2006年8月 のアーカイブ

「元」の言い方色々

中国のお金の単位といば、「元」である。しかし、言い方はこれひとつではない。0.1元とか0.01元に相当する補助単位 のことはおいておいて、元と同じことを言うのにあまりにも多くの言い方があるのには驚くばかりかと思うがどうだろうか。

「元」は元来「圓」であって、これは日本の円の旧字とも同じである。圓の字は複雑なので同じ発音で簡単な元の字が使われる、のかな? 中国の紙幣をよく見ると、実はどこにも元とは書かれておらず、圓の簡体字の「圆」と書かれている。一方、硬貨には元と書かれていて圆の表記はない。

日本人が元のことを言うときは、日本語読みで「ゲン」と言うこともあれば、中国語の発音で 「yuán」 と発音することもあろう。

中国語では元は書面語であって、会話では元と言わないこともないが、普通は「块」 (kuài) または「块钱」 (kuài qián) と言う。

これとは別に、単に元ではなく「人民元」という呼び方もある。これはおそらく、他の国の元、すなわち、香港や台湾の元あるいは圓と区別するためであろうか。

「R.M.B.」 という言い方もある。これは欧米人向けの言い方か? これは人民元ではなく「人民币 (人民幣)」 (rénmínbì) の頭文字をとったものである。

国際的なアルファベット3文字の貨幣単位表記はこのR.M.B.ではなく、Chinese Yuan からきた「CNY」である。

英語での会話中では、場合によってはDollarをアメリカの通貨としてではなく一般的な通貨の単位としてとらえて、元のことを「Dollar」と言及されることもよくある。日本円の場合は普通そんなことはあり得ないと思うのだが。まあ、台湾や香港でも中国語で言えば元や圓だが、英語では Hong Kong Dollar だったり、New Taiwan Dollar であったりするわけだから、それほど不思議でもないのかもしれない。

ちなみに、元の通貨記号は日本円と由来は同じながら発音が違っているにもかかわらず、頭文字が同じYであることから (日本円の頭文字がYであるのもまたひとつの謎であるが)、日本円の通貨記号と同じ「¥」である。値札やメニューに書いてある値段に¥記号で書いてあるからといって日本円のことではないので念のため。

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ステーキの焼き加減

中国に行ったら食事は普通は中華料理である。他にはまあ怪しげながら日本料理屋に行くこともあるだろう。しかし、中国でステーキを食べる機会はかなり少ないと思う。私はこれまで食べたのは2回だ。

最初は3月に福州に行ったときのことである。まあいつも中華もなんだし、たまにはちょっと珍しいことでもしてみるかと、しかもホテルの近所に2軒もステーキ屋があったので、そのうちの1軒に入った。まあステーキ自身はどうというほどでもなかったように思うが、初めてで苦労したのが、焼き加減の指定である。ステーキを注文した後、店員が何か我々に尋ねている。最初は何のことかさっぱりわからなかったが、ステーキ屋でこの場面で質問されることといったら焼き加減である。しかし、どう答えればいいのかわからない。

英語なら、レアとか、ミディアムとか、ウェルダンとか、日本では英語のそのままで言うのでさほど問題ではない。しかし、中国の旅行ガイドブックに中華料理の解説はたくさん書いてあっても、中国でステーキの焼き方をどう言うか書いたカイドブックなど見たことがない。中国語のテキストブックでも、そんな場面が登場するものは私がこれまで見た中にはなかった。

何度も聞き返していると几なんとかと言っているので、どうも1桁の数字で答えるらしい。で、果たして一体いくつと答えればいいのだろうか。数と実際の焼き加減の対応具合はどのあたりなのか。聞いた感じだと、どうも普通はだいたい5から8ぐらいの範囲らしい。まあ少ない方が焼きが少ないのだろうから、そのあたりで適当な数を言っておけばよいのだろうが、念のために、いつも持ち歩いている小さなメモ帳とペンを差し出して、文字に書いてくれと頼んだ。そのときの文はこうであった。

  • 你的牛排要几成熟?

