2014年12月 のアーカイブ

2014年の当blogアクセスランキング

2012年2013年に続いて、今年2014年の年間アクセスランキング。2014年一年間のアクセス数で、対象は過去からの全記事。上位は多少順位の変動はあるものの、比較的安定してその座を確保している。7, 8, 10位がランク落ちして、代わりに新しい記事が入っている。

第1位 (3) iPhone着信画面の妙な仕様 (2011/11/15)       2,477
第2位 (2) 天体写真撮影方法あれこれ (2012/10/20)       2,339
第3位 (1) カメラのキタムラの「なんでも下取り」 (2009/07/08)        1,967
第4位 (5) シャワー洗面台下の水受け (2012/07/22)       1,727
第5位 (−) JRの新型改札機 (2014/01/08)       1,549
第6位 (4) Windows 7 で画面が暗くなる (2011/04/01)       1,477
第7位 (−) 縦ドット数の少ないネットブックでのWindows 8 (2013/12/22)       1,214
第8位 (−) 新幹線自動改札に同時に通せる切符の枚数 (2013/01/17)       994
第9位 (6) バーティノフマスク (2012/12/02)       954
第10位 (9) NexStarを赤道儀モードで使ってみる (2012/10/18)       949

全体のアクセス数では天文関係の記事がダントツに多いのだが、個別の記事でここに入ってくるものはそれほど多くない。番外で特筆すべきは、「12月27日(土) の夕方は国際宇宙ステーションなどの人工天体を見よう」の記事で、みなさんに拡散していただいたおかげで、わずか2週間程度で804アクセスを稼いだ。しかし残念ながら10位以内には入らず、17位だった。

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テレスコ工作工房 TK-ALZM2

以前、Power Shot S120用お気軽撮影ズームアイピースアダプタを購入したテレスコ工作工房から、 微動雲台 TK-ALZM2-BRを購入した。

コルキットを使っていると、21倍や35倍と、それほど高い倍率ではないとはいえ、一般的な双眼鏡よりは結構倍率があるので、普通の三脚の雲台では細かい向きの調節がやりにくい。USBカメラを装着して見る場合には視野がもっと狭くなるので、もっとやりにくくなる。そこで、対象にきっちり向けるために、微動雲台が欲しくなる。コルキットのオプションとして取り上げられているビクセンの微動雲台や、ガイド鏡を望遠鏡に同架する際に使うための協栄産業の低重心ガイドマウントなども候補だったが、いずれも本当に微動の機能だけで、好きな方向に向けるためには普通の雲台と組み合わせて使わなくてはならない。一方、このTK-ALZM2は、もともとポラリエの極軸合わせを精密に行うためのものながら、粗動ではあらゆる方向に向けられるので、これひとつで事足りる。本来の用途としても前から欲しいなと思いながら、価格もまあいい値段するので、どうしたものかと思っていたが、これを機会に買ってみることにした。もちろん、最初からコルキットのために買うとしたらあまりにも不相応だが。

実際にこの微動雲台を使ってコルキットの架台を組み上げた状態がこちら。

KOL-Kit on TK-ALZM2

コルキットの架台としては、もうこれで完璧といえる。きちんとした赤道儀になっているし、粗動の動きも極めてスムースなので導入も非常にやりやすく、そして微動で対象をきっちり視野中央に持ってくるのも、非常に快適に行える。

と、まず本来の使い方でない方から入ったが、この微動雲台本来の使い方がこちら。

TK-ALZM2

ポラリエの下側に付けて、極軸合わせに使う。このときは、ポラリエ本体の覗き穴を使うのではなく、極軸望遠鏡をセットして、レチクルに北極星をきっちり合わせる。

そこまでして正確に極軸を合わせても、極軸合わせをするのは雲台ベースを取り外した状態なので、ここで極軸望遠鏡を引き抜いて、カメラのついた雲台ベースを載せると、重量バランスのために多少狂ってしまうかもしれない。そこで本来は、更に極軸望遠鏡を装着したまま使用できるポラリエ雲台ベースPCB-EQ2の使用が想定されているが、とりあえず今のところ極軸合わせ後に極望をはずして雲台ベース取り付けでやってみる。

