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メガネ新調

最近メガネを新しくした。単に新しくしただけでなく、経緯が少々ややこしいのでとても長い記事になるが、まあ時間軸に沿って述べてみる。

メガネ壊れる

事の発端は3ヶ月ほど前、会社で仕事をしているとき。それまでかけていたメガネが、ちょっとズレたのを直そうと手を触れたら、ふにゃっと変形する感触がしたので、そおっと外してみると、ツルの根本の部分 (智(ヨロイ)と言うそうだ) が金属疲労で弱った感じで今にも折れてちぎれてしまいそうな状態になっていた。もう少しで仕事を終える時間だったので、そのままそおっとかけた状態で仕事を片付けて、会社を出ることにした。

まだ完全には折れてなかったが、さすがにそのままの状態で外を歩いているうちに完全に折れて落下したりしてもいけないので、メガネは外してメガネケースにしまって、メガネなしで外を歩いて電車に乗ってメガネ屋に向かった。元々強度の近視で日常生活ではフルタイムにメガネ (またはコンタクトレンズ) を着用しているので、裸眼で外を歩くことは全くないのだが、まあ常日頃通っている道ならばまあなんとかなる。いくら強度の近視といっても、細かいものが判別できないだけで、近づいて来た人や車が見えなくてぶつかるとかそんなことはないわけである。しかし、たいがいの文字は読めないので、知らないところに行った場合は、道案内の看板や電車の案内の表示などが読めないと困ってしまうだろう。

ともあれ、そうやってそのメガネを購入したメガネ屋にたどりついて修理を依頼。修理には日にちがかかるので、その日はそのまままたメガネなしで帰宅し、保管してあったその前にかけていたメガネをしばらく使うことにした。前のメガネは比較的長い間使っていて、コーティングが傷んできたり、フレームの塗装が一部剥がれたりしていたので、新しいのに変えたもので、全く使えなくなったりしていたわけではないので、保管してあったもの。

一方、壊れた方のメガネはというと、まだ作ってから1年半ほどしか経っていないのに金属疲労で折れるとはどういうことか。思い返してみると、このメガネにした当初、かけ心地が悪くてツルが左右に開いて緩くなっている感じで何度も直してもらった覚えがある。もともと確かに形状的にも智の部分が弱そうで、恐らくちょっと力が加わっただけで変形して緩くなってしまって、直してもらいに行くというのを繰り返していたのだろう。

予備メガネを持ち歩く必要性

しばらくして修理ができてきた。くっつけたところは、しっかり付いてはいるものの、もともと金属の表面に色の付いた加工をしてあったのが、その部分はロウ付けの跡がそのまま見える、少々見栄えのよくない状態だった。そして、もともと弱かったものが壊れたのだとしたら、今回はそのままのもう一方もまたそのうち同じようにあるときポロっといってしまうのではないかという心配もある。

そこで、今後は急にメガネが壊れたときのための予備として、修理の間しばらく使っていた古いメガネをメガネケースに入れていつもカバンの中に入れて持ち歩くことにした。考えてみれば、これまでの長いメガネ人生の中で、かけているメガネが壊れたらいけないからと予備を持ち歩こうと思ったことなどなかった。小学生の頃は何度も壊して親に怒られた覚えもあるが、その後は普通に生活していてメガネが壊れることのリスクに思い及んだ覚えがない。

主にコンタクトレンズを装用していた時期も結構あるが、コンタクトの場合は、自分の場合は装用感があまりよくなくてちょくちょく外すことがあったせいもあり、コンタクトレンズケースと一緒に、コンタクトを外した後にかけるためのメガネをケースに入れて必ず持ち歩いていた。こちらは本当に必ずメガネを持ち歩いていた。それなのに、メガネを装用してでかける場合は、全く予備のメガネのことなど考えなかったのだ。

日常の生活範囲で、今回のようにすぐにメガネ屋に行けるし家に帰れば予備のメガネがある状況ならともかく、1周間以上の旅行や、最長数ヶ月におよぶ海外出張の場合はもっと困ることになったろうが、それでも予備メガネの必要性には思い至らなかった。

しかし、今回のメガネが壊れた事件で考えをあらたにし、必ず予備のメガネをカバンに入れておこうと思うに至った。

パソコン画面の距離が見づらい

このような経緯で、予備に古いメガネをいつもカバンに入れて持ち歩くようになった日々がはじまっていたが、実はこの件とは別に最近はメガネに関してもうひとつ悩みがあった。

もともと10年近く前から、普通のメガネをかけていては手元にピントが合いづらくなってきたので、遠近両用にしている。はじめてかけたときこそ、顔を左右に振ったときに視野の上の方と下の方でものの歪み具合が違うのに違和感を覚えたが、これはすぐに慣れて、手元を見るときは近くにピントが合って正面を見るときは遠くにピントが合うというのは通常の生活ではとても合理的で、便利に使っていた。

ところが、最近は自分の目のピントを合わせられる範囲がますます狭くなってくるにつれ、パソコン画面くらいの距離のものが、見づらくて困るようになってきた。パソコンの画面は手元の本や書類を読む場合に比べれば距離は離れているが、位置がそれよりも高いところにあるので、視線としてはレンズの正面の位置で見るために遠くにピントの合う部分で見ることになる。以前はそれでピントが合って見えていたのだが、それがだんだんもうそのくらいの距離でもダメになってきた。レンズの下の方の近くにピントに合う部分で見ればピントは合うのだが、そのためには正面のパソコン画面を見るのにもかかわらず顔を少し上向けてアゴを出したような状態で下目遣いに見なければならない。ハタ目には格好悪いし、首が疲れてつらくなる。

