2014年10月 のアーカイブ

コルキット+USBカメラで撮影した木星

太陽黒点と前後してしまったが、その前夜に撮影していた画像。かねてよりコルキットスピカに天体用改造USBカメラC270を接続して画像を見られるようにしているが、それで何を見ると言って、まあ月以外にはそれほどめぼしいものはない。あとはせいぜい惑星で、木星や土星ぐらいか。土星は日没後すぐに沈んでしまって見られないので、深夜に昇ってくる木星を狙ってみた。

そのまま画面キャプチャしたのがこれ。ちょっと画面中央からはずしているが、画面に入っていれば後の作業にはあまり影響ないのでご容赦を。

木星

いくらUSBカメラの撮像素子のサイズが小さくて望遠気味に写るからといって、f=420 mmのコルキットでは全体の画角に対して木星はこのくらいの大きさにしか写らない。眼視の場合は12 mmのアイピース (35倍) で見ても全体の視界に対してこれよりまだ小さく見えるわけで、円盤像なのははっきりわかるが、縞模様はなんとかわかるかどうかという程度に思える。この画像では木星本体がよく見えるくらいの露出に調節しているが、やはり縞模様はよくわからない感じだ。そうやって暗くしたせいで、ガリレオ衛星は写っていないが、USBカメラの露出を上げれば写ることは写るし、眼視ではよくわかる。

さて、これを数十秒間動画記録して、RegiStax6にかけると、あーら不思議。

木星
木星 2014/10/25 03:22 Logicool C270, Orbys KOL-Kit Spica (D40mm f420mm F10.5), RegiStax6, トリミング, 拡大

こんなにしっかり縞模様が現れた。RegiStaxしてもサイズが直径二十ドットにも満たないのは変わりなくてちょっと小さくて見づらいので、上の画像は木星付近だけ切り出したものを、縦横それぞれ3倍に拡大してある。

眼視の場合も心の目で見れば、2本の縞がこのくらいくっきり見えてくるだろう。

パソコンがあれば、コルキットに1,000円あまりのカメラとフリーソフトで、これだけの写真が撮れる。といいたいところだが、そのまま固定撮影すると日周運動のために、数十秒なら画面から出て行くほどではないものの結構な速度で移動していくので、RegiStaxしたときにうまく位置合わせしきれずに移動した分の筋のような画像になってしまったため、これはポラリエに載せて追尾して撮影したものである。かけた費用が一気に1桁上がってしまう (笑)。固定撮影でも、短か目の時間でやればうまくいくかもしれないが、短くする分出来上がりの画像の質は下がるだろう。うまく木星の位置だけ切り出してRegiStaxに食わせるとかできればうまくいくだろうか?

ちなみに、USBカメラの前の記事でf=1,250 mmのNexStar 5SEで同じUSBカメラで撮影した木星の画像があるので、参考までに。そちらは画像サイズそのままだが、焦点距離がほぼちょうど3倍なので、画像的には同じくらいの大きさになっている。

まあいずれにせよ、NexStar 5SEにアイピース拡大撮影で60Dのクロップ動画で撮ったものとは比ぶべくもないが、こんな画像が撮れますよ、ということで。ただし、拡大撮影にこのUSBカメラを使えば、ドットピッチは細かいのでドット数的にだけはより高解像度の画像が撮れそうだが、どうだろうか。

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アストロソーラーフィルターと巨大太陽黒点

バーティノフマスクに続いて似たような工作だが、今度はバーダープラネタリウム社のAstroSolar Safety Filmを使って、NexStar 5SE用に太陽フィルタを作成した。

今日ISSの太陽面通過が近くで見られるのを、今度はビデオカメラにテレコンとNDフィルタだけではなく、月面通過のときのように望遠鏡と一眼レフで撮影するためである。そんなつもりをしていたところに、太陽に巨大黒点が発生しているのが話題にのぼっているが、もちろんこちらの観察にも使える。

望遠鏡用の太陽フィルタは、ガラス製のしっかりしたものもあるが、ずいぶんな値段がする。一方、このバーダープラネタリウム社のものは、ペラペラのフィルムで、自分で枠を作って貼り付けるなどの工作も必要だが、それほど高価ではないので、これを使っている人は多い。

以前、望遠鏡用のバーティノフマスクを作成したときは、100円ショップでうまく枠に流用できるようなプラスチック製の製品を買ってきて分解して貼り付けたが、今回はそのときのようの載せるだけではいけなくて、鏡筒にすっぽり被せて簡単にはずれないようにしないといけない。カメラレンズやコルキット用のバーティノフマスクのときに比べて大きいので、ふにゃふにゃになってもいけないので、画用紙ではなく、「厚紙」と称したボール紙のようなものを100円ショップで買ってきた。