実査に極軸合わせをやってみたが、極軸望遠鏡の視野照明に、横着して以前に書いたような小型ライトを貼り付けるのをやらずに、対物側から手持ちのライトで軽く照らしながらやろうと思ったら、この微動はネジの押し引きをペアで行うタイプなので、片手でライトを持っているために両手で同時にネジを回すことができずにちょっと不便だった。やはり横着せずに視野照明ライトを付けてやらないといけないようだ。それもあって、テレスコ工作工房では視野照明付きの極軸望遠鏡も用意している。

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人工天体の見方

先日の記事「12月27日(土) の夕方は国際宇宙ステーションなどの人工天体を見よう」はずいぶん拡散いただいていてうれしい限りである。

あの記事では、ある程度見たことのある人を前提に、必要な時刻や方角の情報や、何が見られるかといったことだけ書いたが、今回この情報に接して初めて見るという人のために、いくらか解説をしておこうかと思う。

人工天体とは

「人工天体」と、ちょっとわかりにくい言葉を使ってるが、ここで見ようとしているのはいわゆる人工衛星だけでなく、宇宙ステーションやロケットの残骸といったものもあるため、総称として人工天体と書いている。広い意味では人工衛星と呼んでも差し支えない、地球の周りを周っている人工物だ。

明るさと見る場所

国際宇宙ステーション (ISS) だけは、よくISSを見ようと呼びかけられたりしているので、見たことがある人も多いかもしれない。他の衛星やロケット残骸も、基本的には同じなのだが、ISSは他のものに比べてサイズが非常に大きいため、地上からも非常に明るく見えて見つけやすい。相当明るい街なかでも簡単に発見できる。

一方、それ以外のものは明るいといっても1等星や2等星程度。都会の明るい空では星座の星でも2等星くらいまでしか見えないことも多いので、そういった都会でなんとか見えている星と同じくらいの星が動いて見えると思えばいい。しかもそれはいちばん近づいて明るく見えるときの明るさで、前後ではそれより暗くしか見えない。普通に星を見るときもそうだが、できるだけ明かりに邪魔されない場所で見たほうがいい。

衛星の軌道によっては、地平線近くにしか見えない場合もあるが、今回紹介しているのは、いずれもかなり頭上近くを通るので、どうしても地平線の見晴らしのいい場所である必要はないが、やはりなるべく空のひらけた場所で見た方がいいだろう。

見え方

動く速度は、飛行機とそんなに違わないくらい。地面と平行に飛んでいるわけなので、遠くにあるときは動きが遅く、頭上通過前後は早く動いて見える。赤や緑の光が見えたり、フラッシュしているのは飛行機なので間違えないように。ほぼ一定の明るさでじーっと光ったまま移動しているのが人工天体だ。ただし、ものによってはゆっくりした周期で明るさが変化するものもある。

また、イリジウム衛星が短い時間の間だけ急に明るく見えるイリジウムフレアという現象もあるが、今回はあまりうまく見える回がないので省略。興味のある人は自分で調べてみて欲しい。

どこに見えるか

どこの場所に見えるかは、おおまかな方角で眺めていてもいいが、前の記事に掲げたような図を見て、付近を通る星座や明るい星を見当にして、空のどのあたりを通るか把握しておくと見つけやすい。

通過時刻は普通ほぼきっちりその時刻にその位置に見える。ただし、事前の予報ではすこしずつズレてくるので、できるだけ直前の情報を参照するように。前の記事も最初に書いたときはまだ通過の10日以上前のデータだったので、値が1分や数十秒の単位でズレてきてしまっていたので、昨日最新の情報に修正したが、まだいくらかはズレるかもしれないので、当日にもう一度確認して修正する予定なので注意してもらいたい。

また、予報データは特定の場所から見えるデータである。見る場所が違うと少しずつ見える方向や時刻が違ってくるが、まあ数十km程度の範囲ならそれほど違わずに見られる。今回のデータ提供地域以外の方は、別途予報サイトで確認した方がいい。

人工天体が見えたら

人工天体が見えたら、twitterでお互いに見えた情報を共有しよう。その際に付け加えておくといいハッシュタグがある。

#SpotTheStation

SpotTheStation Mapというサイトでは、ISSを見たときにこのタグと地名を付けてツイートすると、地図上に赤色の印が付けられる。これはISS限定。本文は日本語でもOK。ただし地名は日本語だとうまく拾ってもらえないことがあったので、ローマ字で書いておいた方が無難。サイトに表示されている地名のリストに現れる日本の地名を参考にするといい。各地でツイートして、日本を真っ赤にしよう。

