2012年5月 のアーカイブ

オーサグラフ

前の記事でダイマクション・マップのことを取り上げたのは、実はこちらの話をしたかったから。先日、新聞で地図に関する特集があって、そこにオーサグラフ (AuthaGraph) 世界地図というのが紹介されていたのが目に止まった。結構地図には関心を持っているつもりだが、これは今回初耳だった。

旧来の世界地図の欠点を補う新しい投影法の世界地図という点では、先述のダイマクション・マップに通ずるところがあると思われる。最も大きな違いは、ダイマクション・マップが周囲がギザギザの断裂図法なのに対して、こちらはきれいに長方形に収まるように作られていること。ダイマクション・マップでは、一番有名な投影では、各投影面が最少の歪みの範囲で済むように正多面体の中で一番細かく分かれている正二十面体を使っているのに対して、こちらは立体を展開したものが長方形にできるという点から正四面体を使ったというのが発想の原点だろう。

ところが、正四面体の各面にダイマクション・マップのように心射方位図法で単純に投影すると、各面の端の方でひどく歪んでしまう。そこで、面積を正しくするという方針のもとに、一旦96に分割してふくらんだ正四面体のようなものに一旦投影して変換するというようなことをしているという。ちょっとここの96分割する意味がよくわからないのだが。

その結果、確かに面積の正しい、長方形に収まる、あまり形状の歪みのない世界地図ができたというのだが、私には形状の歪みはやはり結構あるように見える。特に南アメリカがひどい。経度緯度の線も、素直に把握しにくい曲がり方をしているのが落ち着かない。目の付け所はよかったけど、結果はちょっと惜しいんだけどねー と言いたくなるところだ。

他にも利点が色々と書かれているのだが、どれも中途半端になっているのが残念だ。大圏コースが正しく表示されるっぽい説明があるが正確ではない。無限敷き詰めができるというが、頂点の部分を中心に同じ地形が2回現れるのは奇妙だ。その無限敷き詰め図だと宇宙ステーションの軌道もとぎれることなく表現できるというが、その軌道は直線になるでもなく、ぐにゃぐにゃな曲線になってしまい、それならメルカトル図法を横にずっとつなげばきれいな正弦曲線の連続になるのの方がいいんじゃないかと思う。

最後にもうひとつ言うなら、ダイマクション・マップのようなカッコ良さがない。

とか言いながら、こちらもポスターがあったら欲しいなと思って見てみると、AuthaGraph自身で、オーサグラフ・ワールドマップとして製作している。メールででも注文できるようだが、いくつかのショップでも売っている。下北沢にあるザ・スタディ・ルームという科学グッズ的なものを売っているところでも扱っているというので、そこに行って買ってきた。Webサイトではポスターだけ目にしてもうそれを買うつもりで行ったのだが、その投影の様子を説明するような地球儀状のペーパークラフト (オーサグラフ・グローブ) も売っていた。Webでは2ページ目に載っていたので見逃していたようだ。それを眺めていると店員さんがやってきてAuthaGraphの説明をしてくれ始めたので、同じ売場に他にAuthaGraphとは関係ない地球儀のペーパークラフトの組み立てたものが展示してあったので、これの組み立てた見本はないのかと尋ねたみた。すると、いや実は今組み立て中で、それでよければ奥にあるので、と持ってきてくれた。これは、なかなか組み立てるのが大変そうなペーパークラフトで、店員さんも途中でメゲてまだ完成していなかったのだろう。そちらは自分も作るのが面倒そうなので、やっぱり地図のポスターになった方を買ってきた。

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ダイマクション・マップ

ダイマクション・マップ (Dymaxion Map) という、一風変わった世界地図がある。以前に書いたことがあった気がしたのだが、過去記事を眺めてみてもなさそうなので、ネット上の他のところで話題にしただけだったのだろう。どういうものか詳しくは、Wikipediaの記事でも見ていただくことにしよう。