さらに、メガネの近くにピントの合う部分で見たときの実際にピントの合う距離の範囲がだんだん遠くなってきて、遠近両用でないメガネをかけていた頃のように、細かいものが見づらくなってきていた。元々近視でメガネをかけている者の最終手段としてはメガネをズラしてレンズを通さないで見ればいいのだが、常にそうやって見るわけにもいかない。

遠近両用の遠と近の度の差をもっと大きくすればよさそうだが、差をつけるにも限度があるし、パソコン画面の距離の問題は解決しない。

ちょっと不便になるが、現実的な解決策としては、遠くまできっちり見えるメガネと、中距離から近くを見るためのメガネと、2つのメガネを用意して場合によってかけ替えるようにしないといけないかなぁ、と漫然と思っていた。

そんなところにメガネが壊れる事件の結果、予備メガネを持ち歩くことになったわけだが、予備メガネを持ち歩くのなら、2つのメガネをかけ替えるために持っていて、かけてない片方をカバンに入れておくのと同じことじゃないかと思った。まあ、片方を壊したときの予備としては、全く同じものではないわけだが、何もないのに比べればその違いはたいしたことはない。そんなわけで、比較的近くを見る用のメガネをかけ替え用に新しくつくろうかなという気になってきた。

Zoff SMART HAKUTO Model

そんな折り、メガネ店チェーンのZoffから、民間月面探査レースに挑んでいるHAKUTOのコラボモデルのメガネが数量限定で発売されるというニュースを目にした。フレームに、HAKUTOの探査車に使われているのと同じULTEM(ウルテム)という新しいプラスチック素材を使っているという。度なしのブルーライトカットのレンズがついて (無料で度付きの標準レンズに交換可能)、値段が15,000円と、普通に売っているメガネよりちょっと高いくらい。強度近視+乱視で、屈折率の高い薄いレンズのオプション料金などのかかる私は、最近は旧来のメガネ店でなくこういう格安のチェーン店で買うようになって安くなったとはいえ、やはり一般の価格よりかなり高めになることには慣れているので、フレームがそのくらい高くてもあまり気にならない。デザインもそんなに奇をてらったものではなく、むしろかなりオーソドックスなもので、日常かけるのに全く問題ない。

そもそもメガネを買うときにどのフレームを選ぶかは、山ほどあるデザインの中から、迷ってしまってなかなかひとつに決めづらいものだが、こういう何かひとつ強い動機づけがあれば決めやすい。ちょうどメガネをつくろうかと思っていたタイミングに現れたのも何かの縁だし、渡りに船ということで、ほんの少し悩んだだけで、数量限定なのでなくなってしまわないうちにと、発注した。

そういうシステムがあるのも今回初めて知ったが、メガネをネット通販で選んで注文し、それを持って近くの店舗に行って度の入ったレンズを入れてもらうということができるようになっている。わざわざそんなことをしなくても最初から店頭で買えばいいのにとも思うが、今回のような限定品では店頭で現物を見るわけにもいかないので便利な仕組みだ。今回のもののデフォルト状態のように度の入らないメガネを買うひとは、通販だけで済んでしまう。

実物を試せないということで、サイズのことがちょっと心配ではあったが、普段メガネ店の店頭で試す場合も、それほどサイズに気を使わなくてもだいたいサイズに無理があるということはないし、商品情報に書いてあるサイズを自分の今かけているメガネのサイズ (必ずツルの内側に表記してある) とくらべてもそんなに違わないので、まあ大丈夫だろう、くらいに思っていた。いずれにせよ、店頭に行くので、フィッティングは合わせてもらえるし。

注文した翌々日に品物が届いた。とりあえずそのままかけてみると、これがもうぴったりな感じでULTEM素材の弾力性と軽さのおかげか、かけ心地が非常にいいと感じて、すっかり気に入ってしまった。

弱めの度のレンズを入れる

さて、届いたそのままでは度なしレンズなので私には全く役に立たない。最寄りのZoffのお店に行って、そもそも作ろうかと考えていたパソコン画面を快適に見られる度のレンズを入れてもらいに行く。

そもそもは、遠近両用の「遠」の部分が度がゆるくてパソコン画面くらいにピントが合うもの、と考えていたが、Zoffでは「遠近両用」とは別に「中近両用」というレンズもあって、私の場合これに相当するのかもしれないと、店員に相談してみた。「遠近」と「中近」は単に度が違うのではなくピントの合って見える範囲の分布も違うような話なのだが、いまひとつピンと来ない。お試し用に視力検査のときに使うレンズを交換できるフレームに入れてかけさせてもらったが、やはりピンと来なかったので、結局、自分が最初に思っていたように、単に度を緩くした遠近両用のレンズにすることにした。できあがってから実際にかけてみて、見え加減が思った通りでなければ、無料で度の調整のし直しはしてくれるそうである。

それで、作ってもらうことにしたのは、それまでかけていたメガネの度から、全体の度を1度緩くしたもので、正面でパソコン画面くらいの距離にピントが合い、乱視と遠近の差はそのままにということで、近くはより近くでピントが合って見えるようになって楽になる。レンズの厚みはときかれるので、一番薄いやつと即答すると、店員はちょっと驚いたようだったが、この度数ならそうですよね、と納得。普通は追加料金が高くなるので躊躇するものなのだろう。レンズができてくるまで10日ほどかかるが、これもいつものこと。