#ホシモみえたよ

「ファン!ファン!JAXA!」のキャラクター、ホシモが、呼びかけている。

こちらはどの衛星でもOK。見えたらどんどんツイートしよう。

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ラブジョイ彗星 C/2014 Q2

C/2014 Q2 LovejoyComet Lovejoy C/2014 Q2 2014/12/17 23:00 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO3200, 15sec×36, StellaImage 7 Metcalf composite

前の記事で触れたように、1年ほど前にアイソン彗星が消えてなくなった頃に話題になったC/2013 R1とは別のラブジョイ彗星が、光度がずいぶん明るくなってきて、見やすい位置にやってきている。1年ほど前から他にもいくつか明るい目の彗星が見られたが、だいたい明け方の東の空に見られるもので、普通は寝ている時間に無理に起きてみないといけなかったりすることが多かった。しかし、現在のラブジョイ彗星の位置は、オリオン座の南の方で、まだ少し高度は低いものの、0時を過ぎない頃に南の空に比較的観察しやすい位置に見られる。これから更に高度が上がって見やすくなってくる。

明るくなったといっても、ステラナビゲータに出ている値では7.1等ということなので当然肉眼では見えない。まずは双眼鏡で探してみたものの、双眼鏡では全くわからず。それで、望遠鏡の登場となるが、パソコン制御が必要なのは、私の望遠鏡のファインダーはドットファインダーで肉眼で見える星しか狙えないので、ほぼアライメント用の星を狙うのや、月や惑星などの明るい天体を導入するのにしか使えず、それ以外は自動導入に頼らないといけないのだが、彗星のような突然やってくる天体の軌道情報はコントローラに内蔵されてないわけで、データをダウンロードする機能などもないので、パソコンからの制御が頼りというわけである。(望遠鏡のコントローラ単体で赤経・赤緯を直接入力して向けることはできるので、データだけ持ってくればパソコンを接続しないで向けることはできなくはないが)

そうやって、最新データをダウンロードしたステラナビゲータを走らせたパソコンから望遠鏡を動かして彗星に向ける。導入精度はめちゃくちやぴったりというわけでないので、ステラナビゲータの画面で彗星の周囲の恒星の並びと望遠鏡で実際に見えている星を見比べて、正しい位置を見ているかを確認する必要がある。

残念なことに、望遠鏡を使っても前日の夜に見た時は眼視では彗星の姿はわからなかった。そこでこの日は最初からカメラでの撮影にかかった。眼視で見えなくてもカメラで長時間露出すれば写ってくる。長時間露出といっても、まずは見つけるための試し撮り目的だけなら画質は荒れてもいいのでISO感度を最大にしてなるべくシャッター速度を短くした方が手早くできていい。

で、そうやって試し撮りしてみると、あまり画面中央から外れないところにぼんやりした青緑っぽい明らかに他の恒星とは違う像が写っていた。当たりである。いちおう周囲の恒星の並びも確認。

長時間露光で写るといっても、ライブビューでモニタしている画面では当然何も見えないので、目標を画面の中央にもってくるにも、手探りで少し望遠鏡を動かしては試し撮りして確認、という感じ。

フレーミングがOKになったら、感度とシャッター速度を調整しなおして、もう一度試し撮り。OKなら、そこからレリーズをロックしてコンポジット用に連続撮影開始。あとはしばらく待っているだけだが、寒かった。

撮影後は、枚数撮影した画像をステライメージ7でコンポジット。彗星の場合は、例によってメトカーフ法というのを使う。10分ほどの撮影時間中にも彗星は背景の恒星に対して動いているので、恒星がぴったり合うように重ねると彗星の像が流れてしまう。彗星基準で重ねたいが、彗星の像はぼんやりしているし、1個所だけなのでうまく位置合わせできない。そこで、彗星の軌道情報から割り出した移動量をステライメージに入力してやると、恒星で位置合わせをしつつ、移動量分だけずらしながら合成してくれる。そうやってできたのが最初の写真である。