と、まあこういう言い方をするらしい。後で辞書で調べると、熟がステーキを焼くという意味の動詞。成は量詞で日本語の何割の割の意味なので、まあ何割方焼くかということで、0と答えると全く焼かれていない、10ならまっ黒焦げ?ってことか。まあ、半分以下しか焼けてないステーキはちょっと生焼けすぎというところだろうか。

さて、一度覚えてしまえば、今回の出張で訪問先が昼食に連れて行ってくれたところがステーキ屋で、2回目の中国ステーキ体験だったが、もちろんあわてることはなかった。

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ナビ画面の地名

飛行機に乗ると、映画などが見られる他に、よく現在地が地図上に表示されるナビ画面が見られることがある。これを眺めていてよく思うのが、その地図上に表示される地名の選択基準が一体どうなっているのかということである。飛行機の進行状況に応じて表示範囲や拡大率が変化するのに応じて、表示される地名も違ってくる。普通に考えると大都市から順に表示されそうなものだが、時々どうも首をかしげるような地名が表示される。

最初の写真、東京、大阪、札幌、鹿児島、沖縄。実に順当である。佐賀のかわりに福岡が来るべきだが、それはまあ許そう。しかし、なぜに蔵王山? 仙台ではなくて? ていうか、蔵王山って都市名じゃないし。

もうひとつの写真、東京、鹿児島。外国も北京、台北、バンコク、マニラ、グアム、等々。が、そこに厳原(いづはら)?

今回はまあアジア内の短い路線だからまだこの程度だが、太平洋路線なんかだと、もっと色々と妙な地名が飛び出す。で、その割りに大きな都市が画面内にあるのに都市名が表示されていなかったり。

誰がどうやってこの地名を選んでいるのだろう、気になって仕方がない。

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ペットボトルのふた

病み上がりながら、出張に来てしまった。今回は、広東省方面と上海の西側周辺を1週間の前半と後半で毎日別な場所を巡るというあわただしいスケジュールである。今は东莞市のホテルに滞在中。こっち方面に来るときは、飛行機は香港に来るのが便利なのだが、そこから1国2制度で別国扱いの香港を通り抜けて中国国内に入るのでちょっと面倒である。今回はまたそこから上海に移動するのに、飛行機の切符を成田→香港→上海→成田と連続にした方が安くなるためにまた一旦香港に出てそれからまた上海で中国に入国するという面倒なことになる。そうでなければ、中国の国内便に乗ってしまった方が楽なのだが。

前置きはこのくらいにして、中国にまたやってきて思い出した小ネタをひとつだけ。タイトルのペットボトルのフタである。日本のペットボトルのフタは、肩の部分と軽くつながっていて、最初に力を入れてひねるとつながっているのがちぎれてフタが開けられるようになるのだたが、その際にフタは全部取り外せるようになるのが普通だ。

ところが中国で買うペットボトルのフタは、そのつながりがプラスチックが粘っこいという感覚で、ネジ切っても1ヶ所がつながったままになって、無理やりちぎろうとしないとそのまま瓶の肩にくっついている。だから、普通はそのままフタを横によけた状態にして飲んで、またフタをするときはそれがつながったまま再びフタをしてネジを締める。フタだけ落っことしてなくしてしまったりしないようになのかなんなのかよくわからないが、日本と中国でそこに何か意図の違いがある。

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近況

久しぶりの書き込みだ。

8月になった節目に過去記事一覧をまとめた直後に、Windows Live への移行により、デザイン一変、中国語表示不具合などでびっくり。

そうこうしているうちに、夏風邪なのか何なのかがひどくなり、週末から寝込んでしまい、月曜・火曜まで会社を休んでしまう始末。

本当はまたまたの中国出張が水曜出発の予定だったのが、延期してもらい、次の日曜出発。休んでいた分を取り戻して出張の準備に忙殺。

てな次第であった。まだ体調あんまり完全復活でもないんだが、こんなんで出張行っていいものか。イギリスのテロもあったし。

まあ、とりあえず近況だけ報告しておく。

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