2013年8月 のアーカイブ

一晩で7惑星制覇

昨夜8月5日から、今日6日未明にかけての一夜のうちに、太陽系の7つの惑星を撮影することに成功した。水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星の7つだが、写真には地表も写っているので、地球を含めて8つということもできる。

最初はどこで見たのだったか忘れたが (FM東京の篠原ともえの「東京まちかど天文台」で話題にしていたのは覚えているのだが、その前に知っていた (追記: たぶんここで見たんだった「いまほし2013」))、この数日が、夜明け前の東の空に木星、火星、水星が集まって見られて、夕方の西の空には宵の明星の金星が、夜早い時間には土星が南天にあって、ここまでで肉眼で見られる5惑星が揃い、夜遅くなると、肉眼では見られないが、海王星、天王星も昇ってきて、一夜のうちに全惑星が見られるチャンスだということだった。

先日の木星・金星・水星の集合のときには土星も見えていたので、同時に4惑星見られていたし、夜中まで待っていれば天王星と海王星も見られたはずだが、火星が太陽に近すぎで見たくても見られなかった。

全惑星が見られるためには、太陽との位置関係で見られる期間が限られる内惑星の金星と水星がどちらも太陽から離角していて見える位置にあるのが先ず大条件である。特に、水星が見られる期間が少ない。他の外惑星は、特に太陽の近くにいなければ、日没から日の出までの夜のどこかの時間でたいていは見えるはずなので、1つひとつではハードルは低いが、金星と水星の条件が揃った時に、5つの外惑星がどれも太陽の近くにはいないという条件になると、結構厳しいことになる。

そんな条件がここ数日揃っていたわけだが、土日はあいにく天気が悪くて見られなかった。昨日は午後天気がよくて、天気予報もそんなに悪くなさそうだったので、夕方、金星が沈まないうちにと急いで帰宅した。自宅から西の空は、結構よそのマンションとかで見える範囲が限られているのだが、前にパンスターズ彗星を見た時にしたように事前に方角を調べて見える位置にあるのは確認済だ。ところが実際の空を見てみると、西の空には結構雲がかかっていて、金星は見えなかった。ダメかと思ったがしばらくあきらめずに眺めていると、運良く少し雲が切れて金星が見えたので、あわてて撮影。望遠鏡でものぞいて見ようと思ったが、しばらくするとまた見えなくなってしまって間に合わなかった。

金星金星 2013/08/05 19:39 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (74mm F5.6), ISO800, 1sec

次に土星は、金星を見ているときに既に南中を少し過ぎた位置に輝いていた。ただし、この時点で土星は黄道の赤緯が低い位置にいるので、南中付近といってもあまり高度が高くない。向かいのマンションが邪魔になって見えないかもしれないと心配していたが、その時点ではかろうじて建物の上に見えていたので、こちらも見えなくならないうちに撮影。こちらは、いちおう望遠鏡でも撮っておいたが、あまり気合いを入れなかったので、いつもの拡大撮影のズーム接眼鏡のワイド端の方で撮っただけ。Registaxするのも面倒なので、形がきれいなコマを1枚だけ切り出してみた。土星を見たという証拠にだけ。

土星土星 2013/08/05 19:54 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (74mm F5.6), ISO800, 1sec

土星
土星 2013/08/05 20:02 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10), 8-24mm eyepiece projection (24mm), ISO3200, 1/60sec, トリミング

難関は肉眼で見えない天王星と海王星。そもそも今まで今の望遠鏡でも見たことがない。天王星は小学生の頃に6 cm屈折で見たことがあるように記憶しているが、ほぼ点にしか見えないので恒星とあまり区別がつかないし、本当に正しく天王星を見ていたかは心もとない。今は、文明の利器、自動導入もあるし、周囲の星の配置もステラナビゲータで正確にわかるから、間違いなく同定できるのでありがたい。