きれいに円形に切り抜くために、コンパスカッターも100円ショップで買ってきたが、これは試してみると、紙が厚すぎて、力を入れるときれいに円形に切れないことがわかったので、結局コンパスで描いた線に沿って普通のカッターで丁寧に切り進んだ。コンパスカッターはもっと薄手の紙用ということのようだ。

フィルムを下手に貼ると、ぐちゃぐちゃになって収拾がつかなくなるかと思ったので、まず望遠鏡にはめるための枠を作り、フィルタは別に厚紙をドーナツ状に切り抜いたものに両面テープを貼って、平らに置いたフィルムの上にそっと載せて貼り付け、周囲を切り取った。それを、先に作った枠に内側から貼り付けて完成。

フィルムはまだ余っているので、後でコルキット用のフィルタなども作ってみるか。

太陽フィルタ製作 太陽フィルタ完成

気にかけた割には結局少しシワが出ているがまあこんなものか。実際に望遠鏡に取り付けてみるとこんなふうになる。

NexStar 5SEに装着した太陽フィルタ

巨大黒点の方は、まずは太陽の端から見えてきて巨大黒点と報じられたとき、まだこのフィルタを作成していなかったので従来のND400フィルタ2枚重ねで、カメラレンズで一眼レフで撮影したのがこちら。

太陽黒点太陽 2014/10/19 13:51 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F8), ISO100, 1/500sec, ND400フィルタ×2, トリミング

その後天気が悪い日が続き、昨日まで太陽の撮影はできなかった。そして昨日、今回作成のフィルタを望遠鏡に装着して、一眼レフで直焦点で撮影したのがこちら。フィルターの色合いがずいぶん違う。黒点は、太陽が回転している間にずいぶん成長した。

太陽太陽 2014/10/25 10:39 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO400, 1/2000sec, AstroSoler Safety Film

そして、ズームアイピースで拡大撮影して黒点部分をクローズアップしたものがこちら。黒点のフチのケバケバ状の様子がなんとか見て取れる。

巨大太陽黒点太陽 2014/10/25 10:52 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10), 8-24mm eyepiece projection (8mm), ISO400, 1/125sec, AstroSoler Safety Film

肝心の今日のISSの太陽面通過は、曇天のため見られなかった。残念。またの機会に期待したい。

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バーティノフマスク (その4) ― コルキット用

これまでバーティノフマスクについて記事を何回か書いてきた (123) が、今回はコルキット用のものを作成してみた。というのも、コルキットのピント合わせは単に筒を摺動させるだけなので、つまみを回しながら山を探すよなうことがやりにくく、しかもwebカメラで見ているときは拡大度も結構あるので保持が不安定なために手で持って摺動させる際に画面を揺らしてしまって動かしている間はよく画像が見えない。ますます山をつかまえるのが難しい。そこでバーティノフマスクである。

その前に、一昨年カメラ用に作ったものは、どこかにやってしまったと思っていたら、冬用の上着のポケットに突っ込みっぱなしだったことが去年の冬に発見され、紙製なためくしゃくしゃになってしまっていたので、もう一度作りなおしていた。記事にはしなかったが下の写真がそれ。枠を黒い画用紙で作ったので、白いプリンタ用紙で作った前のものより少し格好がよくなったと思う。

カメラレンズ用バーティノフマスク

今回はそれとほぼ同様の素材で、ただし筒が細いので、バーティノフマスクのフチの筒になっている部分を長くしたのと、花弁状にして貼り付けてある部分を上から黒パーマセルテープで巻いておいた。出来上がりと装着状態がこんな感じ。黒くてよくわからないかもしれないが。

コルキット用バーティノフマスクコルキット用バーティノフマスク

さて、ここまで作成したのは4日ほど前だったが、天気が悪くてなかなか実際の星で試してみることができずにいたが、今日やっと晴れたので、テスト画像を撮影してみた。ピント合わせに使うのは明るい恒星ということで、0等星のカペラで試してみた。画面全体の画像をそのまま見せるとこんな感じになる。光量が足りなかったりするのではないかと心配したが、長い立派な干渉パターンではないものの、そこそこ写っている。望遠鏡用のバーティノフマスクで一眼レフの直焦点でモニタで見ているときもまあこんな感じだった。