原体験はまだ子供の頃。ウルトラセブンに出てくる地球防衛軍の基地の壁にこの地図が掲げられいた。もちろん、そのときはそれがダイマクション・マップという名前のものであることは知らなかったが、メルカトル図法だとかモルワイデ図法だとかいった一般に使われる世界地図の図法のどれでもない、斬新な大陸の配置と周囲がギザギザな特異な形状の地図に目を惹かれていた。

それ以来長い間、まあどこかで何度か目にすることはあったろうけれど、それが何モノかということには行き当たらず、ずっと頭の奥隅の方にしまわれたままになっていたが、2年ほど前にたまたま、このダイマクション・マップを考案したバックミンスター・フラーという人物のこととともにこの地図のことを再び目にし、今やインターネットで検索すれば何でもわかる世の中になっていたおかげで、何もかも判明してすっきりした。

何モノかがわかったら、原体験に戻って、地球防衛軍のように壁にこの地図を掲示してみたくなった。これまた検索してみると、GENIという団体ダイマクションマップのポスターになったものを通販で販売しているのを見つけたので注文した。地図というか、陸地の部分は衛星画像から作成されている。家に届いたら実際に壁に貼ってみたところが下の写真。

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PhotoShop 7.0 で2TBのHDDに保存できるようになった

一昨年に、 「Photoshop 7.0 で2TBのHDD に保存できない」の記事で、タイトルの通り、昔からバージョンアップせずに使っているPhotoshopのバージョン7.0で、2TBのHDDにファイルの保存ができないという件を書いた。その記事ではPhotoshop Elementsの試用版を使ってとりあえずしのいでいるところで終わっているが、結局、試用版の期限が来た後は、Elementsを購入することもなく、もちろんフル版のPhotoshopを買うこともなかった。どうしていたかというと、以前の通り7.0を使って、少々不便ながらも、保存のときは2TBのデータドライブではなく、容量の小さいドライブを使っているシステム用のドライブに一旦保存するという運用で逃げることにした。しばらくして、システムドライブ上に、Photoshop編集時専用のディレクトリを作り、編集したい画像ファイルは必ず先ず一旦データドライブからそちらにコピーして編集し、編集が終わってから、また必要なデータドライブ上の保管場所に移動するという方法で統一して運用するようにした。確かにちょっと余計に手間がかかるものの、この方法にもメリットはあって、デジカメで撮影した元画像ファイルなどを不用意にPhotoshopで開いてさわった後にそのファイル名のまま保存してしまって、オリジナルデータを壊してしまうという事故がなくなる。まあ、もちろん編集前後のファイルの複写・移動の操作でミスれば同じことだが。

まあ、ずっとそんなふうにしてやってきたのだが、そんなふうに誤保存が発生しないつもりでデータ用2TBドライブのファイルを開いてみていたら、どういうわけか保存ができてしまった。いつの間に保存できるようになっていたのだろう? それに一体どうして? 別に、Photoshopにアップデータを適用したわけでもないのに。とすると、原因はシステムの側にあるのかもしれない。実は、Windows 7 のAPIの互換性に何か問題があってPhotoshopが誤認識してしまうようなことがあったのが、Windowsの自動更新で修正が入って正常動作するようになったのかもしれない。もうひとつ考えられるのは、ドライブの実際の空き容量。そもそも、保存できない理由は、ドライブの空き容量が実際は十分にあるのに、空き容量が足りないので保存できないというエラーになってしまうため。私は、ドライブ全体の容量が2TBと大きいなせいと考えていたが、全容量ではなく空き容量がある限度を超えているのがいけないのかもしれない。確かに見てみると、最近データが増えてきて、残り容量が全体の半分の1TBを切ってしまっている。

そこで、ちょっと実験。2TBドライブ上の大きなファイルを仮に外部ドライブに移動して、元のドライブ上からは消してしまって、空き容量が1TBを超えるようにしてから、Photoshopから保存を試みる。すると、思った通り、空き容量が足りないエラーになって保存できなくなった。やはり、原因は実際の空き容量の値のようだ。つまり、空き容量が1TB以下であれば、2TBのドライブにも普通に保存ができるということだ。