まずは先に昇っている海王星、と思ったが、残念なことにそちら方向の空には雲が。しかし、微妙に切れたりもしいるので粘るのを覚悟で、望遠鏡を持ちだしてセッティング。マンションの非常階段からなのであまり全天を見渡せず、雲のかかっている部分もあるので望遠鏡のアライメントに使う星をみつけるのに苦労するが、なんとか北極星と、カシオペヤが見えていたので、そのうちのひとつとで2-スター・アライメント。NexStarで英語の星の固有名で星の名前を指定するには、アメリカ製のiPhone用のプラネタリウム・アプリが役に立つ。でないと、カシオペヤのひとつとつの星の名前をそれも英語でなんて知るわけない。普段はiステラを使っているが、こちらはカタカナ表記しかない。

アライメントができて、望遠鏡を海王星に向けると、視野は雲で真っ白。しかし、しばらく粘っていると、甲斐あって雲が消えてきた。視界に星は入っているが果たしてこれが海王星かどうかよくわからない。ステラナビゲータの入ったideapadを持ってきて、周囲の星の並びと見比べながら確認する。50倍のアイピースで見ても星がまばらにしか見えずわかりにくいが、なんとかそうだろうと確認。生まれて初めて見た海王星である。ピギーバックマウントにカメラを載せて、最望遠で撮影。こちらの方が範囲が広いので撮影した星の並びとステラナビゲータの画面を比べるとわかりやすい。間違いなく海王星が捉えられていた。

海王星海王星 2013/08/05 23:33 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F5.6), ISO1600, 4sec, Photoshop 7.0

これが撮れていれば、直焦で撮影してもあまり意味ないし、拡大撮影してもたいして大きくは見えず恒星がちょっとピンボケした程度だろうし模様が見えるわけでもないだろうから今回はパスして次は天王星。

海王星を見るまでに結構時間がかかっていたので、既に天王星も昇ってきている。天王星の方角には望遠鏡の場所が悪かったので、少し移動して再度アライメントしなおす。こちらも周囲の星の並びを見て確認しようとしている最中に、ideapadの電源が落ちてしまった。事前に充電しないで持ちだしてきたため、バッテリが半分減った状態だったようだ。はっきり確認には至っていなかったが、仕方ないのでそのままカメラで撮影。たぶん画面には入っているだろうから、後で確認することにして、これで終了。それで、後でみてみると、中心からはずれているが、ちゃんと写っていた。しかし、このズレ具合からすると、最初に望遠鏡の視野に入って見ていたのは天王星ではなかったかもしれない。カメラがズレただけかもしれないが。

天王星天王星 2013/08/05 23:51 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F5.6), ISO1600, 4sec, Photoshop 7.0

まあ、写真に写っていたということで、よしとする。海王星、天王星とも、これからだんだんもう少し早い時間に見られるようになってくるし、改めてじっくり観察してみたい。今回は一晩で全部見るというミッションなので、ここで一旦撤収して少しだけ仮眠して、未明の木星、火星、水星に備える。

時間より少し早めに東の空を見てみると、もう木星が明るく輝いている。しかし、火星がよくわからない。少し地平線近くに雲がある。今回は土星を除いてどれも望遠鏡で撮っているわけではないので、この3つの惑星ももう望遠鏡で撮ることはせず、天王星、海王星のように自動導入で場所をみつける必要もないので、カメラだけで撮影に臨む。やがて、高度が上がってきたせいか、火星はなんとか見えるようになってきたが、水星がなかなか見えない。もう十分地平線からは上がっているが、やはり地平線近くにある雲に隠れて見えないようだ。

ダメもとで何枚かシャッターを切っていると、地平線近くの雲の上端に微かに光が写った。位置を確認してみると確かに水星である。しばらくするとまた見えなくなったが、雲が形を変えるとまた見えるようになったりした。肉眼で目を凝らしても、見えるような見えないようなという感じで、先日の木星・金星・水星の集合、昨年の水星、土星、金星、スピカ水星と月の接近のときよりも、ずっと見難かった。雲が切れても方角が都心方向で空気が汚かったせいだろうか。ともあれ、これも写真にしっかり写ったのでよしとする。撮った中で一番よく撮れていたものがこれ。

