2014年7月 のアーカイブ

クルーズでのダイビングスタイル

ドーニ

DhoniDhoni

ダイブクルーズでは寝泊まりしている母船で潜るポイントの近くまで行くとはいえ、直接その船から海にエントリーして潜るわけではなくて、モルディブではドーニと呼ばれるひとまわり小さな船に乗り換えてポイントに向かい、またピックアップしてもらう。ひとまわり小さいといっても、普通にボートダイビングで乗るダイビングボートに比べるとかなり大きくて広々としている。もっと小さな船に乗るものかと思っていた。母船からドーニの乗り降りの際は、ドーニを母船に横付けにして舷側のラダーをつたって行う。ダイビングの際は、エントリーは舷側からジャイアント、エキジットは舷側のラダーから。普段はドーニは母船から少し離れたところにいる。

機材

初日に機材は自分のメッシュバッグではなく向こうで用意してくれている大きなプラスチック製のカゴに入れて廊下に出しておくと、ドーニの方に運んでおいてくれた。後は機材は滞在中はずっとドーニに置きっぱなし。全ダイビング終了後に、また母船に運んでくれて簡単に水洗いして置いておいてくれるが、まあ帰宅後にもう一度漬け洗いしておく。

セッティングは、セブの殿様ダイビングほどではないが、レギュレータの中圧をインフレータにつないだ状態のBCを、交換したタンクに取り付けておくところまでスタッフがやっておいてくれる。タンクにレギュレータは取り付けられていないが、これはナイトロックス使用のために事前に酸素濃度の本人確認があるため。確認後、自分でレギュレータを取り付ける。

ところが、ここで私のレギュレータがヨーク部分が細くてタンクの首にはまらないことが発覚。同じことは3年前のメキシコでもあったように、海外ではたまにそんなことがある。仕方ないのでレギュレータはレンタル。まあこれはそういう事情なのでレンタル代は無料。

準備・片付け時間

別の船に乗って出かけるとはいっても、もともとポイントの近くまで母船で来ているわけなので、移動はあっという間。たいてい潜る準備をしている間に着いてしまう。私は今回どうもウェットスーツがきつくて脱ぎ着に時間がかかってしまい、準備・片付けに遅れがちだった。他の参加者たちは、ダイブクルーズに参加しに来ようという人たちだからさすがにみなさんそこそこは経験のある人ばかりで、準備にもたもたしているような人がいないので余計プレッシャーだった (笑)。普通の陸から行くボートダイビングだと、一度出航したら2ダイブしてから戻ることが多く、その間の水面休憩時間は、脱ぎ着が面倒ならウェットを腰まででも着たままで過ごしていたっていいわけだが、こちらでは毎回船に戻るので、毎回ウェットを脱ぎ着しないといけない。きついウェットを脱ぎ着するのは本当に大変だったので、これを毎日3回、合計15回もしないといけないかと思うと、もう一体何の苦行に来たのかと思ったが、まあどうにかこうにかやっていけた。

水分

熱帯地域ということで脱水症状にならないようにと、意識的にたくさん水を飲んで下さいとスタッフから言われた。そのため母船上に用意されている水のボトルは無料でいくら飲んでもいい。ドーニ上でも潜る前後にコップ一杯の水が配られるので飲む。そんなに水を飲むものの、実際は東京に比べてもそんなに暑くもなく、外に出て汗をかくという時間もそんなにないので、たぶんむしろ水分取り過ぎである。おかげで毎回ダイヒングが終わって上る頃にはトイレに行きたくて仕方なくなり、脱ぐのが大変なウェットを脱ぐのももどかしくトイレに駆け込む始末だった。

日焼け

ドーニで移動している時間も少ないし、その間もドーニは全面屋根で覆われているので日に直接当たることもほとんどなく、母船にていも部屋の中なわけだから、わざわざ上のデッキに上がったりする以外は、ほとんど日に当たることなく、日焼けするということはあまりなかった。一番日に当たったのは、ジンベイザメを探している間にずっと外で眺めていた間くらいだ。日本に戻ってきても、全然焼けてないねと言われたが、無理もない。

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クルーズ船上での生活

母船、イクエーター号に着いたら、その後の滞在中は基本的にずっとその船上での生活となる。クルーズは初めてなので色々と事前には様子のわからないことも多かった。

Equator

船酔い

まずいちばん最初に気になるのは、船酔いのことだろう。普段ボートダイビングでも平気だし、前にも書いたようにおがさわら丸でも大丈夫だったので、そんなに心配はしていなかったが、念のために生まれて初めて乗り物酔いの薬を買って、持っていった。しかし、結果としては、到着した夜に寝るときに少し変な感じがするかなと思ったくらいで、その後は本当に全くなんともなかった。まるで外の見えない船室の中でずっと本を読んでいたりもしたが、なんともなかった。そんなに海が荒れることがなかったということもあるだろうが、とはいってもそこそこの揺れになることもあったものの気分が悪くなるといったことは一切なく、酔い止め薬は無駄になった。