1TBというのは、ちょっと半端な量かと思ったが、1セクタ512バイト単位で考えると、231=2,147,483,648セクタ分で、これを超えると32ビット目が立って、32ビット長の符号付き整数で扱っているとマイナスの数字の扱いになって、容量が足りない、となるのだと思う。この問題は1.5TBのドライブでも発生し、3TBでは発生しないとの報告もあるが、3TBの場合は空き容量が2.xTBだと、もう1桁上が繰り上がってあふれてしまい、32ビット目はまた0になるから、1TB以下に見える、と考えると全部説明がつく。

さて、そうとわかれば、対処方法も考えられる。空きがいっぱいある間は、ダミーで大きなファイルを作って置いておいて、わざと空き容量を減らして1TB以下にしておけば、Photoshopは通常通り使える。データが増えてきて空きが少なくなってきたら、ダミーファイルを消せばよい。

オリジナルデータに間違って上書き保存してしまわない運用も悪くはなかったが、やはり普通に使える方がありがたい。しかし、しばらくそうやってきて慣れてしまっているので、今度は当面の間本当に間違って上書き保存しないように気をつけないといけない。

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金環日食写真追加

前の前の記事で載せた写真は、金環食状態のものばかりだったので、前の記事で紹介したビデオに写っているものから切り出しただけだが、金環日食になっている以外の写真を少し追加しておく。

いずれも金環状態との間に雲に隠れて見えなくなってしまう期間のあった、それぞれ金環の前と後の写真。

以下は、フィルタをかけて撮影した画像。黒点も写っている。

最後は、第4接触 (部分食の終了) の寸前。画面左下がまだほんのわずかだけ欠けているところに注意。

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金環日食詳細

前日の天気予報では曇りがちの予報だったが、とにかく早起きして外を見てみると、雲は出ているものの、場所によってはクリアな空が見えており、きれいに朝日が輝いていた。

この調子なら悪くはないかもと思っていたが、部分食の開始時刻近くには日食の見られる方向の空一面がどんよりとした雲に覆われてしまっていた。途中で晴れるかもしれないから、リハーサルまでして準備していたインターバル撮影のカメラは、予定通りセッティングしてフィルタもつけた状態で撮影開始。当然画面は真っ黒のまま撮影を繰り返している。

外で雲を眺めていてもいつ部分食が始まったかなどさっぱりわからないが、時々部屋に戻ってテレビを見ると、各地での中継の画像が映し出されている。部分日食の間は、マンションの近所の人たちも思ったほどには様子を伺いに外に顔を出したりしていない。カメラを構えてずっと外で待機しているのは私だけ。iPhoneでtwitterを眺めたりしながら過ごす。このままずっと太陽は雲に隠れたままかと思っていたら、食分がかなり進んだところで一瞬太陽が姿を現して、三日月状の部分食が見えたが、またすぐに雲に隠れてしまった。やはりダメかと思ったが、金環食になる時間が近づいてきた頃に奇跡的にまた急に雲が薄くなって、太陽が見え出した。しかし、完全に雲がなくなっているわけではなく中途半端にうっすらと雲がかかったままで、フィルタをかけていると見えない。フィルタをつけてみたりはずしてみたりバタバタしながらの撮影だ。

この頃には近所の人達も結構外に出てきて眺めだしている。ここからは、フィルタが必要なほど雲が薄くなることはなく、雲を通した太陽を見ているか雲に隠れて見えなくなってしまっているかだった。あともう少しで金環状態になるところで雲に隠れてしまい、次に雲から出てきたときにはもうしっかりリング状になっていた。ほぼちょうど5分間継続する金環状態のうち半分くらいの時間は見えていたが、残り半分くらいの時間は雲に隠れていた。金環が終了して輪が途切れる第3接触の瞬間も、本当にもうあと少しというところで雲に覆われてしまった。寸前には見えていたといっても雲がかぶっていることもあって、ベイリービーズも見られなかった。

その後に太陽が現れてからは、雲がどんどん薄くなって、フィルタなしでは見られなくなってきた。撮影も、最初はまずND400を1枚だけかければいいかなと思ったが、どんどん明るなったので、結局2枚目のND400も装着。その後はずっとその状態で撮影。しかしながら、完全に雲がなくなることはなく、ずっと、雲が流れる様子が太陽の像の上にかぶったままの状態が続いた。