新しいメガネの使い心地

さて、レンズが入ったメガネができたのを受け取りに行って、フレームの耳のところの当たりをちょっと合わせてもらって完了。

Zoff SMART HAKUTO Model

見え加減は予定通り。パソコンの画面はとても見やすくなった。手元で本やスマホを見るのも楽になって言うことなし。もちろんその代償として遠くにピントが合わなくなっている。が、昼間外を歩いている分には、それほど気にならない。瞳孔が小さくなって被写界深度が広くなるため、遠くにもそこそこピントが合う。メガネを受け取った直後、メガネ店の店頭でも、商業ビルの中はかなり照明が明るいので、あまり遠くにピントが合わなくなっている感じはしなかった。自宅室内ではそもそも目の届く範囲がそんなに遠い距離がないのであまり問題ない。ただし、パソコン画面ではなく、大画面テレビで精細な画面を観るにはちょっと距離が微妙な感じがして、どちらのメガネを使うべきか難しい。

会社では自席で仕事をしているときは新しい方のメガネで快適に仕事ができるようになったが、そのままトイレに行くのに廊下に出たり、食堂に行ったりすると、急に遠くがぼやけて見えるのに違和感を感じる。会社の屋内は昨今は節電のためにずいぶん暗くなっている。瞳孔が開くので被写界深度が狭くなってしまう。そして、会社の建物内は自宅とは違って廊下も長ければ職場も食堂も広い。屋内といえども目線が遠くに行く機会がとてもある。自席から離れたところにある壁掛け時計もぼやけて見える。

かといって、席を立つたびに以前の度の強いメガネの方に掛け替えるのも面倒ではあるが、食堂ではスマホを見ながら食事をしたりもするので、移動中でなく食事中は新しいメガネの方が具合がいいので、そのままずっと新しいメガネをかけていればいいかと思った。おそらく、世の中の少しだけ視力の悪い人たちは、メガネをかけずにそんな状態で暮らしている人も多いのだろうし、メガネをかけている人でも緩めの度にして、そんなくらいの状態な人も結構いるのかと思う。

けれど、やはりもともと以前からずっと遠くがくっきり見えるメガネで暮らしていたので、遠くに目線が行くのにぼやけて見えるのはどうも不自然な感じがする。結局、新しいメガネをポケットに入れて、前からのメガネにかけ替えて食堂に行き、席に着いたらまた新しいメガネにかけ替えるという、もっと面倒なことになった。

外を歩く場合も、昼間はいいが、夜はもちろんダメである。星を観ると相当ぼやけて見えるので、もちろん星見のときには使えない。会社の帰りは、帰る前に前からのメガネにかけ替えて外に出る。駅では、新しいメガネだと次の列車の表示板などが、もちろん読めないほどではないが、くっきり見えなくていい感じがしない。ところが、ホームで待っていたり、電車に乗っている間にはスマホを見たり本を読んだりするので、新しいメガネの方が見やすくてうれしい。なのだが、外を歩くのに前からのメガネにしていると、ホームや車内で立ったままメガネをかけ替えるのはちょっと大変だ。ラッシュアワーでは実質的に不可能だ。シートに座れた場合は、膝の上に置いてかけ替えられて問題ない。かけ替えられなくて仕方なくその場に不適応な方のメガネをかけたままになることもよくある。

まあ、こんなふうに、かけ替えるのが思った以上に面倒なのが痛感させられたが、新しいメガネで見え方がずいぶん楽になったのは間違いない。そして、ULTEM樹脂製のフレームのかけ心地もとてもよかった。

そこで今度は気になってくるのが、今までのメガネのかけ心地。前にも何度も調整してもらったり、歪みやすかったり、あまりいいかけ心地ではなかったのが、比較するメガネができてますます気になりだした。しかも、かけ替えの頻度が増すと、修理したのと反対側もいつ壊れるかわかったものではない。

もうひとつ、ちょっと気になっていたのが、せっかく宇宙関係ネタのフレームにしたのに、星を観るときに使うのは、それじゃない方だということ。本当は、星を観るときにこそHAKUTOモデルのメガネを使いたい。たまたま新しいメガネを作ろうと思っていたところに出てきたので早まって不本意なことになってしまった。

もうひとつ新しいメガネを作る

もうひとつ新しいメガネを作ってこの問題を解決することにした。今のメガネはもうお払い箱にして、ULTEM樹脂のメガネをもうひとつ作り、度の強い弱いを逆に入れ替える。先ずは新しいメガネと同じ度のメガネをもうひとつ新しく作り、その後でHAKUTOモデルのメガネの度を、度が合わなかったということで、お払い箱にする今までのメガネと同じ度数にレンズを変更してもらう (これは無料)。

最初HAKUTOモデルの話を聞いたときは、これだけが特別に月面ローバーに使われているのと同じ素材を使ったのかと思ったら、そうではなくて、そもそもZoffは最近この新素材のULTIM樹脂を使ったメガネフレームのシリーズをZoff SMARTとして展開しており、たまたまといっていいのか、月面ローバーも同じ素材を使っているのでコラボしたということらしい。

たくさんあるZoff SMARTラインナップの中から、あまりHAKUTOモデルと違わないデザインで、かつ、ちょっと違うものとしてフレームが細めのZoff SMART Skinnyのシリーズから選ぶことにした。遠近の度の見え加減もあまり違わないように、レンズの上下のサイズもだいたい同じくらいのものにした。

またZoffに行って、Zoff SMART Skinnyのフレームを選んで少し前に作ったメガネと同じ度で作って欲しいと頼む。経緯をその後の予定まで含めて説明しだすと店員がわけがわからなくなったようなので、ともかくこのフレームで前のと同じ度で作ってもらうように頼み、また10日待つ。