木星、火星、水星
木星、火星、水星 2013/08/06 03:58 Canon EOS 60D, EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II (45mm F4.5), ISO800, 4sec, Canon DPP

最初から最後まで、雲にははらはらさせられたが、こうして、一晩のうちに7つの惑星を全て写真に収めることができた。前日か前々日に天気がよければ、ここに月も加わったのだが、今日はもうほとんど新月に近いくらい太陽に近づいてしまっていて月は見られなかったのが残念だ。出勤時間までまだ時間があるので、また一眠りすることにする。

オマケで、金星を見ようと帰宅した夕方に、全然チェックしていなかったがISSらしき明るい光点が上空を通過していくのが見えたのであわててコンデジを出して手持ちで撮った。後でISSの予報をチェックしたら、やはりそうだった。

ISS
ISS 2013/08/05 19:23 RICOH CX1, (5mm F3.3), ISO200, 1sec

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VLA ~ ソコロ

6月17日。この日の目的地はVLA (Carl G. Jansky Very Large Array)。映画「2010年」と、「コンタクト」とに登場する、電波望遠鏡のパラボラアンテナをたくさん並べた施設。「2010年」では、冒頭でフロイド博士をソ連のモイセヴィッチ博士が訪ねるシーンのみの登場。アーサー・C・クラークの原作では舞台がアレシボの電波望遠鏡なのが、映画ではこのVLAになっていた。

from "2010"

一方、「コンタクト」では、最初にそのアレシボの電波望遠鏡が登場し、ジョディ・フォスター演じるアロウェイ博士はそこを追い出され、後にこのVLAに移って、こちらがメインの舞台となるので、VLA自体もずいぶん画面に現れる。

from "Contact"

さて、この日の宿泊だけ、なかなか場所をどこにしようか決められずに、出発前に予約しないまま来てしまっていた。VLAまではそこそこの距離なのだが、その後その次の移動に向けて進んでおくとすると、比較的細い道しかなく、途中も非常に小さな町しかない。一旦少し戻るなら、もう少し大きな街があって、少し遠回りだが次の移動にもインターステートに回れるので、距離の割りには時間はかからないはず。結局、一旦戻る方にして、前日にネットで予約を入れた。泊まる街はソコロ (Socorro)。VLAの運用センターはこの街にある。映画「コンタクト」でも、この街の地図が映るシーンがある。Google MapsのSocoroの街並みと見比べてみた。

from "Contact"from Google Maps

朝、起きて、ロビーに出ているコーヒーと、Quaker (定番のブランド) のChewy Granola BarやOatmeal to Go とかを持って帰って部屋で朝食。

BreakfastBreakfast

Extended Stay America

VLAには夕景を撮るまで滞在するつもりなので、あまり早く行っても現地で時間を持て余してしまうだろうから、ホテルからの出発は少しゆっくり目。昨夜来たI10を北に戻って、ニューメシキコ州への州境を超える。また州境のレストエリアに入ってみた。このレストエリアは、2012年に何か賞を受賞しているらしいが、どこらへんが評価されてのことなのか、さっぱりわからない。

Rest Area

更に北上し、ラスクルーセスの街の手前でI25に入ってそのまま真っすぐ北に通過して進む。しばらく進んで、トゥルース・オア・コンセケンシス (Truth or Consequences) という妙な名前の街 (ラジオ番組の名前から付けられた) のデニーズで昼食。これはソーセージ・スキレット (Sausage Skillet) という料理。ここでもマクドナルドと同様にWi-Fiが登録不要で無料で利用できてありがたい。

Denny's

昼食後I25に戻ってすぐにまた検問所があった。調べると、前日に西からやってきたI10にも、ラスクルーセスから離れる方向には途中に検問所があり、やはりラスクルーセスまでは不法入国者はいても構わないが、それより奥には入れないぞ、といわんばかりである。さらにI25を北上すると、ソコロの街に到着する。VLAに行くにはそこからUS60に入って西に向かうのだが、後でまた戻ってくる予定だから、少し時間は早いが先にホテルにチェックインしておく。ホテルはスーパー8モーテル。今回、宿を探していて知ったが、アメリカでは相当な数のあるチェーン・モーテルのようだ。中国にあった「速8酒店」とロゴの雰囲気もなんだか似ているが、直接関係があるわけでもなさそうで、中国の方が単なるパクりなのだろうか。部屋にあった電話機が、昔の標準仕様の形状のもので、今どき珍しいと思った。