こんな状況だったので、今回、力を入れていた連続撮影の結果はボロボロである。とりあえず合成はしたみたが、こんな感じ。背景画像も、青空にというわけにはいかないので、曇り空で太陽が見えなかったときに撮ったものに合成した。太陽の像はそのときの雲のかぶり具合で明るく写つったり暗く写ったりしているが、その雲のかかり加減の変化も残すため、個別に調整は行わず、全体を合成してから調整をかけた。

最後に、昨夜に編集してYouTubeに置いておいたビデオ映像を埋め込んでおく。

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金環日食

みなさんご承知の通り、今朝は金環日食が見られた。

このblog記事はとりあえず今日の日付で載せておきたいので、既にtwitterやfacebookで公開済の、今朝撮影後すぐに用意した画像を載せるだけでお茶を濁しておこう。

他に撮ってある画像は、また後ほど。

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日食撮影リハーサル

昨日は前日からいい天気の予報で今日は曇りがちということだったので、早起きして、日食当日と同じ時間で連続撮影のリハーサルをしてみた。

撮影場所は自宅マンションの非常階段の踊り場。うちのマンションからだと、太陽の方角はバルコニーや玄関の廊下からすると、かなり真横の方向なので、建物本体からすこし飛び出た非常階段の部分で撮影することにした。連続撮影のカメラは、拡大撮影用のカメラの三脚もあるので三脚を2つ立てるのは踊り場が狭いので邪魔だし、三脚に乗せると長時間のうちに蹴飛ばして動いてしまったりするといけないので、クランプポッドというのを使って、手摺に固定した。

撮影結果を、本番のものに処置する予定と同じ合成を施したのが次の写真。最初、インターバルタイマをセットして撮影開始したつもりでセットできていなかったので、少し飛んでしまった。本番でこんなことにならないように気をつけないといけない。画角は目分量で、地上の風景が適当に入るようにしたが、実際に撮影した結果、運良く、ちょうど日食の完了する時刻に画面の一番上の端に太陽の画像が来た。ただし、広角での撮影なので周辺の画像は少し歪んでしまい、太陽の形がかなり楕円形になってしまっている。実際にはもう少しだけカメラを上に振った方がいいかもしれない。

ついでに、今回も拡大撮影もしてみた。以前の記事で紹介したのは、ビデオカメラの静止画モードで撮影したものだったが、本番は動画で撮影するので、今回は動画で撮影してみたものからのキャプチャ。少し撮影時の解像度が変わるので、キャプチャ画像のdot-to-dotのトリミングだけしてあるので、以前の記事の画像と少しだけ大きさが違っている。

さて、明日は多少曇りがちの予報のようだが、できるだけ雲が切れることを祈るのみ。

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YouTubeの統計情報

YouTubeでは自分の投稿した動画の統計情報を見ることができるが、昨日の記事で紹介した皆既日食の再生回数のグラフを見てみるとなかなか面白い。まあ、8万回超の再生回数のほとんどは、公開後しばらくしてからYouTubeの「おすすめ動画」に選ばれた後のピークと、トカラ列島皆既日食の際のピークで占められているので、全体のグラフを表示すると、ほとんどその2つのピークだけのように見える。(図中の矢印と日付と事象の名前は私が描き加えたもの)

しかし、それ以後の部分だけのグラフを表示すると、もっと細かい様子が見えてくる。ここにも全体的な増減というよりは、ところどころにだけピークが現れるようなグラフになっていて、それらの日付を確認すると、やはり日食と月食のあるときにピークが現れている。しかし、それ以外にもいくつもピークがあって、天文年鑑のカレンダーと付きあわせてみても、特別な天文現象のない日付である。これは何だろうか。何かテレビで日食のことに関する番組が放送されたとか、何かそういったようなきっかけがあるのではないかと思う。

そして、最後に、今度の金環日食が近づくにつれて、今度は単発のピークというよりは、1ヶ月くらい前からぐいぐいとアクセスが増えてきている。当日は、どのくらいのアクセス数になるだろう。