できてきた2つ目の新しいメガネは、HAKUTOモデルのときと同じようにいい感じ。HAKUTOモデルはもちろんデザインに選択の余地がなかったわけで、かけたときのサイズ的にはOKだったが見た目的にはちょっと顔よりメガネが大きすぎる感じがしないでもなかったが、新しく選んだSkinnyの方は見た目のバランスも悪くない感じ。

HAKUTOモデルの度の変更

そして、これを受け取ると同時に、それまで使っていたHAKUTOモデルを渡して、これの度をそれより前にかけていたお払い箱にする予定のメガネの度 (遠くがよく見える) と同じに変更してもらうように依頼。そのメガネの度は、購入時に度数を記載したレンズの入っていた袋をもらっているので、それを見せて、この度と同じにしてくださいとお願いした。

Zoffを後にして帰宅途上、Zoffから電話がかかってきた。依頼された度数ではレンズが作れる範囲を1段階分 (0.25度刻み) だけ超えているという。依頼した度数は右が強くて近視−9.0に乱視が−1.25入っていて、どうも近視と乱視の合計が−10まででないとけないようだ。以前、乱視の度入りのダイビング用のマスクのレンズを作ったときも、そんなことを言われた覚えがある。しかし、前のメガネ屋では問題なくその度のレンズが作れていたのに。それで、乱視の度を緩くするか、近視の度を緩くするかということだったが、元々右目の度はかなりきついわけで、それを緩めて−8.75にすることにした。

そしてまた待つこと10日。前に使っていたメガネと同じくらいの度になったHAKUTOモデルができてきた。これで、ULTEM樹脂フレームの2つのメガネを遠近に合わせてかけ替える体制が完成した。

さて、右目を0.25度だけ緩くした影響だが、遥か遠くの物を右目だけと左目だけで見比べると、やはり確かに右目は少しだけぼんやりする。もちろん、もうひとつの近く用のメガネで遠くを見たときほどぼやけるわけではないが、比べると確かにわかる。多少近くのもの、5mくらいのものになってくると、左目は既に少しピントが合わなくなってくるが、逆に右目はくっきりする感じだ。

逆に、近くを見る場合は、前のメガネにくらべてかなり見やすくなっている。左目に比べて右目でならそこそこ手元の文字もちゃんと読めてつらくない感じだ。遠くの場合も近くの場合も、両目で見ればどちらか片方のピントがよく合っている見え方と同様な感じに見えるので、まあこれは都合がいいとえばいい。これならば、外を歩いていてそのまま電車に乗ってスマホを見るときにも、近く用のメガネにかけ替えなくてもなんとかなるし、食堂に近く用のメガネを持っていかなくてもいい感じだ。

ひとつ気になるのは望遠鏡をのぞくときで、効き目の右目で見るのできっちり遠くに焦点の合うのでないメガネで見ることになる。これも比べてみると確かに正確にピントの合う位置はピントツマミをわずかばかり動かしたところにある。と自分ひとりで見ているときは別に問題ないが、観望会で他の人に見てもらうには目のいい人が見てピントが合って見える状態に合わせなければならないのに、少しズレたところに合わせてしまうことになるが、まあズレといってもほんの少しだし、もともと少し近視な状態で暮らしている人も多いことを考えれば多少そちらに寄せておいた方がいいと考えることもできる。若い人は多少望遠鏡のピント位置がズレていても自分の目のピント調節機能で合わせてしまうので、こちらがピントちゃんと合ってないでしょ、と思う状態でも結構ちゃんと見えるようでもあるし。

まあ、そんなことを別にすれば、レンズの度数制限のために、むしろかけ替えの面倒が軽減されてちょうどよかった気もする。ともあれ、メガネは当面はこの2本体制で暮らしていこうと思う。

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暖房便座が不愉快

先日のことだが、運悪くも普段より急に暖かくなったある日、会社のトイレに座ったら便座の温度設定がおかしくなっていたのか、便座がすごく熱くなっていて不愉快だった。そもそも私はこの暖房便座が嫌いだ。洗浄便座の方は大歓迎だが、便座の座る部分を電気で温める必要がどれほどあるのか。暖められていると却って気持ち悪い。他人が座っていて席を立った直後の椅子に座ると気持ち悪く感じるが、それに通じるものがある。冬の寒いときに、直接肌に触れる便座にすわった瞬間にひんやり感じるのが嫌だと感じる人のためのものだとは思うが、会社のビル内のトイレなど、冬も夏もビル内の室温はほとんど同じに保たれていて冬は便座が冷たいというほどのこともない。なのに、それだけのために電気を使って温め続けているというのももったいない話だ。それで、節電のためと称して、普段は温めていなくて、座ったら温め始めるようになっていたりするが、もはやそれでは本末転倒である。冷たいと感じるとしてもそれは座った直後で、いったん座ったら自分の体温でだんだん暖まってくるのだから加熱する必要はない。なのに、座ってからだんだん加熱されてくるのも気持ち悪いし、無駄だ。最初のひんやり感が嫌なら、表面を熱伝導率の低い素材にするとかいった方法の方がいいんじゃなかろうかと思うのだが、洗浄便座のセットの機能として、もともと電源があるものだから、そういうことをしてしまうのだろうか。