Super 8 MotelSuper 8 Motel

Super 8 Motel

一旦落ち着いた後、ソコロの街を出てUS60を西に向かい、途中でひとつ小さな町マグダレナ (Magdalena) を過ぎて、更に走ると、平原の彼方にVLAの姿が見えてくる。広い平地なので、かなり遠く、ひとつひとつは巨大なパラボラアンテナがまだ小さくしか見えないところから見える。広角で撮影したもの (アンテナは右から4分の1あたりの位置に見える) と、望遠で撮影したもの。

VLAVLA

VLAは、電波望遠鏡をたくさん並べて、それらの信号を合成することによって、ひとつの巨大な電波望遠鏡に匹敵する働きをさせようとするもの。ひとつ直径25mのパラボラアンテナを全部で27基、120°ずつの角度を持たせた3本の直線上に配置してある。下に、Google Mapsから、全体の地図と、中心付近の写真を示しておく。アンテナは線路に沿って移動できるようになっていて、用途によって、中央近くに集めたり、できるだけ遠くに離したりできる。地図にはその最大の構成で中心から約21 kmのところまでアンテナを設置できるように引かれた線路が描かれている。写真の方は一番中心寄りに集めたときで、中心から一番遠いアンテナまでが約600m。私が行った時はこの3倍くらいの広がりに設置されていた。

VLAVLA

NM52に折れるT字路まで来た。上の写真の右上角付近から南向きに見ている。私が行ったときは、実際には上の写真より3倍くらい広がった配置にアンテナが設置されていて、ちょうどNM52と線路が交差する少し内側ぐらいのところまでアンテナが並んでいるのがわかる。アンテナはこれだけ広い範囲に設置されているので、色々な場所から見られるが、まずはビジターセンターに向かう。

VLAVLA

NM52を進むと、道路がアンテナを移動させるためのレールと交差する。普通の鉄道の踏切にあるのと同じような、Railroad Xing の標識が立っている。ここで初めてアンテナがかなり間近に見られる。

VLAVLA

線路を渡ったらじきにOld Hwy 60との交差点があり、Old Hwy 60に入ったら、動物除けの溝と入口の看板がある。脇に、少し囲った広い場所があるが、間近でなくて少し離れてアンテナが並んでいるのを眺めるための場所か何かだろうか。Old Hwy 60を進んで、アンテナ列の中心近くに向かう。

VLA

ビジターセンターには先客は少しいたが、説明の係員などは特におらず。ギフトショップがあるのだが、着いたのがちょっと遅くて営業時間が終わってしまった後だった。室内の展示はそれほど多くない。屋外の展示にはいちおうちゃんと順路が設定してあって、地図は、寄付を箱に入れてお取り下さいとあったのだが、ちょうど運悪く$1紙幣がきれいになくなっていたので、小銭をじゃらじゃらと入れておいた。

Visitor Center

屋外展示は、一部準備中の模様。これは何も説明がついていない。電波が反射鏡で集められた場所で受信するホーンアンテナのひとつだと思うが、回転用のハンドルがついていたりして、空を狙うようになっているようだが、これ直接では星からの電波なんてわからないだろうから、太陽電波でも受信させてみる実演か何かするのだろうか。

VLA

こちらは、VLAのパラボラアンテナとは直接関係ないが、敷地のはずれの方に設置されてある別の観測装置で、別の種類だがやはりアンテナがたくさん並べてあるものの、アンテナを1つ展示してある。LWA (Long Wavelength Array) といい、VLAよりずっと長い波長の電波 (10~88 MHz) を観測するもの。見学コースから少し離れたところにあるので、実物はあまりよくわからなかった。