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日食動画にテレビ局から連絡

先日、日本テレビのZIP!と いう番組から、私がYouTubeに投稿してある2008年の皆既日食の動画にメッセージが届いた。実は申し訳ないながらもその番組は見たことがなかったのだが、平日の朝の5:50から8:00に放送されている番組である。5月21日(月)の金環日食を控えて、明日、5月18日(金)に番組で日食のことを取り上げるので、その中で私の動画を使いたいとのこと。最終的に実際に番組で放送されるかどうかはわからないが、事前に映像の使用許諾が必要なため、候補 になっているだけでも連絡が来る。

使用の申し出のあったのは、

で、 まあそれなりによく撮れてると思うし、自分のYouTubeの他の動画に比べれば1桁以上視聴数が多いものだが、とはいっても他にもネット上にはもっと すばらしい日食の動画がたくさんある。特徴といえば、この動画は旅行から帰ってからなるべく早く載せようと思って、ほとんど編集せずに皆既食の部分をカットだけしてそのまま載せたので、音声も音楽を入れたりせず、現場のそのままになっていて、それが周囲の歓声や説明をしている話し声が入っているのがよかっ たのではないかと思う。

この動画は、当時はまだYouTubeで高解像度の動画が扱われるようになっていなかったので、解像度を落としたものをアップロードをしたものなのだが、テレビ放送で使われるということで、せっかくだからHDVで撮影した元解像度の動画を別途提供することにした。

ところで、今回は金環日食なのに皆既日食の動画もどうかと思い、2002年にサイパンで撮った金環日食の動画もありますよ、と言ったら、じゃあそれも、ということで、こちらも提供することに。

この動画は、日食の過程がわかりやすくなるように早送りに加工したものなので、こちらは元のDVテープを発掘してキャプチャしなおして、金環食になる前後の部分を、加工前の状態で現場の音声もそのまま残したままにした動画を提供した。ちょっとフィルタが濃すぎて、金環の様子がよくわからないのが残念なので、採用の可能性は低 そうだが。

実は、最初の方の皆既日食の動画をテレビで使いたいという申し出は今回が2回目。2009年のトカラ列島皆既日食の、やはり直前に、NHKから特ダネ!投稿DO画ととう番組で日食の特集をするのに使いたいというので事前に連絡を受けて使用の承諾をしたが、残念ながら実際には番組では採用にならなかった。まあ、その縁でひとつネタを投稿しておいたら放送に採用されたのが、「NHK投稿DO画に採用」の記事に書いたエレベータのキャンセルボタンの件の動画である。

今回も、採用されるかどうかはわからないが、ちょっと期待しつつ明日の朝はこの番組を見てみよう。

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呼びかけには“副”は付けない

今月も「相原塾」に参加してきた。今回のテーマは「ジョークで学ぶ中国語」ということだったが、この記事の話題はジョークそのものではなく、話の中で出てきた、人の呼び方について。

人に呼びかけたりするときに、地位や役職が用いられることはよくあるわけだが、それが「部長」でなく「副部長」のような場合。日本語ではそのまま「副部長」と呼ぶが、中国語では“副”を省略して、“部长”と呼びかけるのが普通なのだそうだ。本来より上の位に呼ばれるので悪い気はしないだろうが、部長さんの方が、本来自分より位が下の者が自分と同じ呼ばれ方をしていて気を悪くしないのだろうか? ちなみに、手紙の宛名などでも同様だとのこと。

そういえば、英語でも、アメリカの海軍の階級で言えば、大佐はCaptain、中佐はCommander、少佐がLieutennt Commander、大尉がLieutenant なのだが、中佐がCommanderと呼びかけられるのは当然だが、少佐も同じく呼びかけのときにはCommanderと呼ばれる。というのは、Star Trek を見ていて気付いていた。PresidentとVice Presidentはどうだろう?

日本語の感覚では、いくら省略のためといっても、本来の地位と違う地位の名前に一致する呼び方というのはあり得ない気がするが、この違いは一体どこから来るのだろう。

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