そういう私の自宅の便座も便座の暖房機能は装備されているが、スイッチは切ったままにしてある。洗浄水の方は温かい方が気持ちいいが、普段から加熱しておくのはやはり電気の無駄なので、普段は電源は切ってあって、座ったときに電源を入れるようにしている。洗浄水の方は座る瞬間でなく、しばらく後に必要になるものだから、その間に温まった程度で構わない。

暖房便座

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鼻マスク Pit

Pit

先日、今年も花粉症の季節がやってきたので、そろそろ愛用の花粉用マスク、重松製作所のNewクリーンメイト、の買い置きを買っておこうと、通販で注文した。そのとき、ふと、ついでに、数年前から売られている「鼻マスク」 (ノーズマスク・ピット) を試しに買ってみようという気になって、3ヶ入りのお試し版を、サイズがどっちが合うかは試してみないとわからないので、SとRの両方を注文して実際に使ってみた。

最初、この製品のことを聞いたときは、こんな牛の鼻輪みたいなのがついてたら、カッコ悪くてとても人前には出られないな、と思った。しかし、実物を見てみると、左右をつなぐ部分は非常に細く半透明なので、ほとんど目立たない。ちょっと肌にシワがあるのと変わらない程度かと思う。しかも、鼻の下を向いた面なので、普通に正面に向かった人からはそもそもあまり視線に入らない。座った人の前に立って相手が見上げる状態なら目立つかとも思ったが、これでも通常は部屋の照明が上からしか当たっていないので陰になって暗いために、わかりにくいようだ。結果として、相手にわざわざ言わないと誰も気が付かないくらいである。

装着してみた感じだが、まず息の通り具合は、普通にじっとしていると全くなんともない。ただし、私が普段外を歩くのに早足で歩くくらいの運動をすると、酸素を多く必要とするため呼吸量が増えるが、そうなるとこのフィルタを通して鼻だけで息をするには抵抗があるため苦しくなる。無意識にしていると鼻が詰まって息がしにくいときにするように口で息をしてしまっている。意識してちょっと無理に抵抗に逆らって鼻だけで息をすることはできなくもないが、結構鼻息の音がしているのではないかと思う。

鼻の中に異物が入ってる感じは、まあ結構する。しいて言えば、ちょっと汚い話だが、鼻クソがずっと鼻につまっている感じで、ついつい鼻クソをホジって鼻の穴をすっきりさせたい、という衝動にかられる。が、まあしかし全然我慢できないというほどのことはないので、一日中装着していても平気である。比較になるかどうかはわからないが、コンタクトレンズ (ソフト) とどっちが気になるかといえば、私はコンタクトレンズの方が気になるくらいだと思う。まあ、感じ方はコンタクトレンズでも個人差が非常にあるようなので、一概には言えないと思うが。

サイズはSmallとRegularと試してめたが、私はSの方がよさそうだった。

ここまで、見た目、装着感で言うと、私としてはこれは結構「アリ」だと思う。顔を覆うマスクをしなくていいのなら非常にありがたい。

さて、肝心の花粉遮断の効果のほどは、まだ花粉がそれほどたくさん飛散していないようなのでよくわからない。それから、いくらマスクをしていても鼻水や鼻汁が出てきて鼻をかみたいときは付けたままにできないので困ってしまう。一度外して再装着というのはダメだ。そのためには、別に、「ピットストッパー」という製品があるので、そちらもいずれ試してみたい。

ところで、パッケージに書いてある英語がちとひどい。

そもそもNose Maskあるいは鼻マスクという用語がどうかというのは別として、

99% is shut out pollen.
花粉(など)99%(以上)カット

Entering by 3 pieces
3個入り

Mask inserted in nose of not seeing
鼻に差し込む見えないマスク

Pit

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ダブル内視鏡初体験

今年は5歳おきの節目の年齢ということで、がん総合健診というのを受けてきた。先週の金曜日と今週の月曜日あわせて2日間のコースだが、1日目は血液採取等と、腹部の超音波と肺のCTスキャンで、検診2日目は胃の内視鏡と、大腸の内視鏡の2項目。もともと、あまり大きな病気になったりしていないので、今まで、こういう検診の機械にかかった経験は、CTとMRIと、まあ普通のX線くらいで、超音波も内視鏡も初体験である。まあ、超音波は、外からさわるだけなので、たいしたことはないが、胃と大腸の内視鏡は、やはり、身体の奥の方までモノを突っ込むということで、ちょっとゾッとしないでもない。そんなわけで、今回、ダブル内視鏡の初体験の感想など。

まずは、検診を受ける前に、大腸の中身をきれいに空っぽにするために、薬剤1.8リットルを1時間かけて飲んで、大腸内が全部きれいに洗い流されるのを待たないといけない。10分で300ミリリットルずつのペースで飲む。しばらくすると、トイレに何度か通うことになり、出てくるものが液体だけになれば準備OKとなるのだが、私の場合、出てくるペースが遅く、かなり時間が経ってもまだ中身が少し混じっている状態だった。追加で300ミリリットルを2回飲まされて、結局、薬を飲み始めてから3時間以上経ってからやっと検査に向かった。

まず先に胃の内視鏡からだが、最近普及してきた細い管で鼻から入れるタイプと、従来の口から入れるものと、どちらか選べるというので、それはまあ鼻からの方が楽だという話なので鼻の方でお願いした。そういうわけで、口から入れる内視鏡はまだ未体験だ。