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USBシリアルアダプタ買い替え

望遠鏡を制御するためのパソコンにはこれまでideaPad S10eを使っていたが、最初からわかっていたものの画面が少々手狭で使いづらかった。もうしばらく前になるが、もう少しまともな画面サイズのパソコン、ThinkPad X201iの中古を安価に入手できたので、望遠鏡制御用のパソコンはそちらに乗り換える準備をしてステラナビゲータをインストールしたりして、いちおう室内で望遠鏡に接続してちゃんと認識できるかまでは確認してあったが、実際にパソコンで制御して望遠鏡を向けないといけない機会が今までなかった。

一昨夜、そろそろラブジョイ彗星 C/2014 Q2 (去年アイソン彗星の代打として注目を浴びたC/2013 R1とは別モノ) が見やすい位置にやってきているので望遠鏡で撮影してみようとしたところ、アライメントを済ませた望遠鏡を接続して、目標に向けようとしたとたんブルースクリーンで落ちてしまった。再起動して何度かやり直しても、接続してほんのしばらくは動いているもののすぐにブルースクリーンになったり、固まってしまったりする。

仕方なくideaPadの方を引っ張り出してきて、しばらく更新してなかった軌道デーを更新して使おうとしたが、充電もなくなりかけていて、すぐに使えなくなってしまい、結局その日のラブジョイ彗星はあきらめることに。

パソコン以外はそのままでideaPadの方では今まできちんと動いていたのに、ThinkPad X201iではダメなのはどうしてか。ideaPadにはWindows 8を入れてあって、ThinkPadの方はWindows 7だが、以前のideaPadのxpでもOKで8でもOKなのに7だからダメということもなさそうである。パソコン自体が違うからということはあまりなさそうで、疑うのは望遠鏡のシリアルポートとの接続に使っているUSBシリアルアダプタである。

使っていたのは望遠鏡を買った後にPCを接続しようと思って適当に買ってきたサンワサプライのUSB-CVRS9というものだが、ドライバもいちおう最新のものを入れてある。デバイスマネージャーにはATEN USB Serial Bridgeと名前が出ていて、モノとしてはUC-232Aというものと同じもののようである。ネットで探したらxxxxにATENのドライバを入れた方がよかったというのを見つけたので、そちらに入れなおしてみたが、やはり同じ症状。そもそも入っているドライバは同じもののようだった。

ここまでの感触で、どうもこの特定のUSBシリアルとThinkPad X201iの何かの相性が悪いのだろうと判じて、別の種類のUSBシリアルアダプタを買ってきた。バッファローのBSUSRC0605BS。こちらは、Windows Vista以降は専用のドライバは必要なくWindows標準のもので動作する。いきなりUSBコネクタを接続してしばらく待つだけでデバイスの準備完了となった。これはうまく行きそうである。

それで、まずはまた室内で望遠鏡につないで、いろいろ動かしてみて、しばらくの間接続状態を続けてみたが、前のアダプタのように不具合は発生しなかった。これで安心して昨夜のラブジョイ彗星撮影再挑戦に投入できた。

シリアルケーブルとUSBシリアルアダプタ

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12月27日(土) の夕方は国際宇宙ステーションなどの人工天体を見よう

普段にない長いタイトルにしたが、今回、そういう呼びかけである。(12/26追記: 「人工天体の見方」の記事を追加した。)

まず最初に、最も大事な、何がいつどこに見えるかというデータから。

関東地方用

人工天体名 通過時刻 方角(仰角) 最大光度
H-2A R/B 17:14:10→17:18:42→17:23:11 南南東(10°)→東北東(88°)→北北西(10°) 2.2等
熱帯降雨観測衛星 TRMM 17:38:15→17:41:15→17:42:49 西南西(10°)→南南東(56°)→東(24°) 1.8等
ISS (国際宇宙ステーション) 17:46:42→17:50:00→17:52:50 北西(10°)→南西(82°)→南東(13°) −3.3等
CZ-2C R/B 17:54:06→17:57:20→18:00:36 南(10°)→西南西(87°)→北北西(10°) 1.2等

