取り出すと、そうした画像が取り出される。それがこれ。ISSの部分だけ切り出して、わかりやすいように拡大してある。

Interlace

これをこのまま各コマ合成しても、順番に並んだ絵にはなるが、ひとつひとつのISSの形がコーミングという現象を起こして見難くなってしまっている。そこで、上の元の画像から奇数フィールドと偶数フィールドを取り出した画像を、PhotoShopの、フィルタ – ビデオ – インターレース解除 を使って作成。

Still0614_00002_oddStill0614_00002_even

この2枚を比較(暗)合成するとこうなる。

Still0614_00002_blend

星空軌跡や通常のISSの軌跡では、光点をつなげていくので比較(明)で合成するが、こちらはシルエットなので、比較(暗)を使う。

これを全コマについて行って比較暗合成すると、昨日の画像のできあがりである。結果、30fpsではなく60fpsで撮影したものを合成したような画像になる。

ちょっと手間がかかるせいか、ビデオで撮影していても、このようにして合成したらしき画像はあまりみかけないようだ。

と、書き終わってからふと気が付いたのだが、最初に全部まとめて比較暗合成してから、インターレース分解して合成しなおせば、手間は一度で済む。今度からそうしよう。先に気付くべきだった。

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ISSの月面通過初撮影

これまでISSはそこそこ見てきたが、月面通過や日面通過は見たり撮影したりしたことはなかった。というのも、観測できる場所が非常に限られるからで、皆既日食帯どころの話ではない。しかし、逆に頻度は少ないわけではないのでそのうち自分の行動範囲の近くで発生するのに行き当たる。ISSの日面/月面通過に興味を持ってから何度かは比較的近くで見られるという情報を聞きつけたが、なかなか都合が合わず、実現に至っていなかった。つい先日は、会社の近くがちょうどいいポイントでかつ、ちょうど会社から帰るくらいの時刻だったので、これはチャンス、と機材を担いで出勤したのに、曇って見られなかったとか。 そんな中、とうとう今回自分としては初めてISSの月面通過を撮影することができた。まずは、その結果のわかりやすい、通過中の全コマを合成した静止画から。 ISS Lunar TransitISSの月面通過 2014/06/14 00:13 Canon HV10 + Raynox HDP-7700ES, 1/2000sec, 30fps撮影の32コマをインターレース分離してから比較暗合成, トリミング

そして、いきなり見てもわかりにくいが、この位置を通るのをわかった上で見るとわかりやすいかもしれない動画。最後の1秒間に右上から左下に向かって飛ぶ。 さて、今回の予報では自宅から電車で小一時間で行けるところで見られた。しかし、時刻が深夜00:13。終電の時刻を調べてみると、00:16発の電車に乗れば帰宅できることがわかった。3分間以内に撤収して電車に乗れば間に合う。通過が終了したらもうすることは別に何もないから、駅の直近で撮影した後、急いで撤収すればなんとかなりそう。機材は最小限にするために、2009年の皆既日食のときから活躍してもらっているビデオカメラ+テレコンバータの組み合わせで行くことにする。 梅雨空が長く続いていたが当日はいい天気になり、一旦帰宅後機材を持って出かけようとしたら、急に雨が降りだしてきて、あっという間に豪雨になったが、これは局地的なもので、しばらくすると行ってしまうし、現地では降っていなかった。 撤収のことを考えると駅のホームで撮影できればベストだったが、事前にGoogleマップの写真を見たところではホーム自体なのかホームの屋根なのかいまひとつよくわからなかったのが、現地で見てみると全部屋根だとわかった。帰る方向のホームからはうまく見られる場所がないことがわかったので、ホームでの撮影はあきらめ、橋上にある改札を出て階段を下らないまま伸びている通路の脇で撮影方向が見通せることを確認。そこで撮影することにした。 場所探しに時間がかかることも考えて1時間くらい余裕を見て現地に行っていて、余った時間で、Googleマップで駅前にあるのを確認してあったケンタッキーフライドチキンでパソコンを広げて軌道情報に更新が入っていないか最終確認しようとしていたが、行ってみると、なんとケンタッキーは22:00で閉店していた。他に落ち着く場所もないので、駅前の公衆トイレ脇のベンチで軌道確認。 到着時には現地もゲリラ豪雨の余波で雲がたくさん出ていたが、いつの間にかすっかりきれいに晴れてきた。時間15分前くらいから三脚を広げてセッティング。事前に自宅で練習もしてあるので、首尾よく準備完了。電子シャッター速度を1/2000にし。このビデオカメラのマニュアルフォーカス操作の動きはわかりにくいので、オートフォーカスで月面にピントが来たところでMF設定に切り替えることによって固定。露出補正は、このカメラではカメラのLCDモニタでは少し明る過ぎるくらいに見えてちょうどいいのを勘案して、少しだけ。 月を捉えたまま時間待ちしていると、改札から出てきて帰宅途上らしき人の一人が、少し離れたところで立ち止まってこちらの様子を見て月の方を眺め、何かあるのかとしばらくそこにいたが、話しかけてくるでもなく、通過時間が近づくまでにいなくなってしまった。珍しく月がきれいなのを撮影してるだけとでも思ったのだろうか。 普通の三脚に載せているだけで、赤道儀で追尾しているわけではないので、待機中に月を中央にとどめておくように少しずつ位置を調整しないといけないが、月がほぼ南中状態なので、水平に動かすだけでよくて楽だった。 通過時刻1分前からテープを回し、時間が来るのをカメラのモニタを見ながら待つ。瞬きしてる間に通過してしまったらどうしようなどと考えながら時計の時刻をチェックしつつ見つめていると、時刻通りに小さな影がパラパラっという感じで通過。見た瞬間は、はっと息をのんでしまう感じだった。モニタを通して一度電気回路を通った画像を見ているわけなので、実際に見たのだとは厳密には言えないが、いちおうリアルタイムで通過をこの目で確認したということで、十分感動できた。 感動に浸っている間もなく、テープを止めて、カメラをクイックリリースからはずしただけでプレートは取り外さずそのままバッグに、三脚をたたんでケースにしまい、改札に向かい、無事終電には間に合った。

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2006年の水星の日面経過をRegistax

少し前に水星が東方最大離角を迎えて、前後しばらく日没後の西の空に条件がよければ見られるので話題になっていたのと、一昨日が2年前に金星の日面経過があった日にあたったことで、2006年の水星の日面経過を撮影したことを思い出し、そういえば当時は手持ち機材で最も望遠撮影できるのがビデオカメラだったからという理由でビデオで撮影したものを単に静止画切り出ししていたが、かなりわかりにくい画像だったものを、元の動画データを使えばRegistaxにかけるともっと鮮明な画像を得られるのではないかと思った。

早速古いビデオテープの山の中から当時のテープを発掘して、Registaxで処理し、更に少しでも鮮明になるようにと、金環日食や金星の日面経過のときと同様にモノクロ化処理をした。

で、できた結果がこちら。撮影画像をハイビジョン画面からトリミングしているが、当時の画像と同じになるようにトリミングしたので、比べてみていだきたい。あまりきれいな円形にはなってくれずに流れたような影がついているが、かなりくっきり見えるようになったものと思う。しかし、こうやって見ると、距離も遠く本体も小さいので、金星の日面経過に比べるとずいぶん小さい。

Transit of MercuryTransit of MercuryTransit of Mercury

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