カペラのバーティノフマスク画像

この画像を並べるとちょっとわかりにくいので、以下は星の部分だけ切り出して拡大してお見せする。

順に、合焦時、少しだけズレた時、だいぶズレたときの、それぞれ干渉パターン像と、マスクをはずしたときの実際の恒星像である。

A干渉パターンA恒星像

B干渉パターンB恒星像

C干渉パターンC恒星像

恒星像だけ見ていると、一緒に並べて比べてみないとわからないくらいの違いも、ちゃんとパターンのズレとして判別できるのがわかる。ただ、バーティノフマスクの干渉パターンだかかなり暗くなるのでカメラの感度最大で撮影したが、恒星像の方もそのままの設定で撮影してしまったため、像が肥大してしまっているのはちょっと失敗だった。

もっと暗い星だとどうだろうかと、近くの同じぎょしゃ座のβ星の2等星で試してみたが、それでもまあちゃんとわかる程度には写っていたので、1等星が見当たらなくてもなんとかなりそうなくらいだ。

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S120カメラ内にゴミ?

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先日夕空の月を撮影した写真に、月のそばに斜めに黒い帯のようなものがうっすらと写っているのが気になった。なんとなく月から伸びているように見えるし幅も月と同じくらいなので、月の光だけ周囲よりかなり明るいために、何かデジカメ内の画像処理的に破綻して変な絵になったのかなとも思ったが、それにしては向きとかが妙だ。

そのときはそれだけで見過ごしていたが、後日夕空の写真を撮ると、また同じような場所に同じような形状の影が写った。で、これは写した画像の内容によるのではなく、カメラの光学系のどこかにゴミでもついているっぽいと認識した。普通にごちゃごちゃとした絵を撮っている分には全然気にならないのだが、こういう空のようなのっぺりした部分だと目立つ。

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また後日、カメラを横位置で撮った写真にも、画面的に同じ位置にしっかりと写っている。

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今までコンパクトデジカメでこういう経験をしたことはない。レンズ交換式カメラなら外から簡単にゴミが入り込むが、コンデジではいちおう密閉されているのであまりゴミの入る余地はないと思うのだが、繰り出しレンズの摺動部の隙間から入り込むのか、もともと内部のどこかにあったゴミが見えるところにやってきたのか、使っているうちに内部に何かが削れてゴミが発生するのか。

カメラで真っ白いところを映してもこの通り。ズームを最広角と最望遠にした同じように撮ってみたところ、微妙に影の位置がズレるので、ゴミは撮像素子面にくっついてるのではなく、レンズのどこかにくっついているような気がする。

IMG_2846IMG_2847

もうずいぶんの間こうなったままということは、また簡単にいなくなってしまったりしなさそうなので、影入りの写真を量産する前にさっさと修理に出すことにした。これが修理に当たるのか単なる清掃メンテナンスに当たるのかよくわからないが、まあまだもう少しのところで保証期間内なので、いずれにしろ無料で片付く。

ということでカメラを預けてきたのだが、今週の土曜日に星の撮影会があるのに、このカメラを出してしまったら60Dは星の撮影そのものに使ってしまうので、撮影中の様子のスナップを撮ったりするカメラがなくなってしまったことに後から気付いた。周囲の暗い観望会などの場面の撮影にはF1.8のS120は活躍してくれるのだが、まあ致し方ない。そのために修理に出すのを遅らせたら、今度は上がってくるのが遅れて、また別の観望会のときに手元にないということになるのかもしれないし。まあスナップは暗いと荒い絵になってしまうがとりあえずiPhoneで。

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第4回天文宇宙検定解答速報発表

予定通り昨日解答速報が発表されたので、早速最終的な自己採点を行った。自分で予想していた正解と異なるものがいくつかあったので、事前に答え合わせしていた点数よりは下がったが、それでもまあそこそこのマージンをもって合格点数に入っているようで、ひと安心した。あとは正式の合否通知を待つだけだ。

ただし、少し問題とその回答に疑問のあるものもあるが、まあ結果に影響しなさそうだし、とりあえずよしとしておくか。

問題集や過去問をやっているときから気になっていたが、正しいものを選ぶ問題と、間違っているものを選ぶ問題が混在していてまぎらわしい。もちろん4つの選択肢の正誤を全部正しく判断できていればおのずとどちらかわかるわけだが、時間が足りないからと該当すると思った方をひとつ見つけたらあとは深く吟味せずに答えてしまったりすると間違う羽目になる。これで何問か落とした人は多いようだし、自分もそうだ。一般的な試験ではこういう設問がまぎらわしそうなところには、「間違っている」というところだけ太字になっていたりアンダーラインが引いてあったりするもので、ぜひそういう配慮が欲しいと思った。