関西地方用

人工天体名 通過時刻 方角(仰角) 最大光度
熱帯降雨観測衛星 TRMM 17:37:21→17:40:22→17:42:49 西南西(10°)→南南東(55°)→東(14°) 1.9等
ISS (国際宇宙ステーション) 17:46:14→17:49:28→17:52:41 北西(10°)→北東(57°)→東南東(10°) −3.3等
CZ-2C R/B 17:54:13→17:57:21→18:00:31 南南東(10°)→東北東(49°)→北(10°) 1.4等
Lacrosse 4 18:16:12→18:20:59→18:24:30 南南西(10°)→西北西(75°)→北北東(18°) 1.9等

※軌道情報は修正が入ることがあるので、適宜更新する予定だが、さほどタイムリーにできないかもしれないので、正確にはHeavens-Aboveなどのサイトを参照のこと。


人工天体の可視パスをチェックしていたら、12月27日の夕方に関東地方でISS (国際宇宙ステーション) が非常に条件よく見られるのだが、他にもいくつかの人工天体がいい条件で見られるのに気付いた。もちろんISSほど明るいわけではないが、普段よりも明るく見える人工天体が立て続けに見ることができそうである。土曜日でもあるし、年末あわただしい中かもしれなくて寒空の下ではあるが、ぜひたくさんの人に一緒に見てもらうと楽しいだろうと、つぶやいていたら、ノってきて下さる方が色々出てきて、おすすめの人工天体のデータは私がまとめてね、という流れになったので、必要な情報をここに載せておく次第。

最初は自分の住んでいる関東地方での見え方でチェックしていただけだが、関西からも参加の声があがったようなので関西版のデータも作成した。軌道との距離というよりも日没の時差の影響もあって、少し違う人工天体を選んでいる。

ここではめぼしいもの4つだけをピックアップしたが、あともう少し暗いだけというのもいくつもあるので、興味のある方はHeavens-Aboveなどの予報サイトでチェックしてみていただきたい。

いくら軌道の条件がよくても天気が悪いと見られない。これだけは運を天に任せるしかないが、今のところAccuWeatherの長期予報では東京は晴れの予報である。


次に、見られる人工天体の簡単な説明を。

H-2A R/B (Rocket Body)

2012年5月に第一期水循環変動観測衛星「しずく」を打ち上げたH-IIAロケット21号機の残骸。極軌道の衛星を打ち上げた残骸なので、南北方向に回っている

熱帯降雨観測衛星 TRMM (Tropical Rainfall Measuring Mission)

日米共同ミッションで1997年11月に日本が打ち上げた観測衛星。

ISS (国際宇宙ステーション)

これは説明の必要なし。

CZ-2C R/B (Chang Zheng 2C Rocket Body)

中国の長征二号丙ロケットの残骸。これも極軌道。

Lacrosse 4

アメリカのレーダー偵察衛星。軌道傾斜角かなり大きい。


地上から見た通過軌道図

星座早見盤などと同様に、図を方角をあわせて頭上にかざして天球に投影するようにして見る。

関東 関西
 H2A
H2A_Tokyo
TRMM
TRMM_Tokyo
TRMM
TRMM_Kyoto
ISS
ISS_Tokyo
ISS
ISS_Kyoto
CZ2C
CZ2C_Tokyo
CZ2C
CZ2C_Kyoto
 Lacross 4
Lacrosse4_Kyoto

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コルキットで太陽撮影

コルキット用の太陽フィルタをつくったので、せっかくだから撮影も。

望遠鏡で太陽を狙うときは、レンズでできたファインダーは望遠鏡本体と同様に光を集めて危険なので取り外すかフタをしてしまうので使えない。ファインダーにも太陽フィルタをつければいいが、それでも太陽の方を向いてファインダーで導入するのは太陽を直視してしまいそうでやりにくい。

簡単な方法としては、地面や壁に落ちる望遠鏡の鏡筒の影がちょうど円形になるように望遠鏡を向けるという方法がおすすめだが、コルキットではファインダーが素通しかつ、接眼(?)側に視界を狭めるためのビニールパッチが貼ってあって、望遠鏡を太陽に向けるとちょうどファインダー内を通った光がこのビニールパッチを照らす。これがきれいに全体を照らすようにするときっちり太陽に向いていることになる。これは便利だ。大きい望遠鏡を太陽に向けるときも、これを使うといいかもしれない。きっちり並行が出せるかどうかが問題かもしれないが。私のNexStarについているのはドットファインダーでうまくないが、一般的なファインダーのついている望遠鏡なら、ファインダーにこのコルキットのファインダーを木製の台座と輪ゴムで取り付けて、ファインダーの方向微調整を使って向きを合わせておけばいいかもしれない。