 裸足

到着してドーニから母船のサイドデッキに乗り移って船内に入るときに、靴を脱いでと言われた。船内は裸足である。到着時こそ日本を出たままの格好なので靴を脱いだら靴下を履いている状態だったが、以後はみんなずっと素足である。絨毯の敷いてある船室内も外のデッキも全部素足。ダイビングに行くドーニには直接乗り移るし、ドーニの船上でも素足で、地面の上を歩くということがないので、ビーチサンダルの類は不要。一昨年から導入した漁サンを持ってきていたが、結局全く使わずだった。部屋履き用のスリッパも、今まで使っていた旅行用の携帯用スリッパ (昔飛行機に搭乗したとにアメニティでもらったやつ) がダメになってきたのでせっかく新しく買って持っていったが、これも一切使わず。靴下の履き替えも複数足持って行っていたが、帰る日の分の1足だけでよかった。

船室

船室は3層あって、メインデッキは広いダイニングルーム (というか多目的室?) に厨房とスタッフ部屋。ロワーデッキが標準の客室で中央の廊下をはさんで両側に3室ずつと突き当りに1室。突き当りはスタッフが使っていた。アッパーデッキは、前方にブリッジと豪華船室が2部屋。その上は屋根などの全くないサンデッキ。

合計9部屋で18人泊まれる勘定だが、今回の参加者はカップル3組と、単独参加者3名の合計9名。単独参加者は同性で相部屋が原則だが、部屋に余裕があるので1名1室で利用できた。相部屋が原則なので1人部屋追加料金の設定はなく、それで2人部屋を一人て使えるのでラッキーといえる。

そんなわけで2人部屋を一人で使っていたせいもあるが、船室は全然狭い感じはしなかった。船首寄りの部屋だったので壁が並行でなくすぼまっていたが。ロワーデッキは半分水面下の位置にあるので、窓は天井近くに小さいのがあるだけ。停泊中も部屋で静かにしていると波のパチャパチャいう音が壁から聞こえてくる。

トイレ・シャワー

トイレ、シャワーは各部屋ごとに設置されているので、ダイビングから戻った後シャワーの順番待ちしたりしなくてよくていい。水は船に淡水化装置があるので、普通に真水が出てくるし、お湯もちゃんと出る。処理能力に限界があるのであまり無駄遣いしないようにとは言われたが、水圧が弱かったりするわけでもなく普通にシャワーを浴びる程度では全然問題なさそうだった。さすがにバスタブはないので風呂に浸かるというわけにはいかないが。

トイレの方は、トイレットペーパーを流すと詰まる可能性があるので脇に用意してあるゴミ箱に捨てるようにということで、これは中国のトイレ事情みたいだった。

 電源

壁のコンセントは角型3ピンのイギリス式で230V。しかし、6口もあるマルチ対応差込口のテーブルタップが部屋に備え付けてあるので、電気製品は230V対応さえしていれば、プラグアダプタやタップなどを持ってくる必要は全然なかった。

OutletPower Tap

船室は中から鍵はかかるが、外に出かけるときに部屋にかけておく鍵はない。開けっ放しである。といっても、外から泥棒がやってくるわけでもないしまあ問題ない。部屋を出るときはあまり散らかしっぱなしにしないようにはしたが。

タオル細工

メキシコに行った時に、毎日ベッドの上につくられているタオル細工に楽しませてもらったが、ここでもメキシコのときほどではないものの、毎日ベッドの上にタオルで模様をつくってあった。どこの地方の風習というわけでもないのか?

Towel Art Day 1Towel Art Day 2Towel Art Day 3Towel Art Day 4Towel Art Day 5Towel Art Day 6

着替え

ダイビングをした後は1回毎に母船に戻ってくる。船内は外のデッキを除いてドライエリアなので、帰ってきた濡れたままの水着でいるわけにいかず、毎度、まずは部屋に戻ってシャワーを浴びて着替える。次に潜りに出るときに、どうせ潜るときに濡れるとはいえ、出発前の船内のブリーフィングなどの間からまた濡れた水着を着ているのもなんなので新しい乾いた水着にするのだが、休憩時間の間普通の下着に着替えてまた水着に着替えるのも面倒なので、ダイビングから戻ってきて着替えるときに新しい水着に着替えておいて、1日の最後に戻ってきた後だけ普通の下着に着替えるようにしていた。水着は最低3枚は必要である。水着の上に着ているTシャツは湿ってしまうが、これは毎回取り替えるのは面倒なので、海に出るときに着るのと、船内にいるときに着るのとを交互に使い分けていた。