事前の説明で、検査中は眼鏡ははずしてもらうと言われたので、強度の近視の私はメガネをはずすと細かいものは何も見えなくなるので、内視鏡で見ている画面も見せてもらっても、顔を画面の5センチ前まで近づけるわけにもいかないので、何もわからない状態になる。しまった、コンタクトレンズをしてくるんだった、と思ったが、実際に検査に入ってみると、「メガネはずしたら何も見えませんよねー」と言われて、すごくきつい近視だと言うと、邪魔にならなければ大丈夫だということで、メガネをかけた状態で検査してもらった。おかげで画面はよく見られた。

鼻から入れる内視鏡は噂通り、本当に楽だった。口から入れるのがどのくらい楽じゃないのかは、体験したことがないので比較できないが、とにかくまるで苦痛感はなかった。鼻の奥に管を挿入していくのは、耳鼻科の検査で器具を突っ込まれるのと同じだが、麻酔がかかっているので、ああ、入っていくなぁ、という感じ。あとはもう、画像を見ていてもレンズの先が自分の身体の中にあるという感じは全然せず、他人ごとの画像を見ているのとまるで同じ感じだった。

続いて、大腸。続けて検査するので、検査着に着替えるのは胃の前に着替えているのだが、検査着の下の方は、ちょうど中国の子供が穿かされているような、お尻の部分が開いたズボンになっている。もちろん、その下に下着のパンツは穿かずに着る。

胃の方はすんなり入って、すんなり出ていく感じだったが、大腸はぐるっと回っているのでそう簡単には行かない。盲腸の部分まで入れるのだが、少しずつ、少しずつ進んでいくので、結構時間がかかる。ものが触っている感覚があるのは肛門付近だけで、ちょうど堅い大便をしている感触がずっと続く感じ。奥の方はどこまで入っているかさっぱりわからないが、多少中で突っ張ったりすると、堅い大便が詰まっていて腹痛を感じるときのような感じがする。途中で進めやすいように、身体を上向けたり、横向けたりする。

と、まあ、そんな感じだが、特に不快な感じがするでもなく、検査終了。まあ、ひどい目にあうのは嫌だが、全然どうということもなくて、拍子抜けと言えば拍子抜けかもしれない。その場で言わなかっただけかもしれないが、特に問題も発見されなかったようだ。

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セブ島 (その7) ― Rejoice

フィリピンのおみやげを何か買おうと、Aさんに案内されて巨大ショッピングモール「シューマート」の中のスーパーマーケットで、Eさんがパパイヤの石鹸を物色している近くで、このRejoiceが並んでいるのが目に入った。日本では販売されなくなったリジョイの相当品だ。

以前の記事「リジョイと PERT PLUS」と「飘柔 – Rejoice」、そして昨年の北京ツアーの記事のうち「今回のThings To Do」の中の「飘柔購入」の項に書いたように、私は以前、シャンプーにリジョイを愛用していたが、それが日本で販売されなくなってしまった。アメリカ本国では、元のPert Plusという品名のものが売られているので、それの大きなボトルをまとめて海外通販で購入している。一方、アメリカでなくても日本以外のアジア圏ではRejoiceという名前で販売されているところもあって、中国では飘柔という漢字の名前もついて売られており、ジムに行くときに持っていく用に小さいボトルが欲しかったので、先日の北京ツアーに行ったときに買って帰ろうと思っていたが、買いに行く暇がなかった。

今回のセブ行きでは、海外で売られているかもしれないRejoiceを買って帰ることとか、全然頭になかったのだが、たまたま目に入ったので、ラッキーとばかりに買ってきた。

パッケージにはタイ文字も書かれている。裏面を見ると、製造がタイで、マレーシア、フィリピン、インドネシアでも販売されているということのようだ。Pert PlusではなくRejoiceになっていることからもわかるように、P&Gの製造・販売だ。

さて、帰国してみて実際に使ってみると、おやおや、何かちょっと違う。リジョイやPert Plusのように、パッケージの色と同じように中身の液体の色が緑色だと思っていたら、これは白っぽい色である。香りもえらくきつくて、これは東南アジア向けだからだろうか? まあ、これ1本使い切った後は、Pert Plusの大きいボトルから詰め替えて使うので、これはこれでいいということにしておこう。

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帯状疱疹

1週間ほど前から2度目の帯状疱疹が発症した。10年以上前に一度なったことがあるが、再発した。子供の頃にかかった水疱瘡のウィルスがずっと体内に潜伏していて、年をとって免疫力が低下してきたときに再び活動を始めるというのが帯状疱疹で、一度発症するともうならないと聞いていたのだが、中には2度、3度発症することもあるという。

この病気のことは、あまり家族でなったりもしていなかったせいか、自分自身は最初に発症したときに初めて知ったのだが、今回は帯状疱疹になったというと、かなりの人が結構心配してくれる。人によってはかなりひどい症状になるようで、そういうのを見聞きして知っているようである。

自分が最初になったときは、最初、脇腹に虫刺されのような発疹ができて、何か変な虫にでも刺されただけで、しばらくしたら治るだろうと思ったのに、何日かしても一向に腫れがひかないどころか、増殖してきたようだったので、妙だと思って皮膚科に診てもらいに行ったら、帯状疱疹というものだと説明された。それでも、比較的初期に医者に診てもらったので、あまりたいしたことにならずに済んだ。

今回は、前回の経験があるので、更に早く、発疹が現れた当日に、この形状は帯状疱疹に違いないと思った。実はその2日前からやはり帯状疱疹の症状である、鋭い痛みを感じていたが、これは何のせいかすぐにはわからなかった。しかし、発疹を見て、その痛みと合わせて、2度とならないとは聞いていたが帯状疱疹に間違いないと思って翌日の朝に会社を遅出にして医者に行った。