LWA

トラックがたくさん並んでいる。

VLA

順路はこちら。左端の一番大きく見えるアンテナが、見学用の1基。柵囲いの通路がアンテナ直近まで伸びている。

VLAVLA

近づきすぎると、ディッシュの内側が見えなくなってしまう。そして裏側。

VLAVLA

足元部分と、ディッシュの縁についている風速計。

VLAVLA

中心付近のアンテナ群。

VLAVLA

1基だけ違うタイプのアンテナがある。

VLA

ディッシュの丸い影。

VLA

北側の列と、東側の列。

VLAVLA

副鏡付近のクローズアップ。

VLA

敷地内に鹿が。

VLA

彩雲。

Iridescent Cloud

ビジターセンターから歩いて見るところを一周したあと、車で、少しだけ離れた整備棟のところに行く。西側の列の線路を渡った向こう側に回りこむ。アンテナは定期的にこの整備棟に運ばれてきてメンテナンスされるらしい。

整備棟と、レール上を走るクレーン車。アンテナの上の方には月。

VLAVLA

今度は兎がいた。

VLA

電柱の列。

VLA

天気は晴れてはいるが、雲が多かったので、時によって、太陽の当たっている場所と当たっていない場所ができて、きれいに揃った写真が撮れなかったり。

VLA

ここで、この場所を一旦離れ、来た道をもどっていく。Old Hwy 60の途中で、北向きの列をちょうど一直線上に見通せる場所があるので、そこで撮影。

VLAVLA

NM52まで来ると、今度は牛が。牛は1頭だけでなく、たくさんいた。

VLA

US60に戻って、来たのとは逆に更に西に少し進んだところから。

VLAVLA

更にUS60を西に進むと、北向きのアンテナ列の線路と交差する。その脇には、VLAを見物できるように、車を停められる空き地がある。先にOld Hwy 60の途中で見たのとちょうど反対側の位置だ。

VLAVLA

アンテナ脇の線路と、反対側のアンテナの設置されてない方にもずっと伸びている線路。機関車が見える。

VLAVLA

また別の場所から。太陽が地表を照らしているところと、陰のところ。

VLA

夕焼けに染まるアンテナの様子を撮りたいので、NM52とOld Hwy 60の交わるあたりに戻って、しばらく時間待ちを。じっと眺めていたわけではないので、気がついたらアンテナの向きが変わっていた。動いているところを見逃したのが残念。

VLAVLAVLA

日差しがだんだんオレンジ色になってきたので、またあちらこちら移動しながら撮影。

VLAVLAVLAVLAVLA

東側に戻ると、オレンジ色の空にアンテナがシルエットに。

VLAVLAVLA

「コンタクト」の映画では、VLAのはずれにこんな渓谷があって、アロウェイ博士がそこでたそがれるシーンがあるが、VLAの近くを道路を車で走って行ける範囲を見て回った限りではこんな地形は見当たらなかった。実は、これはVLAとは別の場所で撮ったものだということだ。

from "Contact"

さて、あとはもう暗くなってしまうだけなので、帰途につく。US60をソコロに向かって戻るだけ。途中マグダレナの街で少し買い物をしようと1軒だけあったスーパーに入ると、ちょうど夜の9時で閉店してしまう間際だった。

マグダレナの街を出た少し後のところで、走っていると急にフロントガラスにバタバタと物のぶつかる音がする。雹でも降ってきて当たっているような音だが、雹が降っているわけでもない。しかし確かにライトに照らされた小さな物体がたくさんガラスに当たっていて、だんだんガラスが汚れてくる。しばらくするとぶつかってこなくなったが、ガラスが汚れて光が散乱して前がよく見えないくらいになってしまった。ウォッシャー液を噴射してワイパーを動かしてもたいしてきれいにならなかった。どうも、その区間だけ虫がライトに寄ってきてぶつかっていったようだ。いまひとつわかりにくいが、翌朝撮った写真はこんなふうだ。

Dirty Windshield

ソコロの街に着いて、夕食を食べようと思ったが、ピザハットに入ろうとすると、ここももう閉店時間。結局マクドナルドで夕食。

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