食事

ダイビングは1日3回、食事も1日3回。だいたいダイビングから戻ってきて着替えたらすぐに食事だ。朝の1本目は朝食の前にでかける。バイキング形式で提供されるので好きなだけ食べられるが、それをいいことに毎日好きなだけ取っているとどう考えても食べ過ぎになりそうなので、できるだけ取り過ぎないようにしていた。

Dining TableBuffetBreakfast

睡眠

いつものことだが出発前日に荷物の準備で遅くまで起きていて朝早く出発だったので寝不足なせいか、ダイビングで疲れるせいか、船の揺れが心地よいせいか、ダイビング間の休憩時間でも、部屋でちょっとベッドで横になるとすぐに眠くなってしまい、なかなか起き上がれない。夜も撮影した画像の整理をしたりしていながら眠くなって、そのままうたた寝して、気がついたら深夜だったとかいうことが2晩ほどあった。ほとんど潜って、食べて、寝てだけの繰り返しだったような気がする。

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モルディブへの交通

モルディブの位置

モルディブに行ってきたというと、みんながみんなではないが、モルディブってどこにあるの? という人が結構いる。場所はインド洋、インドの先端のすぐ南東にスリランカがあるが、モルディブは反対の西側で、スリランカよりももっと南に下った赤道近くにある。サンゴ礁のついた島が沈下していってフチの部分だけになった「環礁」の小さな島ばかりで構成されているので、地図上で見てもわかりにくい。Googleマップなどでは拡大率を上げないと何も見えなかったりする。一部は赤道より南にあるが、だいたいは赤道より北にあり、今回クルーズで回ったところも全部赤道より北の地域なので、今まで南半球に行ったことのない私だが、今回も北半球にとどまったままだった。

航空経路

空港は首都マーレの島のすぐ隣にある。日本からの直行便はないので、必ずどこかで一旦乗り継いで行くことになる。どこで乗り継ぐかは利用する航空会社による。私は今回シンガポール航空利用だったので、シンガポールのチャンギ空港で乗り継ぎ。今回のクルーズの参加者では他にスリランカ航空利用の人と、キャセイパシフィック航空利用の人がいた。それぞれ、コロンボ、香港で乗り継ぐ。

利用したツアーはもともと成田発着で、最初に問い合わせたときはそれで取れますということだったのだが、実際に申し込んでみると、行きの成田便が取れなかったので、羽田便になりますとのこと。羽田便だと運賃が割高かと思ったがツアー料金は変更ありませんとのことだった。羽田の方が空港まで行くのには近くて楽だからいいのだが、元々利用するはずだった成田便に比べて時間が早くて、むしろ遠くの成田に行くよりも早く家を出ないといけなかった。そして、その分チャンギ空港での待ち時間が無駄に長くなってしまっているだけだった。

A380

機材を調べてみると、行きの羽田=チャンギと、チャンギ=マーレ往復はA330。帰りのチャンギ=成田だけ総2階建ての大型機A380だ。A380に乗る機会はなかなかないと思っていただけにラッキーだった。羽田便に振り替えにならなければ行きもA380だったかというと、これはそうでもなかったようだ。A380の便は、シンガポールから成田を経由してサンフランシスコまで行く便である。その便の逆向きは成田発が夜になる便だった。

せっかく2階建て機に乗るのだから2階席に乗ってみたいと、WEBチェックインの座席指定で選ぼうとしたが、エコノミー席は少しだけ2階にもあるはずなのだが、どうも座席の選択画面で2階席を選ぶことができなかった。

1階にはエコノミーとファーストクラスがあるが、ファーストクラスは乗降口から前方なので通路を通過することもなく、結局実際乗ってみても普通にワイドボディ機に乗っているのと大差なかった。2階建てといってもちゃんとボディも縦に長いので、2階建て新幹線のように天井が低いという感じもなくむしろ高いくらい。ボディの外壁と内壁の厚みが厚いのか、外側の窓の大きさは普通と大差ないようだがプラスチック部分が内側にテーパー状に広がった内側の大きさがやけに大きい感じがした。

A380

 チャンギ空港

乗り継ぎのチャンギ空港。シンガポール上陸は初めてだが、今回は乗り継ぎだけなので入国せず。先に書いたように無駄に時間があるが、ずっと空港内で過ごすことに。

たまたまシンガポール航空のキャンペーンで、シンガポール外のあるところから別のところへチャンギ空港で乗り継ぎいでの利用となる乗客に、空港内の売店やレストランで利用できる20シンガポールドル分の金券をくれるというので、指示に従って交換所に行き、搭乗券とパスポートを見せて受け取る。もらえるのは1度きりで、帰りにももう一度もらえるかと行ってみたがダメだった。

