端午节

今年は、一昨日の6月8日が端午节だった。日本で言う端午の節句である。いずれも5月5日のことだが、日本では新暦の5月5日に祝うのに対して、中国では旧暦 (农历) の5月5日で、それが今年は一昨日だった。

以前の記事に書いたうに、今年から中国の休日の制度が少し変わって、これまで特に法定休日でなかった端午节が、今年から休日となった。今年は日曜に重なっているので、翌月曜の昨日、6月9日が振り替えで休日となった。台湾では以前から端午節は休日だったが、日曜と重なっても振り替えにならないので、昨日は平日だった。

今年から休日になったせいもあってか、ここ最近、中国人とチャットしていると、この端午节の話題になることが結構あった。まず聞かれるのが、日本にも端午节があるのか、粽子 (ちまき) は食べるのか。で、新暦と旧暦の違いと、ちまきは日本でも食べるのだということの説明をすることになる。ただし、日本のちまきはたいていは中に何も入っていないのに対して、中国ではほとんど中に何か具というか餡というかを入れるらしい。

次に、出てくるのが、屈原は知っているかという質問だ。実は私もこれまで知らなかったし、日本ではあまり有名な話ではないと思うのだが、端午の節句のいわれは、この中国の昔の詩人屈原の故事が元になっているものらしい。詳しい話は省略するが、屈原が入水自殺した際に、民衆が屈原の亡骸を魚が食べないように、ちまきを川に投げ入れ、また船の上で太鼓を打ち鳴らしたことから、ドラゴンボートレースになったということらしい。

日本では、端午の節句は男の子の日 (法定休日としては、男女含めたこどもの日) になっているが、元々のこの屈原の話にもとづいてちまきを食べ、ドラゴンボートのレースをする。英語で中国の端午节のことは、Dragon Boat Festival と言う。

ちなみに、中国ではこどもの日としては、国际儿童节が6月1日だが、国際という割にはそれほど世界中でこの日が児童の日になっているわけではない。これは、1949年に旧ソ連で開催された国際民主女性連合会で制定されたが、1954年には国連では各国政府でこどもの日を制定することが決められ、日付は各国の判断に任すとされた。結果、6月1日を児童の日にしているのは社会主義国だけだったということらしい。中国では、きっとかなりの人が、世界中で6月1日が児童の日になっていると思い込んでいるのかもしれない。

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