コルキットファインダーで太陽導入

いつものwebカメラだと太陽は画面からはみ出てしまうのはわかっているので、今回はS120でコリメート撮影してみた。21倍になる方のアイピースで、カメラ側は85mm相当にズーム。天頂ミラーを使って撮影したのを、左右反転だけしたのが下の写真。太陽はベタで明るいだけなせいかカメラのオートフォーカスはうまく働かず、マニュアル固定にして撮影したものの少しピンボケなのはご愛嬌。

コルキットで撮影した太陽

太陽 2014/12/13 03:22 Canon PowerShot S120, Orbys KOL-Kit Spica (D40mm f420mm F10.5) 20 mm eyepiece, afocal, 18.3mm F4.5 ISO160 1/1000sec

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コルキット用太陽フィルター

前に望遠鏡用に太陽フィルタを作ったときのアストロソーラーセイフティフィルム。ほぼA4サイズなので、125 mmの望遠鏡に使った後も結構余っていた。それで、宇宙かふぇさんにある80 mm屈折望遠鏡で使ってもらう用のフィルタも作り、まだ余っているので、コルキット用にも作成してみた。こんな感じ。

コルキット用太陽フィルター

基本的には前に作ったバーティノフマスクと同じようなものだが、少し作りが違う。フィルムは薄いので、筒にした紙に、折り返すように貼り付けて、その外にまた紙を巻いて筒にする。外の筒は少し前方に伸ばしておくことでフィルムに直接触れにくくなるので、誤ってさわって破いたりする危険が減るかと思う。

望遠鏡での太陽観察で最も安全なのは、投影板を使って投影する方法と言われるが、コルキットの場合、単にそのまま投影板に投影しようとすると、プラスチック製のアイピースが熱で溶ける可能性があるので、金属製のワッシャのようなもの (五円玉でもいい) を中に入れて加熱を防止しないといけないそうで、案外危険があるようだ。むしろ、対物側にフィルタをかぶせるこの方法の方が、フィルタを確実にかぶせる限り安全にも思えるが、まあいずれにせよ太陽観察には安全面に細心の注意は必要だ。

フィルムはコルキット用ならまだ何個か作れる分が残っている。双眼鏡用に作ってもいいのかもしれないが、双眼鏡ではちょっとはめはずしで手違いしそうな気がして危険かもしれないのでそれはやめておこう。

昼間にコルキットを抱えたまま、横浜は根岸の星パン屋さんに行く機会があったので、この太陽フィルタを使って黒点観察の披露をした。

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天文宇宙検定2級合格証書受け取り

既に多くの受験者のところには、12月1日に合否通知と合格者には合格証書が届いていたようなので、イマサラ感いっぱいだが、私はペア受験で申し込んだために、送付物は全部一緒に申し込んだ知人宅の方に届くので、(日付変わって) 昨日やっと合格証書を受け取った。いちおう封は開けないままで渡してもらったので、自分で開封し、無事自己採点通りの83点で合格となっており、合格証書が同封されているのを確認した。めでたしめでたし。

来年は1級にチャレンジしたい。

天文宇宙検定2級

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ガリレオ衛星の相互食 (その2) ― 動画

先日に続いて、11月30日未明にもまた、前回と同じくガニメデによるイオ食が見られた。今度は木星の見える高度もかなり高く、気流の乱れの影響も少なくて星像がひどく歪んだものは前回よりは少なかったので、連続撮影の画像をタイムラプス動画にした。30秒に1枚撮影したものを秒7.5コマにしているので、実時間の225倍速。ただし、追尾精度が高くないせいとやはり気流の乱れのせいで、画面中に写っている位置がコマごとにバラバラに移動しているので、これをひとコマひとコマ手で合わせていたため時間がかかってしまった。合わせたといっても、やはり画像全体の歪みもあるので、正確に合わせることもできず、なんとなく同じ位置に見えるようにという程度に合わせただけなので、木星と衛星との位置の正確さには欠ける映像になっているが、2つの光点がだんだん近寄ってひとつになって、一旦暗くなって、また戻って、そして離れていく様子はよくわかると思う。

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