Vaucherスパム玉子麺

1回でしか使えないというので、半分を食事に、半分を買い物にという使い方ができない。結局、15ドルほどの食事に使って、端数は無駄になるけどかまわないよ、と言ったが、店の人が親切にも、その分そこのミネラルウォーターを持って行きなよ、と言ってくれたのでいただいたが、結局搭乗までに飲み切らず安全検査で放棄することになった。

飛行機から降りたままの空港内で過ごしていたが、搭乗時のゲートのすぐ手前に安全検査があって、出国手続きのすぐ前後ではない。つまり過ごしていた場所は安全検査の外側。それに気付いていなくて、中で買った飲料は機内に持ち込んでもいいはずと思って水は飲み切っていなかったし、ゲートですぐに搭乗のつもりで進んだら安全検査があったので、心の準備ができていなくてあわてて色々金属物を身につけたまま金属探知ゲートを通って引っかかったりしてしまった。

3つあるターミナルビル間は、いちおう全部建物でつながっているが、Skytrainという小さな列車のようなものでも連絡されている。

Skytrain

中には鯉の泳ぐ池なんかもあったり、あちこちに足マッサージ機が置かれていたり。

Koi Pond 足マッサージ機

展望デッキに出てみると、ヒマワリがいっぱい植わっていた。空港施設の中はずっと屋内にしかいないわけだが、ここだけは屋外に出たので、いちおうシンガポールの外の空気を吸ったことになる。

Sunflower Garden

マーレ空港

モルディブのマーレ空港にはボーディングブリッジはなく歩いてタラップで乗り降り。乗客が建物に入るすぐ横で、次の到着機の誘導員がライトを振っていた。

Marshaller

到着時は夜遅かったのでもう割りとひっそりしていたが、帰りの際には結構にぎやかな感じがした。それでも出国手続きまでは割りと素っ気ない感じだったが、免税品店はそこそこの規模だった。

喫茶店の天井。裏返しの絵の天球儀ならぬ、凹面に描かれた地球。四隅の文字は英語じゃない言語の東西南北のイニシャルかなと思ったが、地図の中の文字は英語だし、考えてみたら北極中心の地図の四隅に東西南北というのはおかしい。実はDÔMEという喫茶店の店名を書いてあるだけだった。

DÔME

空港のすぐ前は船着場になっていて、そこに母船からダイビングに行く時に使う小さめの船、ドーニが来て、少し沖に停泊している母船との送り迎えをする。そんなわけで、最終日に行ったローカルの島を別にして、空港以外の場所には全然寄らない。

 

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モルディブダイブクルーズ

7月5日から12日までの8日間、少し早い目の夏休みで、モルディブにダイビングに行ってきた。滞在中ずっと船の上で過ごすダイビングクルーズである。もともと、去年小笠原に行く際にも他に行き先の候補として考えていたのだが、ちょうど予定に会うものがなく小笠原にした。おがさわら丸に丸1日以上乗っていても別に平気だったことから (まあ船の大きさは違うが)、次回はきっとダイブクルーズと意を強くし、今回の実現となった。また、なぜダイブクルーズかというと、モルディブには行ったことがなかったので行ってみたいものの、一人で行くには、島のリゾートのおしゃれな水上コテージなんかに泊まっても仕方ないので、これもまた今までやったことのないダイビングクルーズがいいだろうということでもある。

旅程は次の通り。あまり旅程というほどでもない。モルディブに着いたらイクエータ号に乗って、帰るまでずっと乗りっぱなしでそこに寝泊まりする。

1日目 羽田→シンガポール→マーレ
マーレ→イクエーター号
イクエーター号泊
2日目 3ダイビング
イクエーター号泊
3日目 1ダイビング
ジンベエザメ・シュノーケリング
2ダイビング
イクエーター号泊
4日目 3ダイビング
イクエーター号泊
5日目 3ダイビング
ナイトマンタ
イクエーター号泊
6日目 3ダイビング
イクエーター号泊
7日目 ローカル島訪問
イクエーター号→マーレ
マーレ→シンガポール 機内泊
8日目 シンガポール→成田

中5日間、毎日3ダイブずつ潜るので、合計15ダイブにもなる。一度のダイビングツアーでこれだけたくさん潜ったのは初めてだ。後で思い返そうと思っても、特徴的なものは別にしてどれがどんなだったかよくわからなくなってくる。以下の記事では、ひとつひとつのダイブを追うのはやめにして、トピックごとに書いて行こうかと思う。

 

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