前回と同じく、抗ウイルス薬と、痛み止めと、塗り薬を処方された。あとは、症状がおさまるまで、薬を飲み続け、塗り薬を貼り続けるだけ。発疹自体はあまり何も感じないが、神経を刺激される痛みが、痛み止めを飲んでいても結構感じる。といっても、いてもいられないほどのことはないが。

まあ、日常生活に困るようなこともない程度だが、さっさと治ってくれるのを待つだけだ。

3件のコメント

白目が水ぶくれに

前の記事で書いた耳鼻科で花粉症の薬をもらった2日前、すなわち地震の前日には実は眼科にかかりに行っていた。その更に前日の夜に、目玉がそれはひどい状態になっていたからだ。

夜、風呂でシャワーを浴びている最中に目が痒いのでゴシゴシと手でこすってしまったのが原因だと思うが、風呂からあがってしばらくすると、どうもまばたきをするときに目に物がはさまっているような感触がするので、鏡で見てみると、何と、目の黒目の部分は普通のままなのだが周囲の白目の部分がぶよぶよにふくれたようになっている。周囲から黒目の方に覆いかぶさってくる勢いだ。写真も撮ってあるのだが、見る方も気持ち悪いだろうから載せるのはやめておく。

その夜はおさまる気配もなく、明日の朝に治っていなければ眼科に行かないといけないなと思いながら仕方なく寝た。朝起きても、腫れはおさまっていないので、午前中は会社に行かないことにして眼科に診てもらいに行くことにした。しかし、起きてから眼科が開く時間まで待っているうちに、だいぶ腫れはひいてきた。寝ている間は目を閉じているので治りが遅かったが、起きてからはずっと目を開いているので、回復が早くなったのか。

とはいえ、一度は本当にひどい状態になっていたのだし、今も普通に戻ったというわけでは全然ないので、やはり予定通り眼科に行った。

いつも行く病院は休診日だったので、はじめて行った眼科に行った、みなさん初めてのときは一通りそうするのか、診察の前に呼ばれたと思ったら視力の測定と眼圧の測定なんかをして、また待ってから、本当の先生に呼ばれた。

私は最盛期よりはかなりましな状態になっているとは思ったのだが、見るなり、いやぁーこれはひどいな、と言われた。白目が水ぶくれになっていますね、という。処方された目薬は、炎症を抑えるフルメトロン点眼液0.1%と、花粉症のアレルギー反応を抑えるリボスチン点眼液0.025%。これも効果絶大という感じで、その日のうちに目玉は正常になったし、これはエバスチンを飲み始める前のことだが、花粉症の症状でで目が痒いのだけはすっかりなくなった。実はエバスチンを飲んでいても、この目薬をさしていないと目の痒みは少しある。目薬も、普段は市販の花粉症用のものを使っていたが、感じられる効果はほとんど気休め程度だったのに比べると、効果の程は雲泥の差と思える。

こちらの目薬は適当な量しかくれなかったので、もう使いきってしまった。診てもらったときに、問題の白目の腫れとは関係なく、あなたの目はなんとかかんとかで問題があるみたいなことを言われて、そちらを診るためにこれが落ち着いたらまた来るようにと言われたのだが、そのためでなくリボスチンを処方してもらうためにまた行こうかとも思っている。

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花粉症: エバスチンOD錠

今年は、病院で処方してもらったこの薬を飲み始めてから花粉症の調子がすこぶる良い。全く症状がないといってもいいくらいだ。

今年も、いつものように市販のパブロン鼻炎カプセルSを飲んで過ごしていたが、また鼻の粘膜が炎症をおこしてしまっているような感じで、ちょうど地震のあった日の夜は、外を長い間歩いたせいもあってか、かなりつらい状態になっていたので、翌土曜日の午前中に病院の耳鼻科に行って診てもらった。

診察はそっけなくて、すぐに薬を処方してくれただけだが、いつもいつ頃くらいまで続きますかというので4月末頃までだというと、それだけの日数分の薬を処方してくれた。ひとつがエバスチンOD錠10mg、もうひとつはアラミスト点鼻液27.5μg。

エバスチンは眠くなるので1日1回だが就寝前に飲むようにと言われた。1回で丸1日効果があるのなら、就寝前に飲むというのもそんなに意味ない気もするが。まあ、そうは言っても飲んだ直後は作用がきついということか。実際に服用してみると、そんなに眠気は感じないようだ。1日1回飲むだけでいいので、薬を持ち歩かなくて済むのもありがたい。この薬を飲み始めて症状は劇的に改善して、すぐに花粉症の症状はほとんどなんともなくなった。副作用も、先述の眠気や、口や喉の渇きなどといったほかの薬と同様のことが書かれているが、実際はほとんど感じない。何もないときよりは鼻や喉が少しスースーするような感じがするといった程度だ。

それでもいつものように外出時はマスクをしていたが、先日マスクを持って出るのを忘れてそのまま外にいたものの、どうということなかったので、それ以後マスクの着用もやめてしまったがそれでも全然問題ない。もう、ほとんど花粉症のない状態に近いといっていいくらいだ。

以前も一度、病院の薬でよさそうだと書いたことがあるが、まあちょっといいかなという程度で、やはりわざわざ病院に行って処方してもらうのは億劫なのでその後もまた市販の薬を使っていたのだが、今回のは、本当にいい感じうなので、来年はぜひ花粉症シーズンの初めに病院に行って、同じ薬を処方してもらうようにしたい。

