2014年4月 のアーカイブ

月齢28の月の出

前の記事の月と金星の接近の翌朝もいい天気でそれよりも細い月がきれいに見られたと聞き、休日だし夜更かしか早起きして見ておけばよかったと思った。それなら、更に次のもっと細い月も、と思って前夜にGPV予報を見たが、どうも夜半から曇ってきてしまうようだった。ところが、予報で曇ってくる時刻になってもあまり曇ってこず、結構星が見え続けていた。更に、前夜までとは違って空気が澄んでいて、遠くのスカイツリーや東京タワーがよく見えていた。このまま晴れていれば月の出も見られるのではないかと、目覚ましで月の出少し前に起きてみると、多少雲の層もあるが、地平線は見通せているようだったので撮影に臨んだ。

双眼鏡で眺めるものの、さすがに月の出時刻に地平線からすぐには見えなかった。写真では一番下に黒く見える層があって、これは都内の大気汚染によるものか、この前イリジウムウレアを撮った時のものと同じものだろうか。そこを超えると月が姿を現した。双眼鏡で見るよりも、カメラで試し撮りをしている方が先に捉えられた。月出帯食や、金星との接近のときは見えてくるまでずいぶんかかったが、それと比べるとだいぶ早かった。といっても、あまりに微かな状態も何なので、もう少しだけ昇ってくっきり見えるようになったところがこの写真。

月齢28.0月齢28.0 2014/04/28 04:12 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F5.6), ISO800, 2sec

少しズームを引いて、月の出の場所よりも少し北寄りに見える東京タワーも一緒に入れてみた。

東京タワーと月齢28.0東京タワーと月齢28.0 2014/04/28 04:14 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (131mm F5), ISO800, 2sec

一番下の黒い帯を除けば地平線に近い部分に雲がなく、上の方に雲があるという状況で、これ以上月の高度が上がっても見にくいだけなので、ここで終了。

雲朝空の雲 2014/04/28 04:20 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (55mm F4), ISO800, 1/2sec

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赤い月と金星の接近

このところ毎月、月が明け方に昇る頃になると、明けの明星の金星と接近している。(日付変わって) 昨朝はちょうど休みの日の未明だったので夜更かししたまま月の出を待って撮影してみた。

月の出の時刻はうっかりして見逃したが、少し昇ってきたところでもなかなかぼんやりとしか見えず、相当昇ってきてしっかり見えるようになってからもかなり赤い色を帯びたままだった。ちょうど先日の月出帯食のときと同じ感じだった。どうもこの時期は大気中の散乱成分が多くていけないようだ。

月
2014/04/26 03:21 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (116mm F5), ISO800, 1sec

上の写真では、金星ももう昇ってきていて月の半分くらいの高さのところにあるはずだが、やはり霞のせいでほとんんど見えていない。階調はひどく引き伸ばしてみると微かに写っているのが確認できる。

しばらく待って、金星がよく見えるようになってきた頃には、月の赤さはだいぶなくなってきていた。一方まだ低い位置にある金星の方は大気の影響を大きく受けて赤く見えており、普通に見る火星よりもずっと赤いくらいだ。この写真では背景の空の赤みが目立たないようにホワイトバランスを設定してこれである。

月と金星
月と金星 2014/04/26 03:36 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (194mm F5.6), ISO800, 2sec

明け方の空の色の微妙なグラデーションとともに月と金星を撮ろうとしばらく時間を置いたが、空の色があまりきれいにならないまま単に薄明るくなってきてしまった。

月と金星月と金星 2014/04/26 04:23 Canon EOS 60D, EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II (34mm F4.5), ISO800, 1/2sec

そろそろ始発電車の走る時刻になったので、方角的にうまく写し込めるかと思って線路際で始発電車を待って撮影。思ったより明るくなってしまって、金星があまり目立たずわかりにくくなってしまった。これより10分足らず前に電車の来る前に試し撮りした画像では結構しっかり見えていたのだが。仕方ないので、下の画像は空の色を少し深くなるように修正して金星が少しわかりやすくなるようにしてみたが、小さい画面で見る場合はそれでもちょっとつらいかもしれない。

月と金星と始発電車
月と金星と始発電車 2014/04/26 04:39 Canon EOS 60D, EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II (44mm F5), ISO800, 1/15sec, Photoshop 7.0

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小惑星ベスタと準惑星ケレスの動き

前の記事を書いた後、しばらく晴れた夜空の見られない日が続いていたが、やっと晴れたので、ベスタとケレスを撮影してみた。まずは近所に集まっているベスタとケレスと火星、それにスピカも全員一緒に入れて。前回は月明かりのせいでわからなかったケレスもしっかり写った。

Ceres & Vesta
ケレス、ベスタ、火星、スピカ 2014/04/24 22:42 Canon EOS 60D, EF 50mm F/1.8 II (F4), ISO1600, 2sec × 10, DSS, StellaImage7, Photoshop 7.0

といっても、これだけだとただの点で、他の恒星と何の違いもなくいまひとつ。かといって、いくら望遠鏡で拡大して見たとしても、小惑星は小さいので惑星のように形が見えるわけでもない。

さて、小惑星を恒星と区別できるのは動いていること。本当は、この同じ写真を1日後に同じように撮影して動きを比べて見せればそれらしくなると考えた。1日分の移動量なら、このぐらいの画角で撮っていてもはっきりわかりそうだから。しかし、翌日はあいにく天気が悪そうな予報だったので、作戦を変更して、ひとつの小惑星を望遠鏡で拡大して撮影して、その夜のうちに1時間ほど待ってからもう一度撮影して動きを見る。拡大すれば、1時間程度の移動量でも十分にわかる。

そんなわけで撮影して作成したのが下の写真。ちょうど、上の写真でそれぞれのすぐ近くに見える恒星が、同じ画面内に見える一番明るい恒星として一緒に入っている。1時間余り間をあけて撮影した写真を比較明合成してある。ぴったり重ねてしまうと恒星が動いていないのがわからないので、少しだけ上下にずらしてある。上が先の画像で、下が後の画像。恒星が全部きれいに上下に並んでいるなか、それぞれひとペアだけ斜めに並んでいるのが見てとれる。つまり、いずれも右方向に動いているということ。天球上で東から西に向かって動いている。衝近くなので逆行しているというわけだ。

Ceres準惑星ケレス 2014/04/25 00:42, 01:55 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO3200, 4sec ×8, × 8

Vesta小惑星ベスタ 2014/04/25 00:48, 02:02 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO3200, 4sec × 7, × 9

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小惑星ベスタと準惑星ケレスの衝

比較的大きく取り上げられた火星の小接近の影にひっそり隠れてというわけでもないが、小惑星ベスタが昨日4月17日に衝を迎え、準惑星ケレスが来る4月20日に衝を迎えるという。たまたまのことではあるが、ほぼ同じ時期に衝を迎えるということは、見える方向もほぼ同じということで、いずれも火星が現在いるのと同じおとめ座にいる。そして、衝の位置にいるということは、火星の接近と同様、明るく見えて夜中に南中し観測しやすいということでもある。

考えてみると、去年の2月に地球近傍を通過した2012 DA4を観測した以外には、小惑星を見るということはしたことがなかったように思う。2012 DA4のときも写真にとらえただけで、眼視では見られなかった。一方、ベスタやケレスは衝の時期の現在、それぞれ5.7等と6.9等と、望遠鏡でなら簡単に見られる明るさである。火星や木星のような惑星に比べればただの点にしかみえないから、なんだということになるが、せっかくだから見てみたいところだ。

しかし昨日今日は天気が悪くて星は見られないため、実際に見る前に、先日の火星・月・スピカの集合を撮影した視野に入っているはずであろうから、写っていないか調べてみた。まあ普通に写真に撮ればそれほど難しくもなく写るはずだが、なにしろ満月近い月が煌々と輝いている写真なのでなかなか条件は厳しい。先日の記事で紹介した写真と一緒に撮ったうちで一番露出を多くかけて撮った写真がこれである。月の光はひどくハレーションを起こし、地上の建物の明かりによるゴーストなども盛大に出ている。火星・月・スピカ以外の星はまるでわからなさそうである。

火星・月・スピカ

しかし、これを思いっきり画像処理してみる。下は、上の写真の月から左側の部分を切り出して処理したものである。こうやってあぶり出してみると、ある程度暗い星もそこそこ写っているのがわかる。ノイズも多いので本当の星ではない光点もたくさんあって見分けが難しいが、ステラナビゲータに表示される星の位置と比較すると同定できる。ベスタの位置は確認できたので図中に示しておいた。ケレスの方はその少し左下あたりにいたはずだが、これだけの処理をかけてもそれらしい位置には何も見えてこなかった。

Vesta

次に夜空が晴れる頃には、月も邪魔ではない位置になっているだろうし、もう少し普通に写真に撮るとともに、眼視でも楽しんでみたいところである。また、7月上旬にはこのふたつが見かけ上非常に接近するということなので、そちらも楽しみだ。

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月出帯食

前日の火星最接近の次は昨日4月15日の月出帯食と、天文現象が続く。月出帯食とは、月食で欠けた状態で月の出になるもの。逆に欠けたまま月が沈むのは月没帯食。今回の月食自体は皆既月食で、地球の裏側のアメリカあたりでは全過程が見られたようだが、日本では東日本で本影食の最後の方だけが見られた。

ほんの少ししか見られないからつまらないという向きもあろうが、逆に月食で欠けた状態の月が地平線近くにあるというのも、珍しいといえば珍しい。これをどう撮ろうかと考えたが、望遠鏡でかなりアップにした絵で地平線から出てくるところが撮れれば迫力があると考えて、自宅で月の出の位置の地平線が見通せることを確認して、自宅から望遠鏡で撮影することにした。当日行われた六本木天文クラブの観望会で六本木ヒルズ屋上から、東京タワーのすぐ脇に昇ってくるところというのも捨て難かったのだが。

さて、ところが、天気も快晴で準備万端整えて待機していたものの、18:15の月の出時刻を過ぎてもなかなか月の姿が現れない。もともと日没直後で空が明るいから見づらいのは見づらいだろうとは思ってはいたが、望遠鏡で見ればそれなりに見えるだろうと思っていたが、影も形もない。望遠鏡にはカメラを装着して出現予想位置を狙いつつ、地上目標物の角度の予想が多少ズレているかもしれないから、双眼鏡で眼視で探すのだが見つからない。そうこうしているうちに、もうとっくに地平線を離れた位置にやっとうっすらと月の姿が浮かんできた。最初のショットの敢えて画像処理を施していないのがこれ。結局、望遠鏡の画角内に欠けた月と一緒に地上風景を入れるどころでは全然なかった。春霞のせいである。

IMG_6431
月出帯食 2014/04/15 18:24 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO800, 1/8sec

もうしばらくして、欠けている月の外形や、模様がだいぶわかるようになってきたところ。

IMG_6438
月出帯食 2014/04/15 18:26 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO800, 1/4sec

地表風景と一緒に入らないとつまらないので、望遠鏡からカメラレンズに切り替え。こんなことなら見え始めの時点からこの画角で構わなかった。

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月出帯食 2014/04/15 18:30 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F5.6), ISO800, 1/4sec

火星と一緒におさまる画角にして撮った1枚。前夜は月の近くにあった火星も、既にこれだけ離れている。火星の方はずっと高度が高い位置にあるので霞の影響を受けず、月が見え始めるよりもずっと前から双眼鏡で確認できていたのだが。一方、前夜一緒に見られたスピカは、光度が暗いのと、月の近くの位置でまだ高度が低く霞の影響を受けているせいか、月が見えてからもなかなか見えて来なかった。

IMG_6459

月出帯食と火星 2014/04/15 18:33 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (70mm F8), ISO800, 1/4sec

月の出と本影食の終わりのわずかな間しか月が欠けているのは見られないということだったが、本影の境目はぼんやりしたものなので、時刻が来たらぴったり欠けがなくなるかというとそんなことはなく、かなり長い間端の方が暗くなった状態で見えていた。これはほぼその本影食終了頃の写真。背景の空はかなり暗くなってきた。

IMG_6463

月出帯食 2014/04/15 18:34 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F8), ISO800, 1/8sec

カメラをもう一度望遠鏡に戻して端が少し暗い状態のアップ。

IMG_6481
月出帯食 2014/04/15 18:39 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO800, 1/8sec

しばらく待って、端が暗いのもほとんどわからなくなってきたところを撮影して終了。

IMG_6496
月出帯食 2014/04/15 18:49 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO800, 1/8sec

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火星小接近 (その2)

昨日4月14日は、今回の火星小接近で火星と地球が最も接近する日だった。と、同時に偶然ではあるが、満月に近い月が火星に接近する日でもあった。といっても、前者は太陽系内の惑星の軌道上の実際の距離の話、後者は地球から見た天球上の見かけの位置の話。全く別次元の話だが、どちらも「接近」という言葉が使われるのでいつも表現に困ってしまう。2種類の現象を区別して扱う用語があればいいのにと思う。

偶然とは言ったが、火星の接近のその日に、月が接近したのはたまたまだが、その月が満月近いというのは偶然ではなくて必然である。火星が接近しているということは「衝」の位置に近く、地球から見て太陽と反対側にあるということであり、もしそのときに月がその近くに見える位置にあるのならば、その月と地球と太陽の位置関係からして、満月に近いはずなのである。

能書きはさておき、火星はかねてよりスピカの近くにいたので、月とあわせて3つの天体が集合しているので、この様子を写真に撮った。月と他の天体を一緒に撮ると、明るさの差が大きくてなかなかうまく撮れない。特に、満月近い月は凶悪なまでに明るい。しかし、今回は余計な技巧を使わず、月は明るさが飽和するにまかせた。この月の明るさに対して、接近中の火星はそこそこがんばっているが、スピカの方はかなり弱々しくしか見えない。まずは、あまり照明の当たっていない建物の上方をそこそこアップで。

Mars, Moon & Spica
火星・月・スピカ 2014/04/14 21:55 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (65mm F4), ISO800, 1/4sec, StellaImage7, Photoshop 7.0

次は、ちょっと引きで明かりのついた建物と一緒にその上に浮かぶ様子を。

Mars, Moon & Spica
火星・月・スピカ 2014/04/14 22:23 Canon EOS 60D, EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II (18mm F4), ISO400, 1/2sec, StellaImage7, Photoshop 7.0

それから、日付が変わってからだが、3日前に撮ったのと同じ撮り方で火星のRegistax処理した画像。ちょっと今回の方が画像が暴れているが、まあ再接近記念画像ということで。

火星の自転周期は地球の自転周期より少し長いだけなので、毎晩同じくらいの時刻に観ると、模様は少しずつ後戻りしていく。下の画像は3日前の画像とそんなに違わない時刻に撮ったものだが、正面に見えていた大シルチスが、だいぶ左の方に寄って見える。

Mars
火星 2014/04/15 00:14 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10), 8-24mm eyepiece projection (8mm), ISO1600, 1/60sec x 1372, Registax6, トリミング

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火星小接近

火星がいよいよ今回の小接近の最接近が近づいてきた。前回最初に火星を撮った時以来、実は何度か火星を撮影していたのだが、シーイングが悪かったりしたせいか、Registaxしてもなかなかうまく火星の模様がきれいに見えてくる画像が得られないでいた。昨夜は天気もよく気流も安定しているようだったので、撮影したところ、結構見られる絵になった。

Mars
火星 2014/04/12 00:56 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10), 8-24mm eyepiece projection (8mm), ISO1600, 1/60sec x 1758, Registax6, トリミング

最接近は4月14日だが、まあここまでくると前後数日違ってもそんなに見かけの大きさは違いない。しかし、前回の2月26日の写真と比べるとずいぶん大きさが違って見えているのがわかる。例によって画像のサイズは同じにしてある。とはいっても、今回は小接近なので、大接近に比べればそんなに大きくはない。4年余り後の大接近を楽しみにしたい。

火星の写真は南を上にしてあるものが多いが、ここでは敢えてこのblogでの他の天体写真同様に、地上からの見た目の上がそのまま上になるようにしてある。この写真で下の方に見える三角形の暗い模様が大シルチスと呼ばれる、火星で一番有名な地形。実は、表面の模様がわかりやすいようにわざとこの地形がこちら側を向く時間を選んで撮影した。撮影時刻のスチラナビゲータのシミュレーション画像と比べると、ちゃんと見え方が一致している。

Mars by StellaNavigator
ステラナビゲータ10のシミュレーション画像

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