昨年末に買ったものシリーズその3。天体改造カメラ。
赤い色をした星雲などの天体に特有のHα線の波長の光を、通常のデジカメでは色が不自然にならないように可視光から外れた赤外線をカットするフィルタがついているが、それによってこのHαの波長も遮られてしまってよく写らなくなるのを、そのフィルタを外して赤い色の天体がよく写るように改造するというもの。その代わり普通の写真を撮るには色バランスがうまくとれないこともある。
他にも色々買い物を物色している際に、オークションで中古品が安く出ているのをみつけて、前の記事のガイド鏡で長時間露光で淡い天体も狙うにあたって、更にそういう天体がよく撮れるカメラがあった方がうれしいというか、これがなければ始まらないといってもいいかもしれないので購入した。これまでは、そもそもそういう天体を狙わなかったので手を出していなかったのだ。
カメラは改造済みの新品も売られているし、自分のカメラを渡して改造してもらってもいいが、ここでは改造済の中古品での購入。カメラの機種も色々出ていたが、ちょうど自分が現在使っているEOS 60Dの改造機が出ていたのも購入の契機。使い勝手が全く同じ方が面倒がないし、バッテリが使い回しできたりするのも便利だ。入門機に比べて元のカメラの値段は高いが、既に発売からずいぶん経っている機種なので、少し新しい目の入門機の改造機よりも安かった。今さらこんな古い機種よりも新しい性能の上がった機種の方がいいのかもしれないが、改造費用くらいの値段で出ていて、他に入札者もなく初期価格のままで購入できたので、まあ練習用くらいに考えても十分だろう。
全く同じ機種で、改造済シールのようなのが貼付してあるわけでもないので、底面のシリアルナンバー以外本当に外観では区別がつかない (左が改造機、右がノーマル機)。
今回、改造機を購入するまでは、天体改造についてそれほど詳しかったわけではなく、改造業者によってや同じ改造業者でも改造のやり方に何通りかある。今回購入したのは、そういう違いを比較検討したわけではなく出てたいものを買っただけなわけだが、スターショップ(旧誠報社)の「新改造」というものとのこと。スターショップはもうなくなってしまっている。今さらネットで調べてみると、表向きに謳われている改造内容と実際の改造内容が違うといった記事もみかけるが、まあ、とりあえず細かいことは気にせずに、Hαがよく写ればいいということにしよう。
中古なこともあり、改造業者からの説明書のようなものは特についていない。色バランスについては、とりあえずホワイトバランスのマニュアル設定の項目に、改造後のホワイトバランスが適切になるような設定をしてある模様。間違ってこの設定を上書きしてしまったら元に戻せないので自分でうまく設定しなおさないといけないのか。
で、とりあえず撮影画像の比較。実際の天体写真撮影ではRAWで多数枚撮ってスタックして画像調整をするわけだが、調整してしまうと違いがよくわからないので、一定のホワイトバランス設定でJPEGで記録した画像を見てみる。
いずれも1枚撮りで、Celestron EdgeHD 800 (D203mm f2,032mm F10), 0.7x Reducer Lens, prime focus, ISO3200, 4sec
とまあこんな感じ。まあ、ちゃんと改造機なのは間違いない。
さて、買ったものシリーズなので、ついでに他にこれに関連して買ったもの。
60Dの液晶保護フィルム
買った改造機に貼るのとあわせて、元から使っていたものの上面液晶のフィルムがシワになっていたのと、モニタ画面のフィルムの端のほうが少し傷んでいたので貼り直しのため、2セット購入。結構古い機種なのに売っているのが見つかってよかった。
タイマーリモートコントローラTC-2001
カメラが2台になったので、同時に使うこともあるだろうから、追加購入。1台だけで使うときにも予備になるので。最初に買ったものと基本同じだが、一度具合が悪くなって修理した後、更にどうしようもなくなって買い直しているので、これで3個目。最初のにはなかったROWA・JAPANのロゴが2個目には描かれていたのが大きな違いだったが、今回は同様にロゴが描かれているものの少しだけ字体が違うので区別はつく。それ以外は全く同一のように見える。左が前回のもの、右が今回のもの。
バッテリーグリップBG-E9
オークションを見ていると、これも今さら古い機種のオプション品を買う人もいないのか、びっくりするくらい安くメーカー純正品の60D用のバッテリーグリップが出ていたのを購入。他に入札はなく初期価格のままで購入できた。超長時間の連続撮影に役立つかと。縦位置グリップとして使う機会はあるかどうかわからないが、意味なく取り付けても、少し上級機のようにも見える (笑)。