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富士登山 ― 下山

お鉢巡りを半周して戻ったところで、少しゆっくり休憩した後、下山開始。下山道は登ってきた道の少し脇にある別の道を通る。人で渋滞する登りの登山者と狭い道ですれ違わなくていいようになっている。基本的には物資を運ぶブルドーザーが通るための道で、直線状のかなり長いスパンのジグザグを描いている。途中、脇に見える登山道には、本当に数珠繋ぎになった登山者の列が見えた。

途中、下山道を下から登ってくる人たちが結構いた。結構きっちり看板が出ていると思うのだが、どこかで間違って下山道側に入り込んでしまったようだ。下山道は登りには適しているとはいえないし、途中の山小屋にも寄れないので、向こうの方が登山道だと教えてあげる。

途中では、実際に物資輸送中のブルドーザーにも出会った。

7合目を過ぎると、下山道はブルドーザー道から離れて、砂走りといわれる道になる。こちらはジグザグではなく真っ直ぐ下に向かう道で、火山礫でできたザクザクの砂を崩すようにしながら半ば滑り半ば走るようにして降りる。本来、乾燥していると細かい砂煙が舞い上がってホコリだらけになるので、マスクをしてザックにはレインカバーをかぶせてと周到な用意をしたが、実際はその日は地面が湿っていて全然砂煙が上がることがなかった。

下山はたいした景色の変化もなく、あまり書くことがないくらいで、ビデオもほとんど撮影してない。砂走りの長い直線が途絶えて樹木の茂みの中を通るところに達するともう砂払い5合かと思ったら、すぐに茂みから出てまだしばらく砂走りの道が続く。

やがて砂払い5合の山小屋に到着すると、砂走りは終わり。ここの山小屋は登りの山小屋とはかなり趣が違う。壁のない柱の上に屋根をつけただけの建物で、飲み物などを売っているだけだ。そこで最後の大休止を取ったあと、更に残りの下山道を降りる。ここから先は木の茂った山道だ。砂払い5合でもうほぼ降りきったつもりでいると、案外残りの道のりも長い。やがて、出発したのと同じ登山口に到着して、今回の富士登山は完了。

時刻はまだ昼前。今回の幹事役が探しておいてくれた御殿場のスーパー銭湯に行って、ゆっくり風呂を浴び、そこで食事をした後、帰途に着いた。

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富士登山 ― 剣ヶ峰

御来光の後は、富士山の火口の周囲をぐるりと回る、お鉢巡りに向かう。富士山の火口の周囲でも標高が最高の地点、以前気象観測レーダーのある測候所があった場所、剣ヶ峰は、須走口/吉田口から上がってきたところからほぼ火口を半周した反対側にある。火口のふちにそったお鉢巡りのルートを時計回りの方向に進んで、剣ヶ峰に向かう。

過去3回富士山に登ったうち、1回目は富士宮口から登って、その場合は火口のへりに達したところが剣ヶ峰のすぐ近くなので、最後の力を振り絞ってそこまで登ったが、火口を一周することはなく、また来た道を戻った。その後2回は、吉田口からだったのと、途中宿泊しない登山計画だったので、火口に到達した時点で登頂とし、さらに火口の反対側の剣ヶ峰までは行かなかった。結局、過去3回登りながら一度もお鉢巡りをしていなかった。今回は、そのお鉢巡りを完遂するというのが自分にとっての4回目の富士登山のひとつの目的であった。

お鉢巡りは、基本的には多少の上り下りはあるものの平均すると高低差はほぼないので、それまでの登りに比べると楽だ。剣ヶ峰の手前に、富士宮口から登ってきたところの山小屋や、浅間大社奥宮、郵便局などがある。そこを過ぎると目の前に剣ヶ峰のピークがそびえている。頂上までは馬の背と呼ばれる急な坂を登らなければならない。この時点では私は至って元気だったが、他のメンバーはかなり苦しそうにしながら登っていた。

斜面を登りきってから、あと少し階段になったところを登れば、測候所跡である。建物の前に標高3776メートルの碑が立っていて、皆が記念写真を撮っている。地面としての最高地点は、その少し奥の通路から建物とは反対側の岩の上だ。岩の向こうは火口に向かった断崖になっているので、さすがにその岩の上に登ってみようという人はいない。その一番奥の建物をまわりこんだところに、もともとは観測機器を取り付けるための鉄骨を組んだところが火口の外側を望める展望台になっている。人工物も含めれば、レーダードームなき現在、その鉄骨の展望台より上の部分が日本の最高地点になると思うが、さすがに鉄骨をよじ登ったりはしない。展望台からは、今度は朝日でできた影富士がきれいに見えた。

剣ヶ峰頂上を堪能したあと、日が高くなってきて暑くなってきたので少し上着を脱いで、階段部分を降りて馬の背を登ってきたのとは反対方向にお鉢巡りの歩を進めるはずだったが、今年は残雪が多かったのがここにも影響していて、道が残雪で覆われたままになっている。いちおう、危険防止のために進入禁止を示すようロープが張ってある。ロープを超えて行く人も多く、行って行けないことはないが、もし足を滑らせたら火口の底まで滑り落ちてしまいそうである。多人数のグループで来ていることもあり、危険はおかさないということで、そこから先に進むのは断念した。

そういうわけで、距離的には一周したのと同じくらいの距離を歩くことにはなるわけだが、もと来た道を半周して再び須走口/吉田口側に戻る。かくして、富士山4回目にして、またお鉢巡りはできなかった。5回目の富士山に持ち越しだ。ちょうど1週間後に登った人から聞いた話によると、その場所の道の雪はきれいになくなっていたようだ。ちょっとの差だったが、残念。

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