あと気になったのは、選択肢の3番が正解のものがやけに多かったこと。3がいくつも連続することも多く、こんなに3ばっかり続いていいのかと、回答者を不安にさせる。

さて、1級の問題を試しに解いてみたが、もう全然わからないので当てずっぽうで答えたものがたまたまかなり当たっていたせいもあって、合格点に達しはしなかったものの、かなり迫る勢いの点数だった。さて、しかしこのレベルの問題に多少勉強したからといって、当てずっぽうの分も含めて合格点まで持ち上げられるかというと、なかなか大変そうだ。

 

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NexStar 5SEの運搬

前後するが、先日のISSの月面通過の記事で電車で望遠鏡を運んだ際の話。

望遠鏡の運搬用には、購入時に入ってきた、鏡筒の入っていたダンボールの中箱と、その中に入っている鏡筒の形に繰り抜いた緩衝材を一緒に保存してあるので、それに入れて、折 り畳みカートに載せる。三脚は本当は何かケースに入れたいところだが、いまひとつちょうどいいサイズのものが見当たらない。先日よさそうかと思って注文し たものが、製造元でもうないといわれてキャンセルされたところだった。スキーケースに入れて見ようかとも思ったが、これはケースの方がかなり長すぎて、肩にかけるベルトのついている中間で折り返すことになり、うまく使えなかった。そんなわけで、とりあえず裸で手に持って運ぶこととした。アイピースホルダ兼用の三脚の押え板が収 まるところがないが、周囲の突出した金属板を裸のままだと危険なので、これも入ってきたダンボール箱に入れて一緒に積む。カメラや付属品一式は、いつもの大きい方のカメラバッグに入れて肩からかけるか、カートに一緒に載せる。鏡筒の箱が大きいので、電車の車 内では少々居心地が悪かったが、まあなんとか目的地まで普通に行けた。しかし、これより荷物が増えたら一人で運ぶのはちょっと持て余しそうだ。そのままでも、満員電車のときに乗るのは無理そうだ。まあとりあえず、電車が混雑していない時間帯限定で、なんとか望遠鏡の電車移動もできることがわかった。

スキーケースを試している途中に、三脚の脚のパイプが一ヶ所すっぽ抜けてしまった。以前も三脚の長さを調節する部分のプラスチックと金属パイプの接合部分が抜けたことがあった が、今度は上の端だ。どうも接着剤でくっつけてあるだけのようなのがちゃんとついてなかったのか。前のところもずっとテープを巻いたままの状態で使っているが、そのときと同様に応急措置としてパイ プを突っ込み直した状態で境目の両側にまたがるようにテープを巻いて止めておいた。運ぶときにすっぽ抜けさえしなければ、実際の使用には力のかかる向きは押し込む方向なので、前のところと同様にまあ問題ないだろう。

三脚の補修

今回は他にも壊れて、架台を鏡筒から外したときに、架台だけでテー ブルの上などに置いて倒れにくいようについているゴム足 (上の写真の上端両側に見えるもの) が、一ヶ所ベロっと取れてしまった。こちらは相手がゴムなせいか粘着性が残っていたの で、また押し付けて元に戻しておいた。使用時には三脚にネジ止めされたときに三脚のプレートと架台の間に挟み込まれてしまうので、まあ問題ない。以前鏡筒を運搬するのに、プロテッ クスのキャリーケースに入れようとしたがぎりぎり入らなかったが、いっそのことこのゴム足を取り去ってしまえば、実はうまく収まるかもしれない。そうすれ ば、ダンボール箱よりかなりコンパクトかつ運びやすくなる。

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天文宇宙検定2級受験

昨日、予告通り、天文宇宙検定2級銀河博士を受験してきた。会場は学習院大学。はじめて足を踏み入れた。

学習院大学天文宇宙検定試験会場

星検と同様に1級は2級に合格していないと受験できないので、同時受験をする人はいないため、試験時間は4級、3級と行われた後、最後に2級と1級が同時に行われる。

試験会場を見渡すと、年配の男性率が結構高い。ひとのことは言えないが。そして、それ以外の半分が女性、半分が年配でない男性、という感じか。

前の記事の書いたように、問題数が多くて時間との戦いになる。時間が足りなくなって最後の方の問題に手を付けられなかったという事態だけは避けなければならない。ところが、1問目から考えこんでしまうような問題。その後も結構悩む問題が多く、前半でかなり時間を食ってしまった。後半、あまり考えこまないようにしてペースを上げ、なんとか試験時間2分前に最後の問題にたどりついた。従って、見直ししている時間などは全くなし。

直前の勉強でチェックしていてラッキーと思った問題もあれば、新規問題で全然見当のつかないものもあった。

自己採点はしてみたが、正解の判断の難しい問題もあり、公式の正解発表を